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あんときのデジカメ ラガーの常識を変えた金麦 with Canon IXY 30s

(はじめに)麦の刈り取りが始まりました。麦を絞り出した銘品といえば「金麦」ですかね(汗。その原材料の様子を今回は、CanonのIXY 30sでスケッチしてみました。しかし、麦刈りが終わると「今日も一日、暑くなるぞ」と言わなくてはいけなくなっちゃいます。

力強い飲みごたえと、コク


 暮らしのなかで、重宝しているのが、いわゆる「発泡酒」の類い。筆者は絶賛、ビール党なのですが、さすがに毎日の晩酌で本物の「ビール」を飲み続けるには、財政状況が厳しく、財布に優しい一連のビール風味の飲料を常用しております。発泡酒と一口に言っても、様々な銘柄がありますが、比較的、よく飲んでいるのがサントリーの「金麦」でしょうか。その「金麦」に「ラガー」が発売されたとのことで、早速試してみましたが、確かに「力強い飲みごたえと、コク」がありますね。これからお世話になりそうな予感です。

 さて、ビールやその仲間たちと言えば、やはり「麦芽」がポイントになります。もちろん、醸造家がそれをどのように工夫するのかで味わいが変わってきますが、ちょうど讃岐の麦畑も刈り込みが始まりましたので、その様子を2010年発売のコンパクトデジタルカメラで記録してみました。

 IXY 30sが発売された当時の筆者は、CanonのPowerShot S90を使用しており、コンパクトデジタルカメラでありながら、搭載レンズが開放F2.0という非常に明るいレンズに驚いたものです。このIXYを手にしたのはその数年後になりますが、本カメラは、そうした設計思想の延長線上に位置する新開発の「F2.0キヤノンレンズ」が採用されています。今回のスケッチではその魅力に特化した撮影をしておりません。しかし久しぶりに手にとって見ると、HS SYSTEMとの調和で、ブレに強いカメラだなという印象を強く抱きました。レンズが明るいというアドバンテージとは、暗所に強いというだけではありません

IXYならではの使い良さとスタイリッシュなボディ

 「あんときのデジカメ」も本作品で7回目になりますが、そういえば、日本を代表するカメラメーカーのカメラを取り上げていないことに気づき(遅すぎるという指摘はご容赦を)、先ずは、Canonを取り上げてみました。

 先ずはスペックから紹介しましょう。撮像素子には、有効画素数1,000万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーが採用されており、映像エンジン「DIGIC4」との組み合わせで高感度撮影に強いと言われております。いくつか夜景を撮りましたが、なかなかの優れものです。

 搭載レンズには、35mmフィルムカメラ換算で、28-105mmの3.8倍ズームの「F2.0キヤノンレンズ」が採用されています。パワーショットラインが細かな撮影設定のできるハイエンドモデルが多いのに対して、IXYラインは、入門機的色彩が強いのですが、このクラスとしては、開放F値が抜群に明るく、スタイリッシュなボディと相まって「ちょっと違うぜ」的な匂いが濃厚です。滑らかで上質な流線型のボディフォルムはフォールディングもよく、Canonらしさがにじみ出ています。

 あくまで印象批判に過ぎませんが、初めて使ったCMOSセンサー搭載機がSONYのcyber-shot DSC-WX1でこちらもよく写るのですが、画作りがにじみやすいという印象が強くあります。CCDのカリッとした写りが好みなのですが、IXY30sは非常にカリッとした色彩再現力をもち、印象がガラリと変わりました。

「夏を惜しむ」気持ちは弱いのですが……

 日本を代表するカメラメーカーのひとつがCanonです。これをカタカナで表記するとどうなるのでしょうか? おそらく読み方に従い「キャノン」と綴りそうですが、社名としては「キヤノン」が正しいそうです。キヤノンの前身は、1933年創立の「精機光学研究所」になります。同研究所が最初に製造した国産初の35mmフォーカルプレーンシャッターカメラ(試作機)は「」(カンノン)と名付けられたそうですが、これは、観音菩薩の慈悲にあやかりたいとの願いが込められているとのことで、そこに淵源があるようです。

 ミノルタが「稔る田(みのるた)」の意義を含んでいるともいいますが、カタカナ表記の会社名は、何か外来の言葉に由来するという印象が強くありますが、単純にそうではないようですね。

 さて、金麦です。カリッカリッに稔っています。その質感が伝わればと願います。このあとは田植えが始まります。田植えを挟んでからになるかと思いますが、IXY30sの明るいレンズの魅力を伝えるショットを紹介できればと思います。

 しかし、麦が刈り取られるますと、これから焦げるような暑さが続くのだなあと思いますと、ぐったりとしてしまいます。俳句の季語で「春惜しむ」あるいは「秋惜しむ」という言葉が添えられた句は多くあるといいますが、「夏惜しむ」は圧倒的に少ないとも聞きます。「夏惜しむ」あるいは「夏待ち遠しい」は小学生ぐらいでしょうか……ね?

 そう、夏といえば、名匠・小津安二郎の『東京物語』のラストシーンが想起されます。

 今日も一日、暑くなるぞ。 (出典)『東京物語』松竹、1953年。

 長年連れ添った伴侶が息を引き取った朝、ずっと朝焼けの空を見つめていた笠智衆に歩み寄る原節子。原節子の姿を見かけた笠智衆のセリフです。


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ということで撮影データ。ISO125、プログラムオート、露出補正なし、ホワイトバランスオート。画像はラージ(3648 x 2736)で保存。撮影は5月10日~20日。香川県善通寺市、丸亀市、三豊市、仲多度郡多度津町で撮影。

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氏家法雄/独立研究者(組織神学/宗教学)。最近、地域再生の仕事にデビューしました。