読書録:一人から始めるユーザーエクスペリエンス

最近めっきり作り置きの投稿ばかりになっていますが、ちゃんとUXの事も勉強しています!ずいぶんと久しぶりになってしまいましたが、UX勉強投稿をアップしたいと思います。

前回に引き続き、UX入門書の読書録になります。タイトルの通り、ユーザエクスペリエンスのデザイン、改善を行うためのHow toや各フレームワークの紹介など実践的な内容が多く盛り込まれた内容でした。全部を読まなくとも、部分的に開発プロセスに取り込むだけでもUXの改善になりそうなネタが随所にあり、即戦力になる本じゃないかなと思います。ただ、事例が海外のベンチャー(?)での話なので国内にそのままフィットするかはちょっと微妙なところもあり、適宜カスタマイズが必要なところです。

~以下、内容メモ~

【PART 1 マインドセット】
CHAPTER 1 ユーザーエクスペリエンスとは

・UXの定義
UXは実践の分野として幾つかの領域を含む。主な領域はユーザリサーチとUXデザイン。ユーザリサーチはユーザとそのニーズを理解する事であり、UXデザインは状況に合わせてユーザと製品・サービスとのインタラクションをデザインする事。

・UXはどこから生まれたのか
始まりは20世紀初頭のテイラーイズム、二度の世界大戦における航空医学分野の発展に後押しされる形で人間工学やエルゴノミクスが発展をする事になる。20世紀中頃にはトヨタ生産方式の発展、認知科学の興起ののち、コンピュータ発展と同時にパロアルト研究所においてコンピュータのデザインに関する研究が盛んになる。パロアルト研究所が研究しApple社がマッキントッシュで実装したGUIにおいて、当時スタッフとしてApple社に在籍していたドナルド・ノーマンが初めて「ユーザーエクスペリエンス」という言葉を用いる。その後、WWWの発展やモバイルデバイスの普及によりUXの重要性が増す事となった。

CHAPTER 2 UXを始める
「UXツールキット」を知る
・一般的なUXデザインプロセスで行われる活動
現状把握:自分の立ち位置を知り、どのような事ができるかを考える事で、ビジネスニーズに沿った製品・サービスを開発する事ができます。
 ・ステークホルダーインタビュー
 ・SWOT分析
 ・要件定義
UX戦略:ターゲットユーザに与えるUXのビジョンを明確にする事により、そのビジョンからぶれない製品・サービスの設計ができ増す。
 ・デザイン原則
 ・ビジョンアーティフィクト
 ・ロードマップ
ユーザリサーチ
:製品・サービスのユーザについてできる限り学び、どんなモチベーションをもっているかを理解してください。そうする事で、ユーザのニーズにあった設計をする事ができ増す。
 ・基本調査
 ・捕捉調査
 ・ペルソナ、メンタルモデル、ユーザストーリー
デザイン:ユーザが製品・サービスに出会った瞬間を、優雅で直感的でポジティブに受け取ってもらう可能性を計画したり、定義をする事です。
 ・情報アーキテクチャ/サイトマップ
 ・プロセスダイアグラムとタスクダイアグラム
 ・ワイヤーフレーム
 ・デザインカンプ
 ・詳細設計書
実装:これまで作ってきたデザインが本当にユーザのためになっているのかについて、計画通りに実装できているかを確認しながら進めます。
 ・ユーザビリティテスト
 ・見落としていた機能の実装
 ・検証もしくはアクセスログ解析

CHAPTER 3 チームビルディング
プロセスと原則

プロセスを優先ばかりしていると人間関係から注意をそらしてしまう恐れがある。UXをチームへ導入し成功へ導くには手法ではなくマインドセットが重要となる。それらのマインドセットは次のような仕事の原則によるものである。
 1.メンバーを(UXの世界へ)招き入れる
 2.チームメンバーみんなで一緒にやる
 3.(メンバーの意見に)耳を傾ける
 4.(プロジェクトを終わらせる)潮時を知る
人間関係の問題の扱い
他人とコラボレーションするうえで、役立つテクニックを以下にまとめる。
 ・チームメンバーがUXにどのように関わりたいかをインタビューする
 ・非公式なUXネットワークをつくる
 ・まわりの人たちに参加するようによびかける
 ・「大きな暴露」を避けるためにプレミーティングを実施する
 ・一般的な言葉を使う
組織の問題の扱い
組織内にてUXの実践を阻まれる際にそれらの解決に役立つ方法を以下にまとめる。
 ・要件の可視化を提案する
 ・UXが開発プロセスに影響を与える事をチームメンバーに伝える
 ・ベンダーと良い取引をする
  -彼らのミーティングへ招待してもらう
  -学習の機会として捉える
  -チームメンバーで対立するよりもチームメンバーと一緒に仕事をする
 ・安易な承認をいい機会として有効活用する
 ・事例を発展させる
 ・一緒に食事をする

CHAPTER 4 自分自身とキャリアを育てる
〜中略〜

【PART 2 実践】
CHAPTER 5 現状把握と計画立案

メソッド1:UXセルフチェック
UXセルフチェックは製品・サービスに初めて触れた時のUXについて、自問自答して確認するための一般的な質問リストです。
 1.製品・サービスに関する重要なチェック項目を確認してみる
  ・チーム:責任者、管理者、資金提供者などステークホルダーは誰か?
  ・ゴール:プロジェクトのゴールは何か?
   複数の場合、重要度はどのようになっているか。
  ・ユーザー:ターゲットユーザはだれで、なぜ製品・サービスを
   使うのか?ユーザの内省や属性等。
  ・戦略:提供価値は何か?なぜ支持され、なぜ競合ではなく
   我が社を選ぶのか?
  ・効果検証:どのように利益を出し、損益に影響をあたえる
   要因は何か?
  ・重要な日付とマイルストーン:定期的なタスクや重要な
   締め切りはあるか?
  ・リスク:事前に把握しておく必要があるリスクは何か?
 2.分からなければ人に聞く
メソッド2:UXプロジェクト計画
UXプロジェクト計画はプロジェクト全体の計画とはことなり、UXデザインの作業を全体のプロジェクト計画にどのように組み込むかを考えるのに役立つものです。
 1.プロジェクトゴールをしっかり理解する
 2.関連性のあるメソッドをブレインストーミングする
 3.計画を見積もる
 4.マイルストーンを決める
 5.簡潔に資料にまとめる
メソッド3:リスニングツアー
リスニングツアーはプロジェクトに関する情報の整理とチームメンバーにとって何が重要かを把握することができます。
 1.リスニングツアーで知りたいことを明確にする
 2.インタビュー対象者のリストアップ
 3.質問項目のリストアップ
  例)対象者について、ユーザやユーザへの影響について、
    製品/競合について
 4.インタビュー実施
 5.インタビューで学んだことを整理する
  例)UXデザインに期待していること
    仮説や知見、ユーザに関する明確な事実や知見とのギャップ
    現状の問題や検討すべきこと
    過去の試作でうまくいかなかったこと、その理由
    追加で確認したいこと
    だれをUXプロセスへ巻き込むか、巻き込みたいか
メソッド4:機会探索ワークショップ
機会探索ワークショップは、UXを改善するためにユーザ観点からもっとも影響があるものは何かを素早く整理する方法です。
 1.ワークショップを設定する
 2.ワークショップのゴールを設定する
 3.製品・サービスの問題のある箇所を明らかにする
 4.製品・サービスの長所について議論する
 5.テーマを決める
 6.優先順位をつける
 7.議論する
メソッド5:プロジェクトブリーフ(の作成)
プロジェクトブリーフはどのようなゴールや期待を業務命令として優先すべきかを提示します。
 1.プロジェクトブリーフのための理論を構築する
  ・ビジネスニーズ
  ・ユーザニーズ
  ・ゴール
  ・重要な期待
 2.知っていること、または最も良い予測を短い文書に書き出す
 3.プロジェクトブリーフを回覧する
 4.定期的に見直し、方向性がずれてないかを確認する
メソッド6:UX戦略ワークショップ
UX戦略ワークショップは優先順位やスケジューリング、ビジョン策定など「戦略」に関わる様々なことを明確にします。
 1.ワークショップのゴールを決める
 2.ワークショップの計画を立てる
ワークショップで活用できるツールの紹介
 ・トライアド
 ・エレベーターピッチ
 ・未来からのアーティファクト
 ・ストーリーボード
 ・ムードボード
 ・2x2^3と狩野モデル
CHAPTER 6 ユーザリサーチ
メソッド7:ユーザリサーチ計画
ユーザーリサーチ計画ではユーザニーズや、体験とのギャップはどこにあるのかを整理する時間を取り、どのようにギャップを埋めてI行けば良いかを計画します。
 1.自分たちが何を知っているかを把握する
 2.確実なものと仮説を分類する
 3.リサーチ手法をブレインストーミングする
 4.アウトプットについて考える
メソッド8:ゲリラユーザリサーチ
ゲリラユーザリサーチは少人数でもユーザに聞いて学習することを最優先する方法です。
 1.ターゲットユーザについて考える
 2.調査で確認する項目をリストアップする
 3.外に出る
 4.インサイトを得るためにデータを深堀する
メソッド9:プロトペルソナ
プロトペルソナは徹底的なユーザ調査や仮説を裏付けるための統計データを用いずに、ユーザへ共感するためのテクニックです。
 1.ワークショップの計画を立てる
 2.ワークショップのアウトプットを説明する
 3.チームごとに考える
 4.それぞれのプロトペルソナの基本情報を埋める
 5.プロトペルソナに命を吹き込む
 6.チームで共有して議論する
メソッド10:ヒューリスティックマークアップ
ヒューリスティック評価に似ているが、一般的な基準の要素を減らし、自分が受けたリアクションや反応に重点を置いたもの。
 1.作業時間を確保する
 2.利用前から始める
 3.自分のリアクションに気をつける
 4.製品を一通り体験してみる
 5.考察を共有する
メソッド11:相対評価
相対評価では、製品・サービスについて直接的な競合とは関係がなくてもそのユーザがどのように知り、使いたいかという点を見ます。
 1.評価する競合製品・サービスを決める
 2.評価項目のリストを作る
  例)コンテンツ
    デザイン
    特徴や機能
    整合性やフロー
    直感性
    強み、弱み、機会
 3.それぞれの製品・サービスを一通り評価する
 4.評価項目を埋める
 5.考察をまとめガイドライン化する
メソッド12:コンテンツパターン
コンテンツパターンは、コンテンツインベントリーとくらべ、構造やコンテンツについて深く理解することなどの同じようなメリットをより少ない労力で手に入れます。
 1.鍵となる領域を選ぶ
 2.パターンを探す
 3.発見したことを資料にまとめる
 4.発見しがことをまとめる
 5.共有して議論をする
CHAPTER 7 デザイン
メソッド13:デザインブリーフ
デザインブリーフは製品・サービスの理想のデザインについての仮説をまとめます。
 1.焦点を絞る
 2.ユーザを考える
 3.特徴と機能を考える
 4.ユーザの感情を想像する
 5.制約事項と実現性を考える
メソッド14:デザイン原則
デザイン原則は、ユーザの記憶に残したい製品・サービスの個性や感情をUXに持たせるために必要な特徴を整理してまとめるのに役立ちます。
 1.何が自分の提案をユニークにするか考える
 2.デザイン原則をリストアップする
 3.リストを整理する
 4.彩を添える
 5.共有して議論する
 6.定期的にデザイン原則を参照する
メソッド15:スケッチ
スケッチはUXデザインのプロセスの中で、最終的なデザインがとりうるさまざまな形を模索する方法です。
 1.必要な道具を揃える(紙とペン)
  ・先の細い黒ペンまたはマーカー:ラフスケッチを書くため
  ・先の細い赤ペンまたはマーカー:注釈やメモを書くため
  ・先の太い黒ペンまたはマーカー:重要な部分を目立たせるため
  ・印刷すると映らない青ペン:下書きのため
  ・先の太い灰色マーカー:影や背景として扱う部分を書くため
  ・スケッチ用紙:一般的なコピー用紙もしくはテンプレート
 2.制限時間を設ける
 3.最初のアイデアをスケッチする
 4.複数案スケッチする
 5.一番良いデザインを選ぶ
メソッド16:スケッチボード
スケッチボードは描いたスケッチを一覧できるように並べて、それを囲みながら製品・サービスの全体像を検討する会議を支援する方法です。
 1.必要なものを準備する
  ・紙;1x2m程度の大きなもの。茶色い模造紙などが良い
  ・テープ:粘着性があり剥がしやすいテープが良い
  ・ふせん:ラベルやコメントをつけるために使用
  ・太いマーカー:ラベルやメモを書くために使用
  ・デザインに影響を与える重要な情報を印刷したもの
  ・対象となる資料の種類
  ・これまでスケッチまたはデザインしたもの
 2.スケッチボードを作る
 3.スケッチを貼る
 4.レビューを計画し実行する
 5.最高のアイデアを見極める
メソッド17:タスクフロー
タスクフローは実際のユーザがどのように製品・サービスを使うかを考える方法。
 1.出発地点を決める
 2.次(または前)に何が起こるかを検討する
 3.別の入口と出口を考える
 4.注釈を加える
メソッド18:ワイヤーフレーム
ワイヤーフレームは白黒の概略図、または製品・サービスやサービスを構成するすべての要素の設計図です。
 1.ツールを選ぶ
 2.テンプレートをつくる
 3.ワイヤーフレーム目録を作成する
 4.ワイヤーフレームを始める
 以下のことを考えながら製作する
  ・シーケンスとステータス(状態)
  ・情報の密度
  ・グリッド
  ・デザイン原則
  ・エラーメッセージとステータス
 5.フィードバックをもらう
CHAPTER 8 テストと検証
メソッド19:ペーパープロトタイプとインタラクティブプロトタイプ

プロトタイプは製品・サービスの準機能的なモデルで、「最初にアイデアを出す、プロトタイプをつくる、テスト検証をする、そしてそこから学んだことを基により改善する」というアプローチにて用いる。
 1.目的を明確にする
 2.プロトタイプを作成する
 3.自分を含めた複数人でプロトタイプを検証する
メソッド20:ブラックハットセッション
ブラックハットセッションは、審判的、否定的、懐疑的な視点をもって弱点やリスクを指摘するフレームワークです。
 1.グループセッションの時間を取る
 2.ルールを説明する
  ・レビューするデザインを壁にテープで貼る
  ・批評的な視点でレビューし、問題点や論点をふせんに書いて貼る
 3.ブラックハットセッションを始める
 4.レビューしてテーマを探す
 5.議論してまとめる
メソッド21:クイックアンドダーティユーザビリティテスト
クイックアンドダーティーユーザビリティテストは、品質の厳密さと完璧さを先送りにしデザインのフィードバックを素早く得る方法です。
 1.協力者を見つける
 2.見たことや思ったことを聞いてみる
 3.さらに何人かにお願いする
 4.デザインを繰り返し修正する
メソッド22:5秒間テスト
5秒間テストは、手早く様々な検証ができ、製品・サービスが明確になっているか、ユーザーの記憶に残るかを理解するのに役立ちます。
 1.協力者を見つける
 2.5秒間見せる
 3.記憶していることを確認する
 4.振り返りをする
 5.繰り返し実施する
メソッド23:UXヘルスチェック
UXヘルスチェクは、UXが一定以上の品質に達しているかどうかを計測し、時間とともに変化する品質を評価するメソッドです。
 1.クロスファンクショナルチームをつくる
 2.製品・サービスを領域に分ける
 3.競合をベンチマークとして設定する
 4.目標を設定する
 5.ベンチマークと比較して計測する
 6.一番大きな改善の機会に焦点を定める
 7.定期的に繰り返す
CHAPTER 9 普及させる
メソッド24:バスルームUX

バスルームのように逃れようもなく注意を引く場所に小さい張り紙を貼ることで、UXの認知を促し働きかけます。
 1.メッセージを検討する
 2.楽しんで読めるようにする
 3.掲示する
 4.繰り返す
メソッド25:ミニケーススタディ
ミニケーススタディはUXの取り組みの成果を魅力的で共有しやすい短いストーリーにします。
 1.幾つかのことについて自問自答する
 2.画像を集める
 3.1ページにまとめる
 4.覚えておく
メソッド26:対等な関係の学習コミュニティ
情報を共有し組織のUXの知識レベルを底上げするため、自主的なフォーラムをつくり対等な関係の学習コミュニティをつくる。
 1.みんなを誘う
 2.形式と目的について合意する
 3.リーダーを決め、将来の計画を立てる
 4.会って、学んで、楽しむ
メソッド27:ピラミッドエバンジェリズム
ピラミッドエバンジェリズムは組織の中で人間関係とUXを適用する潜在的な機会を育てます。
 1.直接アプローチする相手に抵抗を感じさせないために、いつものざっくばらんな愛想の良い対話をする
 2.たくさんの業務を扱っていていつも忙しい地位の人には、能力やサービスを伝えるようにアプローチする
 3.組織の上層部の人に接近し彼らの優先事項と自分の情熱をつなぐことは、険しい道のりであることを認識する

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竹内 裕和

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