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【雑談】ビジネススクールで学び印象的だった4つの視点(後編)

前回は、ビジネススクールで学んだ視点を紹介しました。今回は、前回の後編を備忘録メモしていきます。その前にちょっと雑談。

・それってビジネス書で学べばよくない?という話。

たまに「なんでわざわざビジネススクールに行くの?ビジネス書で学べば良くない?」と言われます。
なるほど、確かにビジネス書を買ったほうが安いし、今ではオンラインサロンなんかもある(※オンラインサロンの功罪についてはいつか論じますが)。しかし、ビジネス書に掲載されているノウハウや成功体験は、著者のスキルや経験に過度に依存していると言えるのではないでしょうか。
ビジネス書を片手に実践したもののうまくいかなかった経験は誰にでもあるはずです。

思うに、ビジネス書が日々の仕事に応用できない理由の一つに「ビジネス書のテーマは体系立てて論じられていない」ということがあります。
例えば、「成功したマーケティング」について書かれた本であっても、その施策を実施できるほどの社内資源や組織、メンバー、成功指標など諸条件が揃っていないのが現実なのではないでしょうか。

ビジネス書を書籍として刊行する上では、テーマとして“競争戦略”や“ビジネスモデル”、“リーダーシップ”だけに範囲を絞らざるを得ません。しかし、そう簡単に物事が進んでいかないのが現実社会でしょう。

もし仮に、マーケティングの書籍を読み、会社の会議の席で持ち前のリーダーシップを発揮し、「ぼくがかんがえたさいきょうのマーケティングせんりゃく」を発表したとしましょう。恐らく、「失敗したら誰が責任とるの?」「予算いくらだと思っているの?」「そーゆーのいらないから残業代ください」と周囲に一笑に付されることになるのではないでしょうか。

このように、単に戦略立案やリーダーシップを発揮したところで、それだけで物事がスムーズに行くことは少ないと思われます。
なぜなら、企画や計画を立案する上で、そこから関係する社内の経営状況や社内組織、あるいは風土などが大きく影響するからです。

では、本題に入ります。


▪️ポジショニングの基本は“連続量”

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マーケティングプランニングにて、“ポジショニング”に用いる軸は連続量(足して1になる値)が基本。なぜなら、事業や商品のポジションを決めることで、他の事業との距離を測る必要があるから。たまに、ポジショニングの軸に“男か女”“公立か私立か”という離散値(0か1で表現する値)で表す人がいるが、それは間違い。
(※ちなみに、上記の画像で用いたポジショニングマップも間違っている。なぜなら、ポジショニングは2軸を用いて4つの象限に分けなければならないのに、画像は第一象限と第三象限にしか場合分けされていない。本来は、ポジショニングを通じて、第一〜第四まで分けてポジションを形成されていなければならない)

▪️PPM分析は全社戦略が基本

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「資金をどの事業に投資するか」という視点は事業戦略ではなく、全社戦略で用いることが基本。なぜなら、PPM分析は基本的に資源分配に用いるものなので、事業規模がある程度大きくなければ使うことができない。また、「花形・問題児全てに資金を投資する」という視点は間違い。


▪️本質は何か

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(写真の引用元は『本質思考』著:平井孝志 刊:東洋経済新報社)
ビジネスモデルを見るときは、本質=構造(モデル)✖因果(ダイナミズム)に基づいて考えろ。本質思考のステップは以下の4つをたどる。
⑴ モデルを描く 
⑵ ダイナミズムを読み解く
⑶ モデルを変える打ち手を探る
⑷ 行動し、現実からのフィードバックを得る

本質思考を実現する3つの切り口

⑴ 前提条件を疑う
※人は何かについて思考する際、意識しているか否かに関わらず、必ず何らかの前提条件が置かれている
⑵ 構造(モデル)を考える
※構造化し、因果関係を見つける
⑶ ダイナミズムを想像する
※前提条件や構造に影響を与えるドライバーは何かを考えろ

▪️因果関係と相関関係を取り違えていないか。

説明変数と目的変数を理解しているか?「夏場にプールで事故が起きると、アイスクリームが売れる」は本当か?

まだまだあるのですが、とりあえずこの辺で。



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