2023年09月07日 矢野顕子さん リサイタル2023 ~ピアノ弾き語り~

ここ数年はバンド、トリオ、デュオばかり観ていて、ソロは久しぶりでした。自分の初めての生・矢野さんは出前だったので、ソロには特別な感情があります(バンドもトリオもデュオも大好きだけど)。

その矢野さん。恒例のトリオによる夏のブルーノート公演が終わったばかりですが、休む間もなく9月上旬にかけてピアノ弾き語りのライブを4か所で開催(5公演)。自分はその4本目となる9月7日の浜離宮朝日ホールで観てまいりました。

「ツアーはある程度やる曲が決まっているが、ソロのコンサートはその日やりたい曲を演る」とのことで、実際、上記5本の初日となった大阪の公演とこの日のコンサートでは14曲中7曲が異なっていました。従って、まあ、ネタバレはあまり気にしなくて良いかな…ということで。

**********

「人生にはやり直しがきかないこともあるけど」と話を始めた矢野さんさん。のんちゃん(能年玲奈さん)と親しくなったが「あまちゃん」をこれまで見ていなかったので、彼女が世に出るきっかけとなった「天野アキ」を知らなかった。でも再放送が始まったのでアメリカで午後2:35から毎日見ていると…「面白いのよ、これが!」

来日中は日曜にまとめて見ているそうですが、「今週は震災を扱うから、どういう気持ちで臨めばよいのか悩んでいる」と。「10年遅れのマーメイド」と笑ってから演奏されたのは「潮騒のメモリー」でした。このソロコンサートシリーズが初演でまだ通算4回目。「アレンジも定まっていないので、今のバージョンは貴重です」と前置きして始まった演奏でキーを間違えてやり直すといった、矢野さんにしては珍しい光景も見られましたがそれもご愛敬。喝采を浴びておられました。

**********

で、そこからは代表曲の畳みかけ。矢野顕子トリオでも演奏された「千のナイフ」をピアノ一本で、更に「ひとつだけ」「Greenfields」そして「ラーメン」…言葉にはされなかったけれど、「春咲小紅」以降は教授絡みの楽曲でもあったのですね。当然、観客席は喝采と落涙。矢野さん、ありがとう。

矢野顕子リサイタル2023
(浜離宮朝日ホール / 7 Sep 2023)

01 Children in the Summer
02 夏なんです
03 そりゃムリだ
04 David
05 SOMEDAY
06 音楽はおくりもの
07 ドラゴンはのぼる
08 雲を見降ろす
09 春咲小紅
10 潮騒のメモリー
11 千のナイフ
12 ひとつだけ

encore
13 Greenfields
14 ラーメンたべたい

矢野顕子 Vocal, Piano

02ははっぴいえんど、05は佐野元春さんのカバー。03はアルバム「Welcome to Jupiter」ではAZUMA HITOMIさんにトラック制作を任せた曲でしたね。余談ですが、今年7月末、AZUMA HITOMIさんが移住された郊外の町まで出かけて4年ぶりにお会いしてきたこともあり、矢野さんのこの曲を聞きながらその時のことを思い返してほっこり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?