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女生徒

あの女生徒はまさにわたしの家にいるあの娘あの子ははわたしの娘そのものかのようだ。

自分の不甲斐なさを戒めたい気持ちを持ち合わせながら炭酸が隙間に向かって我先にとめどなく沸き上がろうと吹き出すように私の内なる疑問正直な評価はヒトを傷つけてしまう本心がのどもとに吹きあがりとまどう。ヒトを悪く言っちゃダメやさしくてしなやかで美しく正しいを求められていく社会の中では自分はなんて醜く稚拙な発想のもちぬしでかつ寛大さのかけらもない己にいちまつの落胆を感じながらもこんな、自身をも許容しなければ。正しいとされるそんな
心をもちあわせていない自分あまりに情けのない己の性格を大胆にさらけだしせきららに綴られた日記に太宰は掬われたのだろう。
同士をみつけたと感じたのだ。フアンserviceのつもりで書いたのかはたまたこの若きこましゃくれた娘の度肝をぬいてやりたくて記したあそびだったのだろうか何にせよあんなの自分が思ってるんだなんて世間様から思われるよりは他所の子の心のうちとして描いた方が己にとって体裁が良かったからそうしたんだろう。

そうではないでしょうか
太宰くん。

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