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〈「『中庭同盟』は読まない」宣言につきまして〉につきまして……噛み砕き気味

 先日公開しましたこちらの記事なんですが↓私としては諸々精一杯の配慮をしつつ、必要十分な情報が伝わるようにまとめ切ったつもりなんですが、……これでも伝わりきらない人がいるのかな?? という感じの、斜め上な反応をまだぽちぽち頂くので、もう少し噛み砕いておこうかと思います。

 前回の記事で言ったことは主に三つです。

1.小野不由美原作『ゴーストハント』のファン界隈では、原作者の執筆作品が収録された『中庭同盟』という同人誌があり、この不正コピーが蔓延している、かなり強い疑いがある。(※疑いという表記に留めるのは全ての情報を公表できないこと踏まえて、正確を期すためです)

2.同時に同界隈では、『中庭同盟』の所有/未所有、読んだことがある/ないというのが、一種のステータスとして機能をしており、それを使ってのいじめが蔓延している。(※これについては私自身も被害者の一人ですが、諸事情錯綜しておりまして、被害の詳細のぶっちゃけ及び関係した人の名指しはしません)

3.1+2より結論して、私個人は正式に出版でもされない限り、『中庭同盟』は読まない。また同同人誌についての話題や、「どこで読める」とか「どこで手に入る」というような話題も耳に入れたくない。この点への配慮をお願いしたい。

 大事なことなんですが、主に3の結論について、これは私個人の姿勢であって、何かを代表する気もないし、誰かに同調してもらうことを要求していないし、期待してもいません。(再三強調してるんですが、どうもここんとこよく分からない人が多いみたいで困ります。よろしく)

 で、何でこういう三段論法になるのかが、今一つ伝わらん人が多いですな。……うーん、すごく基本的な「オタクの常識」だと思うんですが、まあ伝わらんまんまでは意味がないので、殆どの人に釈迦に説法と承知の上でちょっと蛇足しますね。

 シンプルな話です。

 私たちオタクですよね?

 小野不由美作品ファンでかつ、わざわざ『中庭同盟』なんてタイトルを検索する奴が、オタクでないわきゃあない。特定の作品やコンテンツ周辺に群がり、本編だけでは飽き足らず、二次創作漁って、同人誌交換会などに出没しては、入手した薄い本を「戦利品」と呼ぶ、そういう人種な筈です。重要な交流手段は二次創作の見せ合いっこ……ですよね?

【ところで二次創作ってやつ】

 ところで二次創作ってものが、厳密に法的に扱われたらほぼ違法である、ってことは常識だと思うんだが──どれくらい浸透してるんでしょう?

 よく「グレーゾーン」と言われますが、グレーではなくほぼ黒です。

 出版社にしろ、原作者にしろ、訴える気になれば二次創作者、二次創作の交換行為に関わったやつ、丸っとお縄です。それを、ある程度その辺の盛り上がりがあった方が、原作や、その周辺のお商売的に都合が良い点も無くはない。……故にお目溢ししてもらっている、という大変危うい遊び場なのです。

 私たちは基本が地下組織のアウトロー。

 お天道さんを浴びたらチリになる程度のアンデッドと自戒して、謙虚に振る舞う他の道はない。ということは、原作者および、原作周りの権利関係に最大限の敬意を払う、というのは、オタクとしての心得第一条、第一項、これを守らない奴には二次創作を行う資格も、愛好する資格もありません。

 で、なくても、原作とそれを送り出した原作者が存在しなければ、そもそもその周辺のファン行為全般が、丸っと成立しないんですから、そんなこたあわざわざ説かれるまでもないくらいの常識です。

 (存外分かってない人が居るみたいなんで言っときましたですよ)

【「不正コピーくらい大したことない」かあ?】

 それらを踏まえまして、『中庭同盟』の不正コピーに手を出すってことを考えてみてください。

 ……どう考えても真っ黒でしょ?

 いわばそれは「原作者に対してドロボーしてる」状態です。オタクとしてのアイデンティティ、自己否定状態ですわなあ。

 ここまでの理屈は、一定日本語が読めて、まともな論理能力がある人なら自明の事の筈ですが、その上で尚、『中庭同盟』周辺の事情で異常なのは、「原作者にドロボーした人間が、ドロボー行為は隠匿した上で、盗んだものをステータスとして自慢してる」って事です。「既読です」とか「内容ネタバレします」とか堂々プロフィール(! ……これ本当に非常識だからね)に記載するってのはそういう事です。

 あ、大事ですけど、そういう記載をしてる人が、全員不正コピーに手を出してる訳じゃ無いんで、ここも注意お願いします。

 まあ、実際この手の稀覯本や、稀覯版のステータス化とか、その周辺のマウント問題ってどこの界隈でも多少はありますな。不正コピーの回し合いも、あるっちゃある……。ただまあ、基本そういうのはコソコソやられるものだし、著作権者以外がケーサツのように騒ぐというのも違う気がするんですわ。(お願いだからこっちの目に入るとこでやるな! 怒らなきゃいけなくなるから、って感じ。私も全てに潔癖に振る舞うのは疲れます)

 しかし中庭周りというのは本当にやり方が臆面もない。

 実際私は、界隈内の嫌がらせやいじめだけに対応しているつもりだったんですよ、当初は。だけど、その過程でボロボロと不正コピーの話をぶっちゃけられるもので、この事も認知せざるを得なくなってしまったんです。正直巻き込まれた感あります。

 ……何でこんなに無防備に話してくるんだろうと思ってたんですが(実際そのせいで何倍もエネルギー食われることになったしね?)どうやら関わった人達はそれを大したことと思ってない、というのが根幹みたいだなあ。

 ……大したことない?

 これは何度でも言うけど、手を出したその時点で「私二次創作に関わる資格ありません」「ファンとしての自分を否定します」って言ってるようなもんですぞ? ましてそれを自慢したり、茶飲み話くらいにベラベラ喋ると言うのは、まあ当人の中でどのような折り合いの付け方になってるのかは分かりませんが、かなりおかしなことになってますよ?

【「正当に読めば問題ない」か?】

 もう一つ。これはもう『中庭同盟』なんてトピックスをわざわざ検索する人には共通理解だと思うんですが、『中庭同盟』はいくつかそれを読む正当な方法があります。……大枚叩いてプレミア付きの原本を買うか(まあ同人誌の転売自体あまり歓迎されることではない筈だが、法的には問題ない)、ものすごい幸運で譲ってもらうとか。あとは国立国会図書館にも所蔵されているものがある。

 まあここではその方法を列挙するのは本筋ではないんで、やりませんが、法的、同義的に問題のない読み方というものはあります。

 ではそうやって読んだものについて話題にしたり、「既読です」「ネタバレします」とプロフに記載して問題ないか??

 ……とは行かないんだな。(残念ながら)

 冒頭に言った通り、『ゴーストハント』周りのファン界隈で『中庭同盟』の不正コピーは蔓延しています。

 どの程度、と言われると、まあ誰の中庭がどうです、なんて名指しする訳にもいかないし(この手のことを告発して法的に問うことが出来るのは著作権者だけだしね)、私にも色々事情がありまして知ってることの全部をぶっちゃける訳にもいかない。……だからあくまで、個人的な体感ではという言い方になるんですが、「かなり」としか言いようがありません。

 事実上、現在見えている「ファン界隈」の人間関係に参加した時点で、「不正中庭組」=「原作者にドロボーしてる奴」に関わらない事は不可能だと思います。

 例えば真っ当な方法で、真っ当に頑張って、あなたが『中庭同盟』を読んだとする。「私も既読ですーー」って人とその内容を話して盛り上がりたい、……まあそう思うのが順当ですなあ。でもその相手が、自分と同じように「正当な方法で中庭読んだ人」か「原作者からドロボーしてる人」か区別する方法はない訳です。……というかかなりの程度で「ドロボーかも」ってのを前提にしなきゃいけない状態です。

 蔓延、てのはそういう事です。

 不正コピーの蔓延状態は、これはもう、『ゴーストハント』ファン界隈が、積み上げてきた愚かしさの成れの果て状態ですが、その結果、もうここでの人間関係に参加しながら、安全に──というのは原作者に筋を通しながら『中庭同盟』を話題にする方法はない、という状態になっています。

 ……ああ悲劇だわーーー。

 でもここで重要なのは、この状態ってのは「不正コピーくらい大した事ない」って振る舞いが重なってきたから、こうなっているもの。この界隈のファンの倫理観がゆるゆるだったことの、自業自得なんです。

【「原作者にドロボーしてる奴」とパーティー出来るか?】

 ↑前の宣言を出して以来、まーー……細々とチクチクした反応もいただきました。ありがちなのは「そういうこと言われなければ、みんなと仲良く楽しくやっていけたのに」的なお叱りですな。

 ……はーー、まあ百万歩譲って気持ちは分からなくない。

 そもそも「界隈」に「界隈」の資格が無い、ってことを告発しちゃってますものね、突き詰めると。曲がりなりにも楽しく続いていたパーティーに、ザッパーンと洪水浴びせる行いだった事は百も承知です。そんなチクチクは想定の範囲内でもあります。

 でもよく考えて欲しいんですが、これは本当にオタクとしての根本問題、〈「原作者にドロボーしてる奴」とパーティ出来るか?〉って問題です。これはもう何度でも基本に立ち帰れ。……オタクだったら、出来るはずがないんです。そもそもの自己否定になってしまうから。

 その上で誤解されたくないんですが、「とは言え、沢山の友人知人がいる、このパーティ自体と縁を切れない」という人のジレンマ、分かっています。不正コピー駄目、即友達全部切れる人なんてそうそういないでしょう。だから私は、「私はパーティーを離れます」と宣言して、その理由を公表まではしましたが、パーティそのものを破壊しようなんてしていない。……事実上出来ない事も分かっています。

 ──だったら黙っとけよ??

 そーは行きますか。

 私が色んなチクチク食らうの承知でこんなことを公表したのは「現在ドロボーとのパーティに安住してて楽しんでいる人」達の為ではありません。

 何だか忘れられがちな気がするんだけど、トラブルの時点で私自身が全くの界隈の新参であり、なんの前情報も無くこんな実態にぶち当たってしまいました。そこで、「全員ではないが、絶対にそこにドロボーがいるパーティとのお付き合い」「オタクとしての基本の倫理観」が激突することになってしまった。……このジレンマは中々過酷です。

 事実上、『中庭同盟』に手を触れれば即、そのジレンマに直面することになるよ、という警告くらいあったなら……この半年ほどの心理的葛藤は相当に毒性が軽かったと思います。

 だったら、これからも現れる新規ファンのために、誰かが、その注意喚起をしなければいけませんよね? 少なくとも私は切実に欲しいです。

【『中庭同盟』がなくても、という選択肢】

 幸か不幸か、私自身がごく界隈の新参者で『中庭同盟』を読む前でした。そしてまた、私個人が「界隈の人間関係」と「オタクとしての筋」を天秤にかけて、人間関係の方を切り捨てることができるタイプだった。

 つまり、これからのご新規に向けて、『中庭同盟』に触れるとどういうことが起こるか、という事を知らせた上で「私は読まないよ」と表明することことが出来る立場だったんです。

 ……正直だいぶ面倒臭いけど。

 まあ仕方ないか、で自分でやっているんです。

 加えて、『中庭同盟』周りのトラブルに巻き込まれた一当事者として大事だと思うのは、「『中庭同盟』が無くても原作ファンでいられますよ」という選択肢が提示されることだと思います。

事実、私がトラブルにあった時点では、ファンであるからには、オタクとしての道義を捨てても『中庭同盟』を欲しがって当然、という価値観との衝突を、散々味わうことになったので。

 界隈参入の時点で「別にいらない」と言った上で楽しくやっている人や、そういうポーズも選べるよ、という事が目に見えていたらどんなに楽だったろう、と一当事者としては切実に思う訳です。

【本当に、『中庭同盟』要らない】

 そんなこんなで、宣言以外で私がやった主張というのは、ほぼ「自分の二次創作作品を公開し続けること」のみですが。……結構意地で頑張ってた時期もありますが(……一個一個あげつらいはしませんが、細かーーーい嫌がらせは、やはり色々いただきましたので、結構キツイ時間ではありました)、最近は割と元の調子で、好きなもん好きなように描けるようになってきまして。

 その上で思うんですが、私個人は本当に『中庭同盟』を必要としていませんし、その状態で、自分が二次創作を楽しむことも、魅力的な発信を継続することも可能だと思っています。

 本当に心底要らない。 

 で、可能な限り、そういう実例でいたいと思うんです。『中庭同盟』無しで原作ファンでいることは全然可能です。強がりでもなく、本当にそう思ってるので「本当は羨ましいんでしょ?」みたいなチラ見せとか要らないし、余計なので。止めて下さいね?

 なんかこれ信じてないぽい人がまだたまにいるんですけど。

 本当に要らないです。(大事なんで繰り返しました)

 それがないと生きられない、という人を別に否定はしていないから、わざわざ私の所に言いに来なくてよろしい。

【あと、とりあえずイジメは駄目です】

 あともう一点。これはオタクというか、人としての基本だと思いますが、『中庭同盟』周りの何がいけないって、要はイジメの道具にされている、っていう事です。

 前記事では「マウンティング」という言い方をしたけれど、実態は陰湿なイジメです。で、何故か忘れられがちですが、私自身その被害者です。(ここをことごとくスルーして話が進んでくの、実際結構傷付いたんだけどね)

 その被害の細かいことを私は公表できないんですが、何故かというと、それを公にするためには、現在目に見えている「界隈」の、誰々さんが不正コピーに手を出していて、その出どころは誰々さんで、そこに口をつぐんでいたために、これこれのことが見逃されていた、という事が絡んでしまうからです。

 正直黙っててやる義理も無いとは思うのですが、その蔓延状態というのが中々酷いので、表に出てしまうと、かなりの人の立場が無くなる。

 繰り返しますが、著作権的なとこの問題というのは、著作権者以外が法的に問えるものでは無いので、そうなるとちょっと、その規模の騒ぎを起こすことが、原作者や原作周りの迷惑にならないか? というのは私でも躊躇するところではあるのです。

 ので、そこまではしません。(まあ、半ば嫌味でもあるんですが)

 まあいずれ、それぞれの人が、それぞれに自分のした事の結果を引き受けると思うので。それは個々人の問題だと思います。

 ──それはそれとしてです。

 この点に反論する人はまさかいないと思うんですが、イジメというのは根本的にやってはいけませんよね? それを傍観して、「いじめられた方が騒がなければ、いじめっ子を含んで仲良くやってける」なんていうのも、悪質な話ですよね。んでそんな悪質な状況の言い訳に『中庭同盟』が使われているとしたら、これまた、原作者に対して失礼を重ねる話です。

 私は一被害当事者として、『中庭同盟』がそんな使い方をされている状況については、異議を申し立て続けます。

【おわりに】

 以上、まあ少々口調が砕け気味になっただけで、同じ事の繰り返しなんですが、私が何故「『中庭同盟』は読まない」と宣言したのか、諸々補足です。

 上記のような考えのもとに、私は『中庭同盟』は読まない上で、自分のオタク活動は継続していこうと思いますので、どうかそれを尊重してください。

 『中庭同盟』周りの問題というのは、人間関係に食い込んで根深いものになっているので、そう簡単に白黒で切り分けられないという人は多いと思います。私はそれを否定していません。

 各人に、それぞれの葛藤があると思います。

 ただその周辺で、実際に被害を受けた一人として、被害に遭う前に「こういうものがあったら」というものを試行錯誤して提示しています。想定範囲の嫌がらせや、傍観仕草程度で、引き下げられるようなものではありません。 

 私はむしろ、自分がとった態度以外の解決策があるなら知りたいと思っています。

 この辺で終わります。

2022年10月7日 うめこ

※ 前記事とここまで、私は一貫して「『中庭同盟』に対する態度は自分で決めてね」と言ってますが、心情的には「もうダメ、絶対」と言いたい。根本のところこういう事は、各人が自分の価値判断と責任で決めなければどうにもならないので、「みんなやってるし」「大した事ないし」の積み重ねでこうなっている、という状況へのアンチテーゼとしても「自分で決めなさいね」と言っているのですが。

 何故そんなに、「駄目」って思うか。これはもう「そんなこと気にしない」って人にはどうやっても通じない話なんですが……まあ私にも色々傷が深い出来事なのでもう少しだけでぽちぽち言わせて下さい。

前記事と今回の記事、私が何を頑張ったかといえば「常識的なオタクであれば『中庭同盟』に手を出すってことは、まず出来ない状況だよね?」という事を、出来るだけ隙が無いように言うことです。

 ……あくまで出来るだけ、なんだけど、多分ここまでで言ってることに有効な反論ってあまり立てられないと思う。

 「中庭同盟に限っては不正コピー配布が問題ないのだ」という論旨を、私だけじゃなく、大体一般の人を説得出来る形で立てるでもなければ、おそらくこれは無理です。(情緒的な反論はきっといくらでもあるだろうけど、大っぴらに世間一般に訴えられるような内容でない筈)

 で、これだけ明らかに、「手を出しは駄目」なものに、手を出すというのは、人間、健康な恥の感覚と倫理観を持っていたら、ものすごく大きな自己欺瞞を間に噛ませないと出来ないんです。

 入り口は本当に友達関係で何気なく、とか、ちょっとした話のついでにみたいに、「もらっちゃった」とか「見せてもらっちゃった」でも、多分段々事態の深刻さ、厄介さが見えてきて、「これはまずい」「人に言えない」となったときに、この自己欺瞞というのが恐ろしく毒性を発揮する。

 ……図らずも私が接してしまった、「不正コピーに手を出してしまった人」達というのは、おそらく欺瞞の毒で、悲しいまでに判を押したように「これは大したことではないんだ」という事態の否認については壊れた振る舞いをしたし、どんな失礼も平気でやる。──で、そいうことの果てに、結局は自分も「不正コピーを配布する/それに加担する」側になる。そこまでのプロセスが見えてしまった。

 『中庭同盟』の誘惑というのには二つの側面があると思います。

 一つは、「単純にモノとしてのステータス」。それを持ってる、読んだ事があるというのが、界隈の中で「ちょっと上」の気分を味わえる、キラキラしたバッジ、のようなモノだという事。

 もう一つは、こっちの方がより根深いかもしれないんですが、二次創作者にとっては「それを知ってたら、もっと良いもの書けるかも/描けるかも」という、レアな情報の宝庫。……これは当初は私にもちょっとあった。

 一番目に関しては否定は簡単です。「勘違いも甚だしい」でおしまいです。それが不正コピーなら、手を出した時点でオタク/ファンとしての自己否定。手段として問題ない方法で到達しても、それを振り翳しての、マウント構造に疑問を持たない時点で、やっぱオタクとしてあかんです。恥を知れ、だな。

 二番目の方が、ちょっといろんな業が絡んでくるので厄介かも。

 その誘惑の強さは、ちょっとは理解するんですが、……でもこれを確実に言えると思うんですが、「でっかい自己欺瞞を噛ませないと手を出せないもの」に手を出した時点で、書くものつまらなくなるよ? これは観察の範囲で面白くなった人見た事ない、っていうのと、恒常的にでっかい自己欺瞞を抱えるっていうのが、創造性というのにはほとんど確実に毒です。

 ……ちょっと抽象的な話にはなってしまうのだけど。

 個人的に、二次創作がオリジナル作品、あるいは原作と同等であるなどと思い上がってはならないが、その創作のプロセス自体はそんなに差があるとは思っていないんです。そしてこれは私も常々不思議だと思ってる点なんだけど「良い絵空事って、根本で自分に正直でいなければ書けない/描けない」という、何か大原則があるようです。

 結局ね、こんだけいろんな問題が周りに伴ってしまって、自分を騙さなきゃ手を出せないものに手を出す、ということは、根本的に自分の創造性は損なうよ、ということ。これがかなり大きいと思います。

 あと結局は、(不正手段だとしたら特に)そこには後ろ暗さが伴うので、見せてくれた人、渡してくれた人の意向をすごく忖度するようになる。……そして不正コピー回しあいっこのグループがずるずる繋がって拡大していく中で、独特の変な醸成され始め、なんかすごく、素直に自分の萌えを発露出来なくなるようですね。

 これも、確実にその人の作品をつまらなくしますわ。

 いずれの誘惑ももの凄く強いんだって事は理解します。ただどちらについても、手を出した時点で、望んだ結果というものはどこまでも不可能なものになるし、凄く自分を貶める行為だし、……端的に「大した事ないんだ」って思い込むために、凄く嫌な人間になるしか、ないみたい。

 まあ、いずれもちょっと抽象的で、頭から突っ込んでみないと、どんな悪影響か想像できない人は多いのかもしれない。そして、「そんなんどーっつ事ねーよ」って人には通じない。

 ただまあ、私は私なりに、精一杯の警告はし、『中庭同盟』と検索したら届くだろう場所に置いておきます。

 皆が読んでくれるとは限らないけども、これを読んだ上で、そんでも「知らねーよ」って不正コピーに自分から近づく人には「救いようがないな」って私も切り捨てることが出来る。そういう区切りでもあります。

 繰り返すけど、よく考えて。

 態度は自分で決めて、結果も引き受けて下さい。

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