#7 もんぺ博覧会 8年目を迎えての所感。大事なのは、体感の伝搬。

- 何年もやるつもりはなかったんだ。でも、10年は続けてみよう。
なんと、もんぺ博覧会8回目を迎えます。正直なところ、8年やるなんて、考えもしませんでした。4年目くらいの時に、久留米絣の歴史の展示もしたし、綿の展示もしたし、もんぺの歴史の展示もしたし、でも展示は実際あんまりみんな興味がなくて、見て来れなくて、正直も「僕はなんのためにイベントやってるんだー!」と自暴自棄になり、わからなくなってやめようと思ったこともありましたが、昔の職場の上司に「10年は続けんしゃい。10年続けたらなんかわるよ。」と言われ、「うん、10年はやってみよう。」と考えなおしました。10回やった先はどうするかわかりません。でも、もう8回。感慨深くはあります。

- 久留米絣のもんぺを選んだきっかけ
もとはというと、なぜもんぺ博がはじまったのか?それは、久留米絣の新たな側面を知って欲しかったからです。もんぺに目をつけた最初のきっかけは、広川町の物産館で久留米絣がいろいろ売られていて、久留米絣の製品というのは、婦人服が多いので、僕が着れる服は正直ほとんどありませんでした。

しかし(キラーん!!)、目にとまったのが「もんぺ」なのです。選んだ視点は、まずは、履けそうという感覚と、そして着心地が良さそうだなという2点。そして試着をしてみると、なんという着心地の良さ。これは素晴らしいと思い、今、もんぺ博覧会を一緒にやらせてもらっている丸亀絣織物さんと、野村織物さんのもんぺを僕はそれを3枚ほど買わせてもらいました。

- 伝統工芸久留米絣ではなく「もんぺ」という可能性を試す
そこから、妻が八女伝統工芸館で仕事をしていたので「このもんぺは、結構いろんな人に着てもらえる可能性があるんじゃない?」と議論をして「伝統工芸久留米絣展」とかではなくてあえて久留米絣というものを強くうたわず「もんぺ博覧会」という、もんぺというものの可能性がどれくらいあるのか?ということを見るための企画をしました。だから、1回目は妻と一緒に、妻が主体で開催したものなんです。結果としてはテレビや新聞もとりあげて来れて、3日で2000人くらいの人がきて来れたように記憶してます。

妻はその後伝統工芸館を退職したので、2回目を開催する予定などはなかったのですが、うなぎの寝床を始めた僕の方に「今年はやるのか?」という連絡がきて、そこから頭をひねりながら試行錯誤して、続けている感じです。東京の渋谷ロフトさんと一緒にやったり、福岡は松楠居さんでやらせてもらったりと、あれこれと展開しております。

- 大事だと思うこと。久留米絣が織られている地で開催し続ける。
大事だなと思うことは、久留米絣が織られている、この土地で開催するということ。織元さんとか、久留米絣の織られている現場を知ってほしいということ。なぜなんでしょうか?よくわかりません。でも、なんだか、僕は久留米絣だけに限らず、ものと、つくる人と、土地は切っても切り離せないと思っていて、僕自身も、現場の職人さんや、そこに近い人と話すことで、もののことを理解できたり、愛着が生まれたり、またキズやB品に対しても理解できるようになってきたり、そういう体験をしていったとう経緯があるかもしれません。

- 僕ではない、様々な人が、それぞれの視点でものづくりを地域を解釈する。
僕は、ものづくりはできないので、こういう企画とかにしたり、お店という場を設定したりということしかできません。ほんとこれしかできません。

そして、今回の第8回もんぺ博・九州ものづくり文化祭は、僕はほぼほぼ関わっておりません。これは、とても重要なことで、うなぎの寝床のメンバーも、何故か5年で16人となりました。僕は自分の視点にもう飽きているし、他の人の視点や意図で、地域や伝統工芸、職人さんがどう見えて、その人がどう解釈して伝えることができるのか?という複眼的な視点が最も重要だと考えています。今回は、文化祭をなべさんが、もんぺ博を富永が担当してくれながら進めています。

僕の視点でできることは、3年くらいでやってみた。これからは、僕じゃない人が、どう久留米絣、そして工芸や地域を解釈して、伝えることができるのか?という段階に来ていると思います。それが成功するとか、失敗するというのは結果論であり、究極的にはどちらでもいいと考えていて(もちろん各方面に迷惑がかかってはよくないので、一生懸命成功するようにやります)、保守的にならずに、チャレンジすることがとても重要だと思っています。

- 体感の伝搬が大事。広がり方と、卸先さんへのお礼。
もんぺは、いろんな全国各地のお店などに卸をさせてもらっていて、取り扱ってもらっています。その方々たちが、本当に丁寧に伝えてくれて、年間生産本数は伸びています。これは、売上が伸びているということが重要ではなくて(もちろん重要なポイントではある)、伝えてくれる人、体感してくれる人が増えているということが重要だと思っています。それなんなの?と聞かれた時に、説明してくれる人がとても増えていて、僕が一緒にいる場合とかも、お客さんや、卸先さんが「これはね!」と説明をはじめてくれる時があり、僕はあんまり喜びを表現するのが苦手なのですが、実は密かに結構喜んでいます。webでもんぺの記事をあげたりしてくれてる場合も、あんまり過度に反応しすぎないようにしてるのですが、ひそかに結構喜んでいます。見えないでしょうが。

今回のコンセプトはThink with。僕らだけが久留米絣や工芸、ものづくりについて、地域について考えるのではなく、作り手、使い手、そして卸先さん、その先にいる人、メディア。いろんな人と共に、地域の未来、ものづくりの未来について考えて、実行していければいいなと感じています。白水

九州ものづくり文化祭・もんぺ博覧会
http://unagino-nedoko.net/2018monpe-kyushu-bunkasai/

MONPE(うなぎの寝床オリジナル)
http://monpe.info

○ 日程
第8回 もんぺ博覧会
八女展 | 八女伝統工芸館 | 5月25日(金)〜6月3日(日)
福岡展 | 松楠居| 7月14日(土)〜7月22日(日)

九州ちくごものづくり文化祭 Year zero
ワークショップ | 5月25日(金)〜5月27日(日)
企画展 | 5月19日(土)〜6月3日(日)

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本質的な地域文化の継承を。

ありがたき幸せ。またがんばって記事かきます。いや、気楽に書きます。
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思考

考え方と思考をまとめたものを、まとめていきます。
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