ラッキーペニーと落とし物

「落ちているペニーを拾ったら、その日は運がいいよ。」

ラッキー・ペニー(Lucky Penny)と呼ばれる、1セント銅貨にまつわる話を聞いたのはずいぶん前。アメリカでは不思議なくらい頻繁にペニーが落ちている、と聞いていたけれど、1年間ラッキー・ペニーに出会うことなく過ごしてしまった。

ラッキー・ペニーに出会えなくても、十分ハッピーな毎日だったけれど、昨日ついに息子がペニーを拾ってきた。クラスの前に落ちていて、PE(体育)のクラスに行くため並ぶときに見つけたらしい。

「お金拾った!」と嬉しそうな息子に、ラッキー・ペニーの話を教えてあげたら大喜び。聞いたところによると、最初に息子が見つけ、それを友達がとってしまったのを見て、先生が「見つけた人のものよ。」と言ってくれたらしい。その友達も先生も、きっとラッキー・ペニーのことを知っていたんだろう。(ちなみに、リンカーンの面が上になっていないとラッキー・ペニーではないという話も聞く。)

偶然にも、今日息子がペニーを拾った数時間後、米在住歴の長い日本人とお金を拾うことに関する日米の対応の違い、について話していたところだった。日本ではお金を拾ったら交番に届けるのがあたりまえ。でも、アメリカでは「もらっちゃいなよ!」というのが基本らしい。「先生でもそう言うんだから、不思議よね。」と言われて、へぇ~と思った後の、ラッキー・ペニーだった。

「拾った人のものよ。」という先生の言葉は、ペニーに限った話ではなく、どうやら拾ったお金全般についてらしい。日本の常識も教えておいた方がいいかなと思って、息子には「日本ではお金を拾ったら、交番に届けるんだよ。」と教えておいたけど、息子にはすでに「拾った人のもの」精神が身に付いてしまっているのか、不思議そうだった。そういえば、こっちには交番もないから、お巡りさんに渡しに行くという感覚がつかめないんだろうな。

忘れ物に関する対応も日米で違うという話も教えてもらった。日本では忘れ物があったら、どこかに届けたり目につきやすい場所に置いておくほうが親切だけど、アメリカではそのままの場所に置いておく、のが基本ルール。「思い出したら取りに来るから、場所を動かさない方が親切」ということらしいけど、教室の前に忘れられたランチボックスや、グラウンドに放置されたジャケットが、雨に打たれているのを学校で見るたびに、オフィスでまとめて預かればいいのに… と思ってしまうのはきっと日本人的発想なんだろう。

忘れ物を見つけてもそのまま、お金が落ちてたらもらっちゃってよし。日本人としては何ともソワソワしてしまうけれど、ここで生活しているのだからアメリカ流に慣れていこうと思う。多分、ペニー以外が落ちていたら、拾わず通り過ぎることを選択しそうだけれど。


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Yukari

生活密着型・シリコンバレー日記

”シリコンバレー” と聞くと、なんだか素晴らしいものみたいに感じがちな話が多い中で、生活するという視点から見たシリコンバレーの良さを綴っていきます。自己啓発、自己改善的要素はほぼなしの、シリコンバレー情報です。
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