無邪気な少年の夢
チャンピオン。ヒーロー。
男なら一度は憧れたことのある、この響き。
ある男は1つの王者になることだけでは飽き足らず、2冠王を目指すと宣言した。
未知への挑戦表明
真夏の祭典G1CLIMAXを制した飯伏幸太。
一夜明け会見で、G1優勝者に与えられる2020年1月4日東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座に挑戦できる権利を行使することを表明した。
■飯伏選手のコメント
「もちろん(権利を)行使します。」
ここまでは毎年恒例の流れ。驚いたのはそこからである。
”ここでひとつ、僕から提案があるんですけど、来年1月4日、5日に東京ドーム大会があります。僕はまだ、インターコンチネンタルのベルト、これにも愛着があります。なので、1月4日にIWGPヘビー級のベルトを獲ったまま、1月5日に、インターコンチのベルトに挑戦するっていうのはどうですか?”
やりやがった…これが素直な感想だった。
野球で例えればリーグ優勝したチームの監督が、優勝監督インタビューで「日本シリーズ制覇、それにワールドシリーズ制覇してきます!」と宣言するようなものだ。
2人の王者
不動のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ。
※対戦成績は飯伏の1勝2敗
抜群の会場人気でカリスマと化しているIWGPインターコンチネンタル王者内藤哲也。
※対戦成績は飯伏の5勝2敗
対戦成績だけ見ればまだ可能性はありそうに見えるが、この2人と行ってきた試合のハードさを考えれば、この2人を2連破するのは至難の業だ。
東京ドーム2連戦
東京ドームという大きな大会のメインイベントで1試合闘うだけでも疲労は相当。それに加えて連戦で次の日のメインイベントも闘うというのは正直想像しにくい。だが、飯伏はそれについてこう語っている。
――東京ドーム2連戦でタイトルマッチを行うというのは、どう考えてもきついと思いますが。
飯伏 そうですね。現実的にはきついかもしれないです。でも、非現実的なことではないと思うんですよ。4日やって5日やることっていうのはできると思うんですよ。あとは会社に。
――ご自身が東京ドーム2連戦を盛り上げたいというお気持ちが強いと。
飯伏 自分がというよりも、それの方が盛り上がるんじゃないのかなと。
やっぱり、たくさん人がいるところでやった方がよりいいですよね。あと、2連戦で連続でベルトを獲れた人なんかさらにいないわけで、2つ持ってる人ですらいなかったのに。
"自分がというよりも、それの方が盛り上がるんじゃないのかなと。"
無邪気にプロレスを楽しんでいた飯伏から滲み出る責任感。
プロレス界を盛り上げるという使命感。
この男なら2冠制覇をやりかねない。そんな期待感。
飯伏幸太と新日本プロレスからますます目が離せない。
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