ワナビーと植民地考・・

次はプノンペンの、静かに見物したいのに地元の小学生で大にぎわいで微笑ましかった国立博物館と、王宮です。
いいんだよ、カンボジアの子供たちよ、大いに校外学習するがいい!!

中は写真撮影禁止だけどスマホならOKという謎な博物館は、バシャバシャ撮ってても特にお咎めなしでした。
文物もさることながら、地味に窓と窓に描いてある絵が美しかった。
ここの博物館はすごいクメール様式でさぞ由緒ある伝統的建物なのかと思いきや、まさかのフランス植民地時代にフランス人が建てたという・・・!
だから、フランス人が解釈したクメール様式ということなんでしょうね。
アンコール遺跡を見つけたのもフランス人で、盗掘して売って儲けちゃう人たちから仏像を守る目的もあり収蔵されているそう。フランスのギメ・東洋美術館にもたくさん持って帰られているそうですけどね!
アンコール遺跡の発見や当時のインドシナに宣教に来てたフランス人についてはこの本をお勧めされてまだ読んでないので、読んだらまた感想を書きたい。

また博物館見学にあたりこちらのサイトを参考にさせていただきました。
時代ごとの仏像の特徴などが解説されており、また仏像愛に溢れており素晴らしい。
私みたいにとりあえず博物館見る人とは大違いだわん。

今まで、ナーガの上で座禅を組んでるブッダ像を見たことがなかったので、これが一番印象的だったなぁ。カンボジア以外にもあるのかな?!
ナーガが、雨に濡れないように傘の代わりにブッダを守っているようだけれども、仏像の後ろの光背の部分がナーガ、ナーガがコブラみたいだから非常に強そうに見える。ナーガの顔が牛みたいなのもあるし、どうしてこういう形に変化したのか非常に気になる。
そしてヒンドゥー教時代から仏教の時代の過渡期のものなのか、ラーマのようなインド系の強そうな肉体をもつ仏像があり、仏像ってしなやかな体のイメージだったのでその仏像も印象的だった。

10~11世紀はギリシャの影響を受けたインドの影響を受けてるなぁという感じのとても華やかな彫りが、12~13世紀になると、さらっとしたフォルムになって行くのはなんの影響なんでしょう。洗練なんでしょうか。
像も時代によって仏教系だったりヒンドゥー系だったりするのが興味深いですね。

しかし私はブロンズ像が好きすぎる。なんなのか銅よ。
石像も素敵だけど銅って素敵だわん。
碑石の拓本も、字読めないけどよかった。
他には近現代の王宮の御用船など。
新しめの仏像が並んでる部屋も圧巻で、三十三間堂に行きたくなった。
しっかしベトナムから来る途中に仏像屋(普通に今生きてる人々が冠婚葬祭に買う仏具屋)がちょいちょいあったけれども、こういう仏像も500年後には遺跡になるのか、とか、ここに陳列されている仏像たちは当時のレベルではどれくらいの技術者が作ってて、誰向けに作られていたんでしょう。
もちろん王家のため!って感じなものもあるけど、残ってるから貴重なだけで庶民用だったのかな?ってなものもあり、そういうのが彫りのこだわりや技術力にどのくらい、品質と所有者のクラスに差があったのか、とても気になってしまった。


王宮はお昼休みがあるの知らなくて、まんまとお昼に行ってしまい(暑い時間は室内にいたいので。でも王宮全然室内じゃなかったw)
まんまと川沿いのカフェで1時間半ほど潰す羽目になりまして。
(tube coffeeというチェーン店ですが、トンレサップ川に向かって段になってる席もあり素敵。日曜なのもあり、若者で賑わっていた。パソコン作業してる人も多く、パソコン置いたままトイレに行ける安全性にびっくり。そして若者が3ドルほどのコーヒーを気軽に飲みに来れる経済成長ぶりもびっくり。円安もあるけどさ!涙 日本でスタバ行くほうが今のところ安いぞ!)


王宮の即位殿は、中には入れず、窓から覗くスタイルなのですが、、
え、なにこれ、ルーブル美術館かな?や、どちらかというとサンクトペテルブルクの宮殿かな?
というのが最初の感想・・w
というか、天井画が素敵すぎる!!お寺の天井画のような感じなのかと思ったが、ここも設計したのはフランス人ということがわかりまして。
ふむふむ、なるほどねーー
ここもフランス人が考えた最強のクメールだったよ。
なんだか不思議だよ。サンクトペテルブルクの皇帝はフランスに憧れて宮殿作ったのに。
外国人がフランスに憧れて作るフランス風とフランス人がフランス人のセンスを持ち込んで作る外国の王宮の違い。
なんだこれ。
とまぁ、カンボジア王室と全く関係ない感想を抱いてしまったのでした。

撮影禁止だったシルバーパコタは仏像がとても美しく、思わず祈ってしまったわ。数年前にロシア・ウクライナに行って以来、なんとなく正教風に祈るのが動作として体に馴染んでしまっているのだが、一応仏教徒。
ブッダに祈るときってなんて唱えるっけ?ガヤトリーマントラじゃないしな、と思っていたが、手を合わせて咄嗟に出る言葉は、南無大師遍照金剛なのであった。(空海関係ねえー!)
そんな感じで、エメラルド仏がとても美しかった。
他の建物には古い経典なども展示されていて、1時間半くらい見学してしまった。出口付近の伝統的な高床式の建物も素敵だし、シハヌーク殿下や王室の行事の紹介も。ポルポト時代はここに幽閉されていたのかー。
うーむ、外からじゃ全く中の様子はわからないなー。

伝統楽器の演奏を後にし、(ロニアットアエクという木琴らしい。音がとてもインドネシアのガムランぽい。)アフォガードの口コミが良かったカフェで一服。
店内の機械で注文してからアイスを作ってくれるところだったけど!
乳の味が好みではなかった。ちょっとお腹が痛くなってしまい残念。

プノンペンの発展してるエリアを通りホステルへ。本当に中華資本の綺麗なホテル多いなーー。プノンペン中心部はだいたい2ドルあればどこでも行けることがわかった。
そしてこの日あたりからgrabに唯一登録できたJCBカード(visa masterは弾かれた;;)のカード会社に不正利用を疑われたらしくカードが使えなくなり(最終日に発覚。家電に電話したけど出ないのでメールしました。って海外旅行中なのだから出れんよ。これ携帯登録してあっても現地sim挿して番号変わってたら掛からないわね。次回からどうしよう。ともあれセキュリティー強強でありがとうございます、アプラス様) grabのために頑張って少額リエルを作る活動に突入したのだった。

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