こみなと

秋の遠足

 小湊鐡道トロッコ列車に揺られて、チバニアンを訪ねる。ワインを持参したものの、トロッコ車内では教育上の配慮をして断念、最寄りの「月崎駅」をお借りしてのランチタイム。ちなみに、降りたのは我々だけだった。

 さあ呑もう!というところで駅員さんがやってきた。苦情を言われるかと思いきや、以前新聞に書いたコラムのお礼を仰ってくださる。その後、名誉駅長さんを中心に記念撮影となった。矍鑠とした姿に、自らの背筋も伸びる想いである。現役駅員さんも優しい。

 途中にある桜の名所(沿線全部がそうだけど)「里見駅」で焼芋やお弁当やビール等々を販売されていた方々を初め、沿線の皆様が里山とそこを走る小湊鐡道を愛しんでいらっしゃるのが伝わってくる。

 チバニアンの歴史科学的な価値は分からない。でも、それを目当てに多くの方が上総路を訪れるなら、それもまた大きな価値だろうな。行ってみようか、と思い立った人は、春の遠足を計画してください。

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