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190521|にっちもさっちもいかないからとりあえずカレーを作った

昼頃に目が覚めて、バイトの準備をする。今日はお昼からのシフトだ。

バイトがある日はバイトの1時間前には起きるけれど、そうでない日は昼まで寝てしまう。もう23だから、よく寝ても育つのは罪悪感だけ。何があるわけでもないのに、夜更かしがやめられない。

悩んでいることが深刻だから、バイトも気が乗らない。重い腰を上げて出かける。

今日は人通りが少なくて、とても暇だった。暇だと考えごとが流れ込んでくるからよくない。

どこかの修学旅行生が目の前を通る。あるグループの女の子たちがジェラートを買ってくれた。一人が食べ始めたら、他のグループの子も次々と集まってくる。一瞬、息が止まりそうなほど忙しくなった。

修学旅行生を見て、この頃に戻りたいと思った。言われていたことをやっているだけで褒められる頃に、戻りたい。

バイト先が楽しいことだけが救いだった。忙しいときは息が止まるしミスをすると奥さんは怖い顔で怒るけど、仕事の隙間には笑顔の多い職場だと思う。

なんとなく心にゆとりができたので、今日は夕飯を作ろうと思った。家にはカレーの材料がある。

ルーの箱に従って作るだけじゃつまらないから、今日はひとつひとつの肯定を丁寧にやろうと思った。飴色の玉ねぎ、ほろほろのじゃがいも、やわらかい豚肉にこっくりとしたルー。作っているうちに気分が上がってきて、にんにくのオリーブオイル漬けとか、スパイスとか、ヨーグルトも入れた。これだけのことで、少し視界が開ける気がする。悩みは何も解決していないのに。でもそれでいい。きっと。

おまけにゆで卵も茹でた。火加減完璧。

二進も三進もいかないときは、丁寧に家事をやるといいかもしれない。それだけでなけなしの自己肯定感が高まる気がする。現実逃避と言われればそうなのかもしれないけれど、逃げるためでも行動した方がいいと思った。何もしないよりはきっと何かが変わるはず。変わってほしい。



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