スクリーンショット_2019-09-21_14

【2019年度・CoD BO4版 Rush Gaming 振り返りシリーズ① 】 グリード、引退か、続行か

やっとか!と声が聞こえてきそうですが、BO4シーズンの振り返り記事、書き進めたいと思います。

初めてこの記事にたどりついた皆様、はじめまして、eスポーツチームを経営しています、Rush Gaming 代表取締役 西谷麗(にしたにうらら)です。
最近よく聞かれるので少し自己紹介を書きます。

新卒でメルカリ会長の前の会社であるウノウに入り、ゲーム開発してたんですが急遽ZyngaへのM&A交渉などに関わらせて頂き、しかし当時そのド競合だったPlayfish(その元CEOは、現在Vaingloryの会社のCEO)という英国のゲーム会社に「昔から好きすぎ&経営陣が好き」というもう若気の至りかという感情論で移籍し(新卒3ヶ月目)、そこから4年間、法人格的にはEA(エレクトロニック・アーツ)でゲーム開発と運用を主にしていました。レストラン○ティとか、メッ○とかガチャで出てくるやつとか、テトリ○モンスターズとかとかに、それぞれ関わり方は違いますがご一緒させて頂きました。がっつりものづくりのキャリアスタートでした。
※仕様書をかいたり、企画書作ったり、時にはFlashファイルの奥底に眠るテキストファイルを修正したり、キャラクターの攻撃力とかのパラメーターいじったり、SQL書いてデータ分析したり、パズドラのゲームバランス調査の為のシミュレーターを作ったり、初期は広告バナー作ったりなど、大概都度都度覚えた趣味に毛が生えたようなスキルを駆使し(&超優秀な先輩方にめちゃくちゃ手伝って頂き・・・・)、若い!女子!英語出来る!という3種の神器を振りかざして生き伸びて参りました。
そんな私が2014年3月に独立、8月にWekidsという
「なんか社会に役立てて、人の才能が活かされるような事業を作ろうぜ」という会社を、2人で始めました。

Rushは、そんな私とWekidsの、5年かけてたどり着いた、
「才能を活かし、社会へ貢献する」事業です。

では、早速本編へ行こうと思います。
この記事を読む前に、読むといいかもしれない記事のまとめはこちらです。

壮絶なWW2シーズンが終わった後の、グリード引退示唆

あくまで私的考えです。本人の本心じゃないかもしれませんので話半分にきいてください。

ちなみここからは、こちらのBGMを流しながらがオススメです。
リピート再生推奨です。


WW2シーズンは、あまりに凄惨だった。

趣味の領域を超えた重圧の中、初めて感じるような絶望感と、裏切りと失望を目の当たりにし、おそらく関わった全員が己の無力さと不甲斐なさを骨の髄まで実感した一年だったと思う。

みんな弱い、みんな強い、でも現実は現実。
「現実」は複雑で重い。ただ勝てるとか勝てないとかいう次元では全くない。2年以上共に、そして本人は6年以上向き合ってる事だからこそ、今後のキャリア、生き方、あらゆるベクトルから現実と向き合っていた。

「うららさん、僕、来年はどうかわからないです・・」

WW2シーズン終盤の、殺人的なプレッシャーを超えたグリードが、こう言うのは、想定の範囲内だった。

WW2シーズン終盤に、とあるエピソードがある。
Ngt脱退後、選手が最終戦に揃わないリスクは、契約上1000万以上の損害賠償の危険性があった。

その時私は、
「練習に参加しなくてもいいし負けてもいいから、リザーブなりで当日だけお金払ってでも出てもらうのはどうかな・・」とグリードに打診した。
会社を潰さない為の、苦肉の策だった。
間髪いれずにグリードが半ば怒り気味に、
こちらに何も言わせない圧力ででこう言ったのだ。

「絶対に嫌だ。そんな事は絶対ありえない。勝つために、勝てるように全力を尽くさないのはありえない、絶対に無い」

おそらくこれは、WinRedも全く同じ気持ちだったんだと思う。
どんな時も諦めない。
簡単なソリューションに逃げない。
難しくても、本質的な事に、やるべきことに向き合い続ける。
グリード、そしてWinRedも、Rushとして最も難しく、そして重要な事を1番よくわかっていた。
1番難しいこと。
それは「新しくチームを作ること」

10個近く歳の離れてるグリードに、半ばキレられたのを今でも覚えている。
自分が恥ずかしくなった。
そしてGPと出会い、Lukeと出会い、本当に絶望的な状態から、1日も1秒も諦めずに闘い抜いた彼らに本当に感動した。
その強さに、何度心を打たれたかわからない。

だからこそ、グリードの引退示唆は必然だったように思う。
キャリアやYouTube収益との両立は想像を絶する。
あまりにも多くの犠牲を、時間を、心を、払った。
だからこそ考えたのだと思う。

「いいよいいよ。ストリーマーもありだと思うよ。ぐりは、たくさんの選択肢があるよ。」

大人として、冷静さだけで考えるとこうなる。
野良連合さんのWokka君をはじめとして、eスポーツ選手達は自己のキャリア、収入の作り方を考えたら当然そうなる。

この間、Wekids CSR的位置付けだったRushも、法人化を決めた。
翌年へのプランニングが始まっており、CoDとの向かい方もあらゆる想定、アイディアがあがった。
ここだけの話だが、日本リーグだけで世界への道筋が無いなら、チームは解散してレッドを世界へ送り出す事にフォーカスする、という案もあった。

あらゆる想いが錯綜する中、
BO4シーズンではCWLオープンブラケットへの参加権が紐づく事が発表された。
グリードは、どう思ってるのか・・?
しかし数日たっても、引退するかどうかの話題は、あがらなかった。
正直、触れられなかった。
すべて、本人に任せた。

そして発表から大分時間が経った頃、グリードからLINEがきた。

「ラスベガスまで、頑張ってみる」

あの子の中で、どんな変化があったのだろうか。
私には想像することしか出来ない。
元々、手先の技術で勝負する子じゃない。
アナハイムでWinRedと激しく喧嘩した時、レッドが強い言葉でグリを罵ったのを覚えている。
お互い身体にも、心にも数週間痕が残る怪我をした。
それでも、
「レッドは、勝たせたい。世界へ、連れていきたい」
殴り合いの喧嘩をした後も、グリードはずっとそう言っていた。
自分は引退するかもしれない。
色々心配だけどでもレッドは、大きな光の当たる舞台へ連れていきたい。

その瞬間、オフィスで、
嬉しくて、発狂しかけたことを今でも覚えてる。
泣いたし、色々なものを思い出した。
それほどに、難しい、難しい、辛い、決断だった。

Rushはある種、
ハセシンというカリスマと、
グリードという努力の化身と、
ウィンレッドという誰よりもピュアな、
どこまでも馬鹿で愛おしい3人の物語から始まった、奇跡なのだと思う。

10月、 グリード、ルークの猛烈な反対をくぐり抜けながら、Kurutami参戦

ここで、くるたみ(Kurutami)の紹介をしたいと思う。

続く








よろしければサポート頂けたら嬉しいです! Rush GamingやWekidsでの活動費に充てさせて頂きます。