Game Fan Impact 第一回 -RolePlayingGameの魅力-

Role Playing Gameーロールプレイングゲーム

現代において、世間一般に広く認知されている、
ビデオゲームの代名詞の一つとなった、ジャンル。
通称RPG(アールピージー)

RPGとは?という定義は、
これまで散々語りつくされているのにも関わらず、
それでもその魅力は、衰えることを知らない。
日本、そして、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、
世界中に熱狂的なファンがいる。

RPGの歴史についても、
色々な記事で、数多く触れられてきた。
世界中のゲーマーは、
すでにこのジャンルについては、
食傷気味になっていることだろう。

それでもあえて、そのRPGについて、
今一度、語ってみよう。

クエスト1・ストーリー

新しいRPGの作品は、
ワクワクする。
RPGには冒険もあれば、恋もある。
友情もあれば、激闘もある。
 
そう。ストーリーが変われば、
瞬く間に別の作品となることが、一番の特徴だ。
これは小説と同じような、疑似体験を可能にする。

元々はテーブルトークRPGというジャンルで、
生の人間がサイコロを振って、ボードで遊び、キャラを演じ、
用意された脚本に基づいて、自由に冒険することを、
ビデオゲームとして制作し、その魅力を継承している。

だが、ストーリーといえばアドベンチャーやサウンドノベルといった、
他のジャンルの真骨頂でもある。

日本で爆発的にRPGやアドベンチャーが売れた理由の一つに、
文章を専門にしたライターが、
コンシューマー(家庭用ゲーム機)のゲーム開発に、
参入したことがあると言える。

クエスト2・バトル

元になったテーブルトークRPGにも、
当たり前となっているHPなどのステータス管理があり、
モンスターとのバトルが存在する。

このステータスやバトルも、ビデオゲームとして取り入れた。
今では綺麗な3D表現で、アクション要素などを取り入れているが、
当初はコマンドを選択することで戦闘を行うことから進化を遂げてきた。
テクノロジーの恩恵は、RPGにも多大な影響を与えている。

最初は敵であるモンスターなども動かないが、
今では動き回り見るものの目を奪う。
これから来るであろうVR時代においても、
バトルは重要な要素の一つだ。

クエスト3・ゲームミュージック

ゲーム業界黎明期において、、
ゲームミュージックのその地位は、あからさまに低かった。
ゲームをプレイする者にとっては魅力的でも、
そうでない人にとっては、ただのピコピコの電子音だった。

だが、その烈風を物ともせず、日本生まれのRPGでは、音楽の専門家を起用し、本格的で、説得力のある魅力的なゲームミュージックを世の中に広めた。
ゲームミュージックに音楽の専門家を起用したことにより、
生のオーケストラで演奏したとしても、聞くに耐えうる、
素晴らしい音楽が数多く生まれた。

ストーリーとプレイヤーの親和性を音楽が高め、
プレイヤーに深い感情移入を与えることに成功している。

クエスト4・三位一体

ストーリー、バトル、ゲームミュージック
そのどれもが、一つ一つを見れば、ビデオゲームにおいては、
RPG以外の他のジャンルも持っているものだ。
今となっては、当たり前すぎることでもある。

これら全てを一体化したジャンルこそが、RPGだろう。
そこにマップ(地図)という概念が入りこみ、
冒険するという骨組みを融合させた。
 
偉大なるRPGの父、ゲイリー・ガイギャックス氏が生み出したテーブルトークRPGには、最初からその全てが備わっていた。

厳密にはミュージックはないが、雰囲気にあった曲をプレイヤーが好きなように流すことは、できるかもしれない。
つまり、リアルで遊ぶゲームとしては、すでに完成されたシステムだった。
それをビデオゲームは、手を変え品を変えながら、
時代の流れとともに、さらに進化させ続けてきた。

アクションゲームというジャンルとRPGを融合させ、
アクションRPGが生まれた。
カードゲームをバトルにしたカードRPGという作品まで生まれた。
あらゆる手段をこうじ、一体化を続けてきたジャンルだと言える。

クエスト5・多様性

ゲーム機そのものの進化が、
RPGというジャンルに優位性をもたらし、
世間一般ないし世界中に認知させたのは、
90年代後半に映画さながらの美麗な演出ムービーを使用したことだろう。

ムービーによる演出については、賛否両論あるが、この進化があってこそ、
RPGが廃れなかった一つの要因であることは、間違いない。
3D時代においては、映画的手法がゲーム業界に浸透し、
カメラワーク、音響など、より専門的な分野が必要になっていった。

時代が進み、CD以上の綺麗な音質で、
ゲームミュージックを流すことができるようになった。
音楽の専門家がゲームミュージックを作曲していることに、
時代がようやく追いついたとき、ゲームもまた、日常で当たり前の光景として、
世の中に浸透していったのである。

RPGが様々な要因と一体化してきた寛大な多様性が、
オープンワールドや、ハック&スラッシュという派生ジャンルとしての、
新たな魅力を広めていくことに、ひと役買っている。

クエスト6・新たな可能性

現在、スマートフォンにおけるアプリゲームにおいても、
最も人気の高いジャンルの一つとなっているのが、このRPGだ。
外でも中でもプレイできるそのハードの便利さで、
数多くの人が、基本無料のゲームを楽しんでいる。

最近流行している位置情報ゲームは、
スマホとリアルを融合させた新しいテーブルトークRPGではないか、
と、思わず考えてしまうほどである。

一周して、RPGがリアルで本当に冒険する形になる未来が、
待っているのかもしれない。

ファイナルクエスト・RPGの魅力

あらゆる要因が、RPGの魅力を高めているには違いない。
ストーリーも、バトルも、ゲームミュージックも、そして、冒険も・・・
だが、このゲームジャンルの名前は、RolePlayingGameだ。

演じること、演じさせられること。プレイヤーは主人公になれる。
アクションでも他のジャンルでも、同じようにキャラを動かしているのに、
こういった快感は、RPGというジャンルでしか得られないから、不思議なものだ。

プレイヤーこそが主人公と一体化し、主人公として、あらゆる世界を駆け巡る。
数多くのクリエイターが膨大な努力を払って、制作し続けてきたが故に、
このRPGの魅力は、これからも進化し続けるに違いない。

(C) 2017 UmiIzu

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?