#8 私にとって難しいこと
私は誰かに「私の好き」を伝えることが苦手だ。
特に“推し”を伝えることが。
主な要因は2つ。
小学生の頃、両親に秘密で父のパソコンや母のスマホを使いYouTubeを見始めたこと。秘密だったからもちろん言えるはずもない。
もう1つは、中学生の頃、母に否定されたこと。
母に好きな動画見ていいよって言われて、当時好きだった某ツッコミ系YouTuberを見だしたら
「何が面白いの?」
と言われた。
母は、母が興味や関心のないものは全く知ろうとしない。ゆえに発された言葉だった。
そんなことで…って思われるかもしれない。けど、私の心に刺さるには十分すぎる言葉だった。
そんな言葉から1年経った頃だろうか、某歌い手グループを推していた時に、どうしてもグッズが欲しくて泣きながら「買いたい」と伝えたことがあった。否定されるのが怖くて泣きじゃくった。
その時の母は1年前より理解しようとしてくれていて、買ってくれたのだが、今でも忘れない、
「ちゃんと教えてくれたら良かったのに」
、ふと言われた。
言えるわけないじゃんか、あんなこと言われたら。
そのことがあってからは特に周りの人にも言えなくなった。どうしても人の目を気にしてしまう。
【怖かった。】
だから隠れて推す癖が付いてしまった。
最近は僅かながら伝えられるようになった。好きなアーティストの曲を車で流しても、とやかく言われることは減ったし、昔は行けなかったライブやイベントにも参加できるようになった。グッズもたまに買っている。
まぁ、伝えるタイミングは今でも分からなくて、グッズが届く一ヶ月前になってから話したり、イベントの3週間前にようやく話したりしてしまう。
その度、もっと早く教えてよ、と少し怒られる。
これは直さないとなぁと思ってはいる。
きっとこれからも【怖い】という感情は私の心から消えないし、隠れて推すことはやめられないだろう。
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