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何のために仕事をするか?本質に気づかされた話

「何のために仕事をするのか?」に、悩んだことはありますか?

私はというと、新卒からこれまで4社ほど経験し(ワーホリ中のオフィスワークも入れると5社)、現在はなし崩し的にフリーランスになり。
「悩んだことがある」どころか、働く意味や、キャリア、仕事といったことに一生悩んできたといっても過言ではない・・・!

そんな私が最近、ハッとしたこと。

「3人のレンガ職人」の話にモヤっとしていた

「3人のレンガ職人」の寓話をよく耳にすることがあります。

内容を知らない方向けに簡単に説明すると、

レンガを積む仕事をしている3人の男がいる。

1人目は「見ての通りレンガを積んでいる、つまらない仕事だ」と答え、
2人目は「家族を養うために、レンガ積みの仕事をしているのだ」と答え、
3人目は「歴史に残る大聖堂をつくっているんだ」と答える。

この話では、「3人目のように、意義を見出し仕事をすることが大事なのだ」というのだけど、個人的にはずっとモヤっとしていて。

そりゃあ3人目のレンガ職人のように、誰しも自分の仕事に大きな意義を見出して、目をキラキラさせながら働けたら最高ですよね。

だけど皆が皆そうじゃないから、自分の仕事に情熱を持てなくなったり、何のために働いているのか分からなくなったりして悩むのでは?と。

仕事の本質は「誰かの役に立つ」こと

結論からいうと、今仕事に悩んでいるひと全員(自分も含め)に伝えたいのは、仕事の本質とは「誰かの役に立つこと」だということ。それさえ分かっていれば、仕事に高尚な意義や夢を見出さなきゃいけないなんてことはないのだということです。

レンガ職人の話に違和感があった理由。

それは、どの職人も仕事を「自分」視点で語っているからです。働くこと=自分(または家族)の生活のため、あるいは自分の夢や満足のため。全部視点が自分に向いていますよね。

だけど、仕事の本質はそうじゃない。

大切なのは、仕事とは自分のためではなく、「誰かのためにするもの」だ、と理解すること。

少し視座を上げてみれば、どの仕事も目的は同じで、すべて「誰かの役に立つ」ことなのだと。

仕事の楽しさを見失っていた

これでも私自身、20代の頃はそれなりに仕事が楽しんでいました。新卒で就職してから2、3回転職をしていますが、やりたいことをやるための転職といった感じで、語弊を恐れずいうとある意味"気軽"にチャレンジしてこれた。

個人で事業を立ち上げた2022年秋頃から、状況は180°変わりました。仕事の捉え方、お金に対する価値観、働くとはどういうことか、自分が成し遂げたいことは何なのか。

20代の頃のような、クライアントに感謝されたり、社内で成果を上げること、業務の中にある些細なことに楽しさを見出したり、自分の成長を実感できることが嬉しいというような感覚に戻ることはできないし、特に戻りたいとも思っていません。
ただ、自分自身が成し遂げたいことに強くフォーカスする一方で、仕事の「楽しさ」については少し、靄がかかったようになっていました。

仕事をいただけるのはありがたい。本当にありがたい。だけど、この仕事はどこに繋がっているのだろう、本当にこれで良いのか・・・etc。自分で立ち上げた事業についても、それ以外の仕事についても、正直楽しさよりもしんどさが勝ってしまっていました。
生活のため、自分の目標のため、自己実現のため。先の見えない未来に焦りと恐怖ばかりが募って、思考停止状態に陥っていたのだと思います。

そんな私の状況に対し、説教するでも、諭すでもなく、真っ直ぐに射抜いてくれた教えが、先に書いた言葉でした。

アルバイトも、会社員をするでも、フリーランスで業務を請け負うでも、自分で立ち上げた事業をする、のも。結局は誰かの役に立ちたくてやっているはずだ、と。

すべては「その仕事の先にいる誰か」を幸せにするためであるはずだと。

そう伝えてくれた人は、(私と同じように、というのも憚られますが)ビジョン先行で物販事業を立ち上げた女性です。私など足元にも及ばぬ超優秀な経歴を持つその女性に、私の状況や気持ちが「とても良く分かる」と言ってもらえたこと。それだけで、救われた気持ちになりました。

3人目のレンガ職人になれなくても、大丈夫

自分の仕事に夢や大きな意義を感じて、目をキラキラさせながら毎日働けたら素敵だけれど、多くの人はそういうわけでもないと思うのです。

どんな仕事にもやっぱり大変なこともあるし、いつでもワクワクできるような仕事なんて、そうそう見つからない。それでも、生活のため、生きていくために働く必要がある。

そんなとき思い出してほしいのは、仕事をする本質的な目的は、どの仕事も実は大差ないのだと言うこと。その仕事の先にいる、誰かを幸せにし、役に立つこと。

そして自分が満足すること以上に、誰かを喜ばせたり満足させることができたとき、人は幸せを感じるものなのだ、ということ。

仕事や働き方について、選択肢が増えているからこそ、さまざまな悩みも増えている今の時代。だけど、3人目のレンガ職人のようになれなくても大丈夫。

そう思ったら少し、仕事に向き合う気持ちも軽やかになるはずです。


追記(2024/2/7):

やりたいこと、好きなこと、得意なことで仕事をしよう。

SNS上で、こういう話を耳にすることがすごく多いです。

たしかに長い人生において大事なことかもしれないけれど、突然「自分」にフォーカスしようすると苦しくなる人も多いと思うんですよね。

「自分のやりたいことが分からない」という人はもちろん、仮にやりたいことを見つけたとしても、それで生計を立てていくには、それぞれの状況によって差はあれど相応の努力が必要です。そのことを理解せずに、「やりたいことをして生きる」というキラキラした面だけを夢見ていたら、いざ厳しい現実に直面したときに心があっけなく折れてしまう人も少なくないと思うのです。

なぜこんなことを言うのかと言うと、私と同じように苦しい思いをする人が今後増えなければ良いな、と思うからです。
私は「やりたいことで生きたい」と考えて事業を立ち上げたわけではありませんが、やっぱり甘かった、と思います。

やりたいことをやるためには、きちんと土台が必要です。具体的には、経済的基盤と、愛情の基盤(孤軍奮闘する状況に陥るのではなく家族や周りのサポートがあること)。そして、自分を信じられる心(精神論のみではなく、過去に積み上げてきた行動など)。

なので今私がやっていることは、土台を作り直すことだったりします。

私の話はさておき、いま、「仕事が辛い」と感じる方へ。それは多分、今の生活の中で自分がどこか無理しているところがある、と言うことだと思います。まずは、どこに無理があるのかをしっかり認識することが先決です。そして対処方法を冷静に考えてみること(自分だけだと視野が狭まっているので、信頼できる他人の意見も聞いてみる)。覚えておいてほしいのは、そういう時にいきなり「自分の本当にやりたいこととは・・・」みたいに考えても、多分うまくいかないと言うこと。

人って心に余裕があるときにしか、その人本来の好奇心とか、本心からの「やりたいこと」への想像力って生まれてこないものです(これは私自身の経験から言えることです)。

まずは基盤を整え、健やかに自分の生きたいように生きられる幸せな人が増えていったら良いなと思います。


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