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「大事」に臆せず「小事」をなめない

日々、新しいことに出会っている。

東京商工会議所の正式会員になった。まだ見ぬ世界がこれほど多かったとは、驚くことばかりだ。その商工会議所を作ったのが渋沢栄一氏だ。数年前にNHKの大河ドラマの主人公になった巨人だ。

渋沢栄一を描いた大河はとにかく面白かった。凄い人がいるものだと驚いた。その渋沢氏がこの国に残したものは数えきれない。そういえば、一万円札の顔にも新しくなる人だ。

この東京商工会議所がなかなかいい。商売をする人や、起業家を繋ごうという熱意が感じられる。そして温かい。まだわたしは登録したばかりだけれど、会員になれたのだから、少し落ち着いたらこの新しいコミュニティにどんどん参加してみたいと思っている。

その渋沢氏の本を今日は3冊購入した。まとめて購入したのは、気になる目次がズラリと並んでいたからだ。人は本当に言葉が欲しい時には、ちゃんとその言葉を使う人に巡り合うものだと思う。

今は、経験した人の言葉が読みたいし、必要だ。

その中で今の自分に大切だなと思えたのが、「大事」に臆せず「小事」をなめないだ。

この言葉は何となく感覚で分かる。まあこれくらいいいか、と思ったことが、後で取り返しのつかないことになる。特に物事がうまく行っている時にこれをやりやすいとある。本当だ。それが人間だと思う。氏は、

小事に対しては、頭から馬鹿にして不注意の中にこれをやり過ごしてしまうのが世間の常である。

『渋沢栄一「生き方」を磨く』竹内均 三笠書房 

という。

わたしは日々新しいことと格闘中だ。なにが小事なのか見分けがつかないほどの状態でなんとか進んでいる。だからこの不注意が怖い。

以前、「良いことと悪いことが混ざりながら進んでいくのが良いですよ」といって下さった方がいた。その方に、先日その言葉の意味について尋ねてみた。

すると、「本当は大きな悪いことが隠れているのに、それが少しも姿を見せていなければ、ある日、どんと大きな悪いことに飲み込まれてしまう。だからこそ、良いことばかりではなく、悪いことも同じくらいあった方が、人は気が引き締まっていいんです」とおっしゃっていた。なるほど。

とにかく、いいとこが続き過ぎると不注意になる。不注意になると小事だと思っていたことが、かえって大事になることもある。

先人の言葉はありがたい。

どれほどのご苦労をされたことかと思うけれど、何も知らないわたしでさえ、その言葉の意味がわかるのだから、経験された人の言葉はやっぱり強いと思う。


※最後までお読みいただきありがとうございました。

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