小児病棟 -ブログより-

 私は丈夫ではないもののなんとか健康ではあったので、41歳になるまで入院体験がなかった。初めて入った先は小児病棟だった。
 付き添いのお母さんでさえ私より一回りくらい下で、食器を返却しに行った時、ラウンジで話していたママ友が、「このオヤジどこから迷い込んできたのかしら」と、あからさまに眉をひそめていた。
 水泳の池江選手が白血病を公表され骨髄ドナーが注目されている。その、話題の骨髄提供をするために入院した時の話だ。
 お子さん達の順応力はスゴイ。腕に点滴の針を刺したままスタンドをガラガラ引きずって病院内を歩き回っていた。注射だけで怯えるオヤジとはえらい違いである。心底感嘆した。それでも、三泊する間、毎晩どこからか泣き声が聞こえてきた。
 この寂しさに耐えているんだもの、せめて元気になって帰ってもらいたいものだと思い、退院した後に骨髄バンクチャリティー落語会を開催した。入りきれなかったら困ると、二日連続で会場を押さえた。
 初日は4人だった。その内の2人は検査を担当して下さった先生と御主人。気を取り直しての二日目は3人で、1人は執刀医の先生だった。
普段より全然少なかったわけだ。不徳のいたすところである。
 でも私は一つ学んだ。https://note.mu/ume_ume/n/nc194f3aab43e本当に大事なことは悲しいかなついでに伝えなくてはならない、んだよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?