着床前診断のその後の子供への影響

今日は着床前診断の最大のデメリットについて。

1990年にイギリスで着床前診断による子供が初めて誕生しました。(*1)

ってことはまだ30代です。
ほぼ同年代!

着床前診断の最大のデメリットは、PGT-Aによってその後の子供へどのような影響が出るのかはまだ分かっていないことだと思います。

何しろ1番最初の人でもまだ30歳そこそこなので…

でも、着床前診断によって産まれた子供のその後の追跡調査で、5歳まで追いかけた論文は何個か発見することができました。
(*1*2)

以下抜粋です。

5~6歳時の心理社会的発達過程は、PGD群、ICSI群、自然妊娠群で同等であった。

PGDにより出生した児の就学前の認知発達度は、ICSI群および自然妊娠群と同等であった。(*1)

5歳児の身長、体重、腹囲、BMI、血圧、先天異常、神経精神発達、運動機能について検討し、すべてにおいて3群間で有意差は認められませんでした。
大きな先天異常については ①5.8%(PGD)②4.4%(IVF/ICSI、PGDなし)③8.6%(自然妊娠)でした。
(*2)

有意差はないというもののやはり、先天異常などは自然妊娠より良いですね…(*´꒳`*)

PGD無しチームのが少し先天異常が少ないのは胚ダメージのせいでしょうか(あくまでも個人的な意見です)

以下抜粋です。

また、いくつかのマウスの実験ではPGD後に生まれたマウスは成長後の体重が重かったりや体の大きさが大きかったりと、これにより心血管やメタボによる異常が増えると結論づけています。ヒトではまだわかっていないことも多いですが、今のところ、複数の論文ではPGDによる明らかな発達異常は認められていません。(*2)

自然妊娠でも先天異常が高いという研究結果もありましたし…
そもそも妊娠、出産は何が起こるか分かりません。

どこまで気にするかは本当にその人次第です!!

産み分けで着床前診断組は特に全てが自己責任な世界なので、全て理解し、納得してPGT-Aに進むべきかどうかを考えると良いと思います。

次はモザイク胚について考察したいと思いますー!

(*1)絹谷産婦人科

https://www.kinutani.org/conference/pdf/2019_07_10.pdf

(*2)オーククリニック

https://www.oakclinic-group.com/blog/2019/08/07/conference-karita-10/

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