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自立と依存

育児関係の記事は、つい子どもに焦点を当ててしまいますが、振り返るとモザンビークでの私の子育てを変えたのは、自分の中での視点の変化が大きかった気がします。

きっかけはある日、息子が肘を脱臼したこと。その前日にちょうど夫が日本出張に旅立ったばかりで、家では息子と二人きり。ずっと腕が痛いと夜中泣き叫ぶ息子を前に、恥ずかしながら私もプチパニック状態でした。
(病院に行くのがむしろ心配だったので、You tubeで「肘脱臼の治し方」を調べて自分でやってみたら、さらに痛がるという悪夢も・・・悪いことしました汗)

その頃は急激な変化による息子の疲れもマックスで、自分もいっぱいいっぱいでした。でも、夫も日本にいて、自分もポルトガル語ができず病院のこともよくわからない状態では、とにかく頼れる人に頼るしかなく。「迷惑をかけるかも」と思う余裕もなく、色々な人に病院のことを聞いたり、ある人には受付まで付き添っていただいたり。

結局、大したこともなく無事治りましたが、このことをきっかけに、「周りの人に頼るしかない」というか、「頼っていいし、お互い頼ることで関係も深まって行く」ということにはたと気づき、どこか肩の荷がおりました。

「自立とは依存先を増やすこと」という小児科医の熊谷晋一郎氏の言葉には頷かされます。モザンビークで「核家族」を実感しているからこそ、色々な人に頼ることで、自分たちもより自立して行く。そして子どもも、親だけに依存せずに色々な人から学んで行く。そういう感覚を、こちらでより強く持つようになりました。

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