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エッセイ・覚え書き集

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経験も空想のうち。空想も経験のうち。
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#小説を書いた動機

『籠の中の声たち』についての覚え書き

こんにちは。 初めての方、はじめまして。 この短編小説は私の5作目にあたり、初稿は1999年12月に完成しています。 若書きで、かなり昔日の感があるなぁと自分でも思います。 時代性が現れているシーンとして、主人公と携帯電話。 固定電話と携帯電話の使い分けがうまくできない黎明期の頃、携帯電話の電源を普段は切っていて、使うときに入れる、という人は当時少なからずいたように思います。 「看護婦」「テープレコーダー」という言葉も、なかなかの昔感を出しています。 この小説を書いた動

『空の教師』についての覚え書き

こんにちは。 初めての方、はじめまして。 この短編小説は2000年の8月に初稿が完成しました。 今、改めて読み返してみると、既存の某作家の影響が語り口に現れているようで、もの凄く恥ずかしい気がしないでもないのですが、自分にもそういう時代があったことは記憶に留めておこうと思います。 この頃、NHK特集だったかETV特集だったか(すでにうろ覚え)で、フラクタル幾何学を紹介する番組を観て、そこでフラクタル理論やらマンデルブロ集合やらシェルピンスキーのギャスケットやらにとても好