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自由とは恐ろしい

クーラーをつけて寝るようになったら、即座にのどを痛めた。すぐに病院(子供を連れて行くついでの小児科)に行って薬をもらったけれど、それが一向に効かずに悪くなるばかり。

というわけで今朝、耳鼻咽喉科の予約を取りに行ったら、朝イチで行ったのに凄い行列で2時間待ちだった。やっぱりこの気候の急変にみんな参ってるんだな。だから、チケットを取って一旦家に帰ってこれを書くことにした。

今の暮らしは概ね気に入っているが、一瞬サラリーマンに戻りたいと思うのは、身体を壊した時である。

クライアントに対して「本日体調不良のため」を言い出すのが。凄まじく嫌だ。きっと理解を示してくださるであろう関係良好な相手で、リスケ可能な案件であっても。この時ばかりは、「体調悪いんで、お休みします」の電話一本で済んでいたサラリーマン時代に戻りたいと思う。

しかし私は、子供もいて体力なくてという制限だらけ。無理ができないので、人間らしく、身体の求めに従って寝るべき時は寝る。

60’s~70’s生まれ中心の私の友達にはワーカホリックが多く、(勤め人か起業家かを問わず)激務のために「3年くらい、毎日睡眠3時間で」とか「その数年間は土日なしだったなあ」とかいうビターホットな思い出でを語る人が少なくない。

40代ともなると、だいたい「身体を壊して」とか「奥さんに捨てられて」とかいうオチがついて、その異常な時期は終わっている。そういうオチがつかない稀有な人は死ぬまでそんな感じで生き抜くのかもしれないが、私のまわりにはいない。

皆淡々と「あのころには戻れない」的にそれを語る。相変わらず仕事好きだが、自分の身体の声を聴く知恵を身につけている。

スーパーホワイトカンパニーのサラリーマンでロングスリーパーだった私は、基本的には「いやいや、どうしたらそんなことができるん?なんでそうなったん?」って心底不思議に思いながら、その手の話を聞いていた。

しかし今、自分が自分で会社をやるようになってからは、なんとなくそうなってしまった彼らの状況というのが想像できるようになった。

やったらやっただけどころか等比級数的に手ごたえが返ってくるフェーズというものがある。己を阻むものは自分しかいない。何か大事なものが壊れるまで、夢中でアクセルを踏み込んでしまう。傍から見るとなんでそこまでやるんだ?という感じだけれど、変な体内物質も出ていて、それは非常に楽しくもあるのだ。

うん、それを「魔のフェーズ」と呼ぼう。

自由とは、恐ろしいものだ。


ま、今の私はそこまでチンチンにアツくなっているわけではないんだけれど(なりたくてもなれない)、前述のとおり、信頼して仕事を任せてくださる相手に、ひたすら申し訳ないと思う。ごめんなさい。そして、バックアップがないという事実が、弱った身にこたえるんだ。

体は資本。体調管理は何よりも大事。

7月頭から、心身絞って整えようという3か月間キャンペーンを推進しているのは、まさにそのためでもある。

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