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おかしら堂{第一話}

はぁ〜今日は見事に体育の時間に転んじゃった…私の名前は橋界あん。最近ずっと怪我してる。階段で転んだり、突き指したり…去年は一回も転ばなかったのに…「お姉さん。お姉さん。」ん?誰かに呼ばれてるような…「あんた、悩んでるんでござんすか?」えっ!?誰…「これをどうぞでござんす。」これ…チラシ!?【おかしら堂】かっ…お菓子屋さんなんだ…毎日怪我をする方向けのお菓子…!?そんなのあるわけなくないか…「ぺち」叩いても痛い…じゃあ嘘じゃない!?でも、こんなに怪我するなんておかしい。行って・・・みよう・・・かな?え〜っと…?住所は?〇〇区〇ー〇ー●えっ!?ここって北野商店街の真横じゃん…でも周りに建物らしいマークがないな…わぁ!小2の私でも建物があるかないかわかちゃった!お姉ちゃんのおかげかな…私には、三つ年上の文系女子、紗由理がいる。どっちかっていうと全然校庭ではあんま遊ばないから知的系女子だけど…えっ!?ここに入るの?大丈夫だよね…?あやしいな…あっ!?あの人、もしかして不審者だったのかな…だとしたら…今すぐ逃げないと…ごてっ「いたタタタタ」やっぱり…あの人を信じていくしかないか…「この傷で84回目…」痛いよぉぉ〜〜「お邪魔しまっす。」えっ!?すごい建物。いろんな壁に猫ちゃんのステンドガラスが散りばめられてる。うわぁ〜不思議〜「いらっしゃいでござんす。」あっ!あなたは…さっきあった方ですよね…?「あら。いらっしゃってくれたんですね。怪我の調子はどうでやんすか。」「それが…絶不調で…ははっ私ってほんとついてない…」「じゃあこちらのこけるなノリノリグミはどうでやんすか。」「こけるなノリノリグミ…?」「こちらの商品は、交通事故や怪我など、自分に不幸が起きない商品でやんす。そして、ノリノリにもなれる商品でやんす。ですが、この商品は使いすぎると周りの人々に自分の隠し事、思っていることをまるで酔っている人のようにペラペラと喋ってしまうでやんすよ。気をつけるポイントはここだけでやんす。」「これ、買います!」「そうでやんすか。注意事項をちゃんと読んで、一個ずつ食べるでやんすからね。10円になるでやんす。」「安い。」「元がタダなもんでね。」「ありがとうございました〜」「おきおつけて。」「早速今から食べちゃおう。なんであんなみてみて言ってたんだろう。まぁいいや。ちゃんと全部確認して。あれ、中になんか入ってる。絶対にこのグミを他人に渡すではないでやんす。他の人格と入れ替わって、自分が誰かもわからなくなって、気づけば三途の川になってしまうので、おきおつけるでやんす。か。なんだ。大丈夫だよ。そんなの。んん!美味しい。これ何味だろう。ピーチ味かぁ〜美味しいな〜たくさん食べすぎるとダメだから、一週間にいっこのペースで食べよ😀楽しみだな〜」「あら。来ましたね。雲門さん。」「今回は成功でやんすよ。あのグミを使って一生幸せに生きるっていう未来を見ましたからね。聖玉、送られてきたでやんすよ。」「よかったでやんす。あの商品のせいで今まで数人、手では負えない事になってましたが、なんとかそれを止められるくらいの大きい商品を作りたいでやんすね。」


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