豊作?不作?つまんねーこと聞くなよ! 前編(2011年~2015年)
「今期って豊作じゃね?」「いや不作だろ」「まだ始まったばかりだし分からん」「0話切り余裕でした」
アニメが始まったばかりの時期、よく見られる光景である。今期は豊作なのか不作なのか。こんな答えの出ない問いを我々は繰り返してきた。豊作不作論争は何故僕達をこうも熱くさせるのだろうか。
そろそろ終わりにしてもいいんじゃないか? 今日僕はこの不毛な争いを終わらせるべく、この記事を書くに至った。
……などどカッコつけてみたが、僕の主観で各クールが豊作かどうかを勝手にジャッジしていこうと言う自己満な記事である。基本的に僕は毎クールアニメが終わるたびに「今期も豊作だった!」と言うのが恒例になっているが、今回は敢えて優劣をつけてみようと思う。2011年から今年までの豊作度を独断と偏見で決定していく。当然ながら見ていないアニメもたくさんあるので、多少の偏りがあることはご容赦願いたい。
2011冬アニメ まあまあ豊作(豊作度☆3.0)
今と比べ本数は少なめ。4番でエースの「魔法少女まどかマギカ」があったクール。まどマギのインパクトが強すぎたが、同じく悠木碧さん主演のGOSICKもあった。萌え豚、ブヒるという言葉を流行らせたインフィニット・ストラトスにも注目したい。(ちなみに僕はセシリア推し)まどマギ以外のおすすめは放浪息子。
2011春アニメ 超豊作(豊作度☆5.0)
STEINS;GATE、花咲くいろは、日常、TIGER & BUNNYなどの名作2クールアニメに加え、今年10周年プロジェクトで話題の「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」もあった。電波女と青春男のような個性派ラブコメも見逃せない。
余談だがシュタゲの続きが気になりすぎて1クール目が終わった時点で原作ゲームを買ってしまった思い出がある。
2011夏アニメ 近年稀に見る豊作(豊作度☆5.5)
春の名作が引き続き放送しているので当然強い。(特にシュタゲ2クール目)。そこにアイドルマスター、輪るピングドラムが加わり盤石の布陣。今後長く続くことになる「ゆるゆり」、子育て物の名作「うさぎドロップ」もあった。
2011秋アニメ 空前絶後の豊作(豊作度☆6.0)
最強クールの一角。何と言ってもFate/Zero。冬のまどマギと合わせて世はまさに大虚淵玄時代。ちはやふる、ペルソナ4(岸誠二監督によるゲーム原作の見事なアニメ化)、僕は友達が少ない(当時はラノベ界でSAOと互角くらいの人気があった)、未来日記、ギルティクラウン(1クール目はまだ賛否両論になっていなかった)など役者が揃っていた。 万人向けではないが、境界線上のホライゾンの超絶クオリティ。あんなに恵まれたラノベのアニメ化もそう無いだろう。夏アニメのアイマスの神回20話もこの期に放送されていた。
1つ付け加えると、僕は10年代で1番面白いアニメはFate/Zeroだと思ってるので、ちょっと贔屓目が入ってるかもしれない。☆5.5が妥当という説もあり。
2012冬アニメ 豊作(豊作度☆4.0)
大作はそこまで多くないが(1番有名どころは偽物語かな?)、地味に良作が揃っているクール。戦姫絶唱シンフォギアが5期まで続く人気シリーズになるとは当時誰も予想していなかっただろう。タイトルで敬遠されそうだが、モーレツ宇宙海賊がシナリオ面で非常に優秀。熱狂的信者の多いキルミーベイベーもこの時のアニメである。
2012春アニメ 大豊作(豊作度☆4.5)
氷菓とFate/Zero2クール目のツートップ。アクセル・ワールド(2期まだですか?)ヨルムンガンド、坂道のアポロンも面白かった。さんかれあでゾンビ萌えに目覚めた人もいたとかいないとか。
2012夏アニメ 豊作(豊作度☆4.0)
1つの時代を築くことになるソードアート・オンラインが登場。1話ラストでSwordlandをBGMにキリトが叫ぶシーンのワクワク感は今でも忘れない。そして僕がP.A.WORKSで1番好きなTARI TARIもこの時期。人類は衰退しました、新世界よりなどのコアなオタク好みの作品もあった。
氷菓の名エピソード、クドリャフカの順番がこのクールに放送されたことにも注目。
2012秋アニメ 近年稀に見る豊作(豊作度☆5.5)
ガールズ&パンツァーとジョジョの奇妙な冒険の2強。10年代最も活躍した監督の1人である水島努監督によるオリジナルアニメ、ガルパン。そして熱狂的ファンが多く、絵柄的にもアニメ化するのが大変そうな原作を見事アニメ化したジョジョの存在はあまりに大きい。それ以外にも京アニによるラブコメ「中二病でも恋がしたい」やProduction IGによる攻殻機動隊の系譜「PSYCHO-PASS サイコパス」もあった。ややマイナーだが個人的に推したいのは絶園のテンペスト。
2013冬アニメ 豊作(豊作度☆4.0)
後に社会現象となるラブライブ!が登場(まだこの時は普通の人気アニメくらいだった)ヤマノススメもこの時は5分アニメ。新規アニメはそこまでの爆発力はないが、2012秋からの継続組が強いので全体的には悪くないクール。
2013春アニメ 近年稀に見る豊作(豊作度☆5.5)
人気ラノベ軍団(俺ガイル、はたらく魔王さま!、デート・ア・ライブ、俺妹2期、変猫、レールガン2期)、3大ロボアニメ、(マジェプリ、ヴァルヴレイブ、ガルガンティア)そして進撃の巨人が殴り込みを掛けてきた恐るべきクール。個人的にはきららアニメの中で異彩を放つ「ゆゆ式」もイチオシ。
2013夏アニメ まあまあ豊作(豊作度☆3.0)
物語シリーズセカンドシーズンが強かった。シンフォギア2期は1期を超えてきたように思う。森見登美彦先生原作の有頂天家族も名作。きんいろモザイクは歴代きららでも上位に来る面白さ。それとお願いだからわたモテ2期やって下さい。
2013秋アニメ 超豊作(豊作度☆5.0)
のんのんびより、キルラキルの2強。凪のあすからは2クール目が特に強かったのでまだ脚を溜めている段階か。CGアニメの名作「蒼き鋼のアルペジオ」、おバカなギャグアニメ「俺の脳内選択肢が学園ラブコメを全力で邪魔している」など様々なジャンルが揃っていた。ガンダムビルドファイターズが近年のガンダムシリーズでトップクラスに面白かったのも嬉しい誤算。
2014冬アニメ まあまあ豊作(豊作度☆3.0)
エースクラスのアニメは無いが、(強いて言うならニセコイだろうか)良作は集まっていた印象。強かったのは2013秋からの継続組か。新作だとディーふらぐと未確認で進行形がお気に入り。
2014春アニメ 空前絶後の豊作(豊作度☆6.0)
ジョジョ3部、蟲師続章、3つのスポーツアニメ(ピンポン、ハイキュー、ベイビーステップ)、シドニアの騎士、ノーゲーム・ノーライフなどなど名作が勢揃い。大人気「ご注文はうさぎですか?」もここで登場。電撃文庫のアニメ、魔法科高校の劣等生、ブラック・ブレットもあった。ダークホース、WIXOSSの存在も大きい。
ちなみに僕はこの頃は熱狂的ラブライバーになっていたので、ラブライブ2期の放送に狂喜乱舞していた。
2014夏アニメ 豊作(豊作度☆4.0)
目玉は月刊少女野崎くん(2期まだスか?)。アルドノア・ゼロも1クール目は高評価。普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。もアイドルアニメの新境地を開拓。さばげぶっ!のとても少女漫画とは思えぬぶっ飛んだギャグも必見。オタク以外の老若男女誰にでも勧めやすい名作「ばらかもん」もこのクール。
2014秋アニメ 空前絶後の豊作(豊作度☆6.0)
SHIROBAKO、4月は君の嘘、クロスアンジュ、Fate/stay night UBW、寄生獣、七つの大罪などの優秀な2クールものが集結。MAPPA制作のダークホース、神撃のバハムートもあった。京アニによる遊園地復興もの「甘城ブリリアントパーク」も1クールの良作。ちなみに「異能バトルは日常系のなかで」における早見沙織さんの超長台詞は今でも語り継がれている。
2015冬アニメ 超豊作(豊作度☆5.0)
新規の注目作は冴えない彼女の育て方。ジョジョ3部も圧倒的盛り上がりのエジプト編が放送開始。聖剣使いの禁呪詠唱は愛され枠(?)として盛り上がっていた。前期からの継続組が強すぎるので、文句なく豊作。個人的推しは10年ぶりのTVシリーズである蒼穹のファフナーEXODUS。
2015春アニメ 豊作(豊作度☆4.0)
目玉は響けユーフォニアム。ダンまち、食戟のソーマがここで登場。UBW2クール目、シドニア2期など続編も強かった。ジョジョ3部もクライマックス。1クールの良作、プラスティックメモリーズや放課後のプレアデスもあった。個人的流行語はアルスラーン戦記のヤシャシーン。
2015夏アニメ まあまあ豊作(豊作度☆3.0)
オーバーロード、監獄学園あたりが高評価。がっこうぐらしは話題性抜群。個人的推しはのんのんびより りぴーと。下ネタという概念が存在しない退屈な世界という異端児もいた。Charlotteは賛否両論だが好きな人も多いだろう。干物妹!うまるちゃんのアニメ化の成功はヤングジャンプ原作はアニメ化に恵まれないというジンクスを打ち破ったと思ってる。隠れた名作枠のClassroom☆Crisisも推しておきたい。
雨宮天さんに関して。これまでお姫様系のイメージが強かったが、この期にやっていた「モンスター娘のいる日常」での芝居が後のこのすばのアクアに繋がったのではと勝手に分析している。
2015秋アニメ まあまあ豊作(豊作度☆3.0)
ファフナーEXODUS 2クール目と落第騎士の英雄譚の2強。ハイキュー!!セカンドシーズンが盛り上がってくるのは次のクールからか。鉄血のオルフェンズもこの頃は面白かった。話題性ならワンパンマン。余談だが落第騎士と学戦都市アスタリスクの1話の内容が被りまくっていたのも印象的。
さて、ちょっと長くなってきたのでここで一旦切ります。ここまでお付き合い頂きありがとう。後編で会いましょう!
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