最近音楽の趣味がズラリと変わった。

昔からずっと覚えているCMがある。dヒッツだったか、なんだか正確な名前は覚えていないのだがとにかくこんなセリフがあった。
「失恋した。髪を切って聞く音楽のジャンルも全て変えた。」ボブの女性が街中でヘッドフォンで音楽を聞きながら街中を歩く。

汚いのだがこんな感じである。

世の中に疎い自分はこのCMを見てから失恋すると人は髪を切るし音楽の趣味も変わるんだと知った。

中学生になってからとにかく髪を短くしたいと思うようになった。そして高校生になるにあたり、実行。１年に１度行くか行かないかの髪切り屋さん。幼馴染の母親があそこ安いわよ、とどっかで言っていたらしい美容院。1人で自転車に乗って、勿論予約して向かう。

「今日はどうなさいますか」
「髪の毛短くしたいんですけど、なんもわからなくて」
「あーそうですか、こちら見本なんですけどお気にめしたものあります？」
沢山髪の毛のスタイルが乗っている雑誌を渡される。どれも高齢女性のカツラみたいな。勿論好みなどそこにはないので適当にこれでお願いします、とだけ伝える。
「えーどうしてそんな肩より長い髪を切ろうと思ったんですが？そんな切るの初めてですよね！」
「いや、特に何もなくて」
「えー絶対なんもなくて髪なんてそんな切らないですよ！絶対何かありますよねって」
「いや、本当にないんです」
「失恋とかでもないんですか？？」
「あ、本当にないんです」

明らかにインキャな会話であるワタクシ。美容師さんも気まずいから盛り上げようとして下さってるのはわかる。申し訳ございません。

そしてこれ以来美容院に行けなくなったのである。人との会話が苦手なのと人にこうして欲しいも伝えるのが難しいと学んだのだ。

それと、髪切る時って失恋なんだーと改めて知った。

髪を短くしてもう４年が経つ。未だに髪は短くし続けているし自分で切っている。自分で髪切った方が失敗しても踏ん切りが着く。音楽の趣味もガラッと変わった。１０年以上基本顎ぐらいまでをキープしていた前髪も眉毛下までに切った。

気持ちの変化としては最近幸せになりたいとよく思うようになった。ただ、ひたすらそう思うだけなのだが、幸せになりたい。そしてそれは自分だけの問題であり、誰かを愛したい、愛されたいとかそんな人を巻き込んだ話でもない。なら今すぐにでもなればいいのにね。なんて1人で思うけど、その幸せが見えて来ないからまだまだ解決するには時間がかかりそう。