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虫を愛でる日本人

先日、ナショナル・アイデンティティ(国家としての自己同一性)について考える機会があった。

このところの日本という国の他所からの見え方を考えるに、その属性は、ちっとも自分のパーソナル・アイデンティティと一致しないなあ、やはりこれは外資系勤めが長かったからなのか、はたまた、そもそもの変人気質の問題か、それとも、実際はむしろ個人としてナショナル・アイデンティティに共鳴できる日本人の割合自体がそんなに多くないのかも、などと色々考えた。

そこに、折しも、第一子が産まれた日本贔屓のアメリカ人の元同僚が、うちでちょうど不要になってきたベビーゲートを譲り受けに来てくれて、8月の頭から飼っているカブトムシのケージを見つけて、「わあ~、こうやってカブトムシ飼ってるのって、すっごく日本って感じ!」と反応した。

夏になると昆虫を飼うというのは日本人独特の習慣らしい。(マイナーな国々のことは知らないが)アメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国の人たちから見ると「えっ!インセクツを飼う?ホワイ!?」って感じなんだって。

そう言われれば、私も幼少時には、自分で蝉をとったり鈴虫を飼ったりして(なんなら海の近くの田舎町だったので赤手蟹や弁慶蟹も)楽しんでいた。そこはバッチリ、虫を愛でる日本人にほかならないのだった。

そしてそのカブトムシについて、先日ママ友から、「うちにもカブトムシいるけど、いっぱい卵を産んであっと言う間に幼虫になったよ」と聞き、もしや…?と、注意してみたら、プラケース越しにマットの中でまったりしている「なる(♀)」と「にこが(♂)」の子供たちを発見。

生まれたての幼虫は5ミリくらいと聞くけど、既にでかい‥!3センチ以上はあるぞ?!いつの間に生まれ、いつの間に育っていたのか。

というわけで、この週末は虫系担当のパッパに頼んで、急遽、彼らを幼虫用のケージに彼らを移すイベントを執行した。(幼虫は別ケースに移さないと、親のカブトムシに引っ掻かれて死んでしまうらしい)

そしたら・・・いること、いること。「るろぞ(♂)」と「るな(♀)」もしっかり再生産を果たしていて、あっという間に計8匹を発掘。網羅的に探したわけではなかったため、今朝になって更にまだ数匹が親のケージに残っているのが目視でき、10匹はいることが確認できた。

ヨーヨーもあーちゃんも興味津々で「やさしく、そっとね」とパッパに教えられながら、幼虫たちを新しいケージに移すのを手伝っていた

わたし?は、「今、お料理してるから触れない!」で、撮影に徹したよ。

ついでに、親たちのケージの乾いていた土に水分を足した。このタイミングで気づかなければ、乾燥に気づかず幼虫たちは死んでしまっていたかもしれない!親たちは今月末頃には寿命を迎えるはずだけれど、よく頑張ったよ。余生を居心地よく過ごしてね。

来年羽化した子供たちは、遺伝子多様性の確保のために一部の雌雄をママ友とトレードして、残りは、親が産まれた林に返しに行く計画である。

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