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緊急事態宣言の目的

流域管理と医療管理


先程挙げたダムに関する記事は、今までの記事とは毛色がかなり違うが、それは決してコロナと無関係の話をする為だけに挙げたのではない。

お気づきの方もいるかも知れないが、ダムの効果や目的を理解しておかなければ緊急放流の意味も目的も理解できなくなるし、そのせいでダムそのものを過剰に危険なものと見做したり、或いは逆に過度な期待を寄せることへの警鐘であり、同様にコロナ禍における緊急事態宣言の効果や目的検証において絶対に必要な視線であり、長年我が国が悩んできた実績ありの問題だから、参考になる事例と考えて挙げたのだ。

洪水時におけるダム治水の目的とは河川水位のピークを下げ、時間的に後ろに延ばすことにある

同様に緊急事態宣言においては、医療逼迫のピークを抑え、また時間的にも未来になるべく分散し、現状の医療キャパシティの崩壊を防ぐことを目的としている。

つまり、ゼロコロナを目的として緊急事態宣言、私権制限、人流制限を行うと言うのは、洪水においてダムで洪水、氾濫をゼロにすると言っているに等しい目的や機能の効果を逸脱したカルトであると断言せざるを得ない暴挙なのだ。

正義の為の犠牲〜オオカミ少年〜


コロナ脳の暴挙をダムを含めた流域の治水、利水運用を例に批判しようと思う。

例えば多目的ダムでは利水も治水も行っているが、降雨が例年より少なく、ダムの貯水位が下がって枯渇する恐れがある場合、利水者に利用制限をかけることがある。期間と利用割合を決めて、例えば30%だけ今月末まで使用量を減らしてくれとお願いすることがある。これは例年どこかしらでニュースになるから知らない人はいないだろう。

ダムは計画の段階から貯水容量のどれだけをどの利水者に配分するか、また洪水調節の為に予め空の容量を用意しておくか決めているが、今の緊急事態宣言等の政府、分科会のやり方は、

「これから大雨がくるぞ!氾濫させてはならん!氾濫させたら甚大な被害が出る!だから治水容量を大幅に増やし、利水容量を制限する(つまり飲水等の貯留を止め、洪水時に貯留できる容量を確保)!このまま水害に備えないなら二週間後には大洪水が起こり、人々は生活すらままならなくなるだろう!」と脅して、水利権者の権利を強奪しているのと同じなのだ。

そして待てども暮せども来ない大雨に備え、我々は利水制限され、風呂にもまともに入れない、そんな生活を一年間やってきたと言えるだろう。

結局、これは河川を氾濫させないと言う御尤もそうな大義名分を掲げ、人々の生活を破壊しているのだ。

そして全国の知事もそれに便乗し、利水制限をかけながら、制限を守らぬ事業者を、例えそれが企業の命を守る為とは言え、問答無用で晒し、罰金をとろうとしているのだ。

また専門家の狂い方も凄い。これは、ニューノーマルと称して国民の利水量を制限し、全国に治水専用ダムを作れと言っているようなものだ。

3流学者の提言としても、良識がそれを跳ね除けねばならないのに、洪水が怖い、氾濫が怖い、お前等は洪水で亡くなった者達を冒涜するのかと訳の分からんことを言い出し、治水ダム建設と利水制限に協力していくのだ。

そして水を制限されたことによる犠牲は無かったことにされる。

科学的な思考を

結局、コロナ脳には科学的な思考ができないのだ。

ダムの能力、緊急事態宣言による移動制限の効果、目的、それ等を全く理解せず、朝バナナダイエットよろしく、朝、バナナを食べれば痩せると信じているのと何も変わらないのだ。

我々は科学的な思考を続けよう。

疑問があれば妥当な仮説を作ろう。

既に出来ることと、努力すれば出来ること、絶対に不可能なことを見極めよう。


君子の天下に於けるや、適も無く、莫も無し。義に之れ與に比う。




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