スポーツ観戦の選択肢に「陸上長距離」を

「スポーツ観戦するなら何?」という話になった時、私は内心ドキドキします。野球、サッカー、この辺りは王道。女性ならフィギュアスケートも話が盛り上がりやすい気がします。テニス、バスケットボール、バレーボールなどは、自分の経験とつなげて挙げる人も多いでしょう。日本ではあまり観戦人口は多くないかもしれないけれど、アメリカンフットボールもスポーツ観戦としては王道で、好きな人が語る熱量がすごいスポーツだと思います。

共感や興味で話が広がり盛り上がっていく中で、いつも自分の気持ちを持て余す私の好きなスポーツ観戦は、「陸上」です。細かく言うと、「陸上・長距離」です。もっと具体的に言うと、「5000メートルや10000メートルといったトラック競技や、マラソン、駅伝というロードレースを見るのが好き!」とうことなのですが、果たして理解してもらえるでしょうか。

ある程度親しい人の集まりならば、「スポーツ観戦するなら何?」の質問に、この回答をするけれど、共感度はゼロ、興味を持ってもらえる確率もかなり低いので、「野球も好きだよ、愛知出身だから生粋のドラゴンズファン♪」(これも真実)と話の流れを変えることが大体のパターンです。やっぱり仲間は少ないなぁ… と寂しく思いながら。

陸上長距離で一番観戦者が多い大会といえば、何と言っても箱根駅伝。今年は、昨年度末まで放送されていたドラマ「陸王」の影響で、1月1日のニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)も観戦者が増えるかも?と期待されつつも、視聴率は2017年と比べ若干落ちていました。(2017年:12.7% → 2018年:12.4%)

私も陸上長距離が好きになったきっかけは箱根駅伝なので、きっかけは何でもそこからファンが増えてくれたらいいなと純粋に思うその一方で、駅伝を観るのが好きだからといって、陸上長距離の試合が気になるとは限らないよな、ということもわかるのです。

個人競技とチーム戦の違いとか、箱根駅伝におけるストーリーテラーの存在感とか、箱根駅伝に人々が魅力を感じる理由もいろいろとあると思っていて、それはまた別の機会に書こうと思いますが、まずは何よりも「箱根駅伝以外の陸上長距離の魅力」があまり理解されていないことがあると思っています。

大学生であれば、箱根以外の学生3大駅伝である出雲駅伝や全日本大学駅伝。そういった駅伝のメンバー選考に大きく関わる競技会やロードレース。スポーツとしての楽しみはもちろん、選手を追いかけることで見えるストーリーは一つのドラマとして成立する面白さを秘めています。大学の先には実業団があり、背景には中学・高校といった歴史もあります。陸上だって、野球やサッカーと同じなのです。

これまでに陸上の魅力を語ってくれている人はもちろんたくさんいらっしゃって、「いつも素晴らしい情報をありがとう!」という感謝しかありませんが、他のスポーツと比べたらやはり情報量も少ないし、理解してもらってる度も低いというのがとても残念です。

私は、最初のきっかけとなった箱根駅伝からカウントしても、たった10年しか経っていないただのいちファンですが、それでも陸上長距離という場で戦っている人を心から応援しているし、彼らの存在を多くの人に知ってもらいたいと思っています。できるだけ良い環境で競技に集中できるような状態を作ってほしいとも願っています。ならば、自分も「伝える人」にならないと、と思ったのがこのマガジンのきっかけです。

本音を言うと、「陸上長距離界を盛り上げたい」という思い半分、もう半分は「このあふれる思いを整理して出したい」という純粋な自分の欲求で、草の根活動としてマガジンを書こうと決めたわけですが、あれこれ理由をつけるよりも、とにかく書いてみようと思います。これまでずっと自分の中だけに秘めていた思いを果たしてうまく文字にすることができるのか、全く自信がなく、実際このノートを書くのにもずいぶん時間がかかってしまいましたが、陸上愛があればなんとかなるでしょう。

私よりずっと詳しく、情報をたくさん持っている方もたくさんいらっしゃるでしょうが、どうか「ひとりのファンが陸上長距離のファンを増やすためにジタバタとやっているな」という温かい目で見守っていただければ幸いです。


走姿顕心(そうしけんしん)

マガジンタイトルの「走姿顕心(そうしけんしん)」とは、その字の通り「走る姿にその人の心が顕れる。」という意味の言葉です。この言葉の意味がすっと入ってくるような、長距離ランナーたちの姿をお届けできるように励みます!



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

16

Yukari

「走姿顕心」を観戦するということ。

陸上長距離(トラック競技、駅伝、マラソン)の魅力について、主にドラマを見るような感覚で、時々データを交えて、お届けします。
2つのマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。