J庭55の思い出やら他のあれこれやらについてのお話。

去る3/10(日)、大都会トーキョーはビッグサイトにてJ.GARDEN55が開催された。
私にとっては三度目のサークル参加。
三度目の正直、一富士二鷹三茄子、三年目の浮気…
三のつく格言は数あれど、今回はやはり『二度あることは三度ある』という言葉が当てはまった。
つまり、またまた会場でカバー巻きをする羽目になってしまった

今回も西の地より始発の新幹線で着てくれたKさん。
そして、悪霊除けのために召喚したMさん。
二人のサポートを受けつつ、まずはサークル入場の列に並ぶ。今回もなかなかの行列。
このとき、余裕ぶっこいてた私はKさんに得意げに言ったものだ。

「今回は前回よりカバー巻きの数少ないから大丈夫だよ」、と。

そう。前回は1,2巻の両方をカバー巻きせねばならなかった。
しかし今回は印刷所さんがカバー巻きまで行ってくれているものを納品してもらっている。
すなわちカバー巻きせねばならぬのは3巻のみ。楽勝である。

むしろ今回のメインは設営。ちゃちゃっとカバー巻きを終えて、いい感じに設営をしたい。
なぜなら今回は私の作品を並べるだけではないからだ。
人生初の委託。
そう、人生初で委託を受けたので(受けたというか、押し売りした。2スペース取るからあなたの作品も置きなよ、とゴリ押しして、おととななな先生と荷葉ふみ先生の作品を置いてもらうことに成功した)、お二人のステキ本を目立つようにいい感じに並べたい。

そんなことを考えながら、いざ入場。
会場が広い。びっくりするほど広い。島と島の間は結構空間があるので圧迫感はない。
とりあえず自スペースまでまっしぐら。テーブル下にはすでにダン箱が置かれている。印刷所さんありがとう!!
一先ず宅配で届く分を、宅配エリアまで探しに行く。宅配エリアが地味に遠い。そこを三往復して目当ての荷物を無事に運搬。

さて、カバー巻きである。
今回はカバーがあまりにギラギラしていて、目がやられる仕様となっている。タイトルすらろくに見えないほどギラついているカバーをひたすらに巻いてゆく。
私が巻いている横ではKさんとMさんが既刊や外伝を袋詰めしてくれている。
我々が必死こいて作業している横では、すでに設営を終えたサークルさんが、「設営完了~」とキャッキャしている。早い。そんなに早く終わるのになぜ朝イチから来てるのだ。
私のこころの声が聞こえたかのように、サークルさんが言った。

「追加椅子がなくなっちゃうから早く来たけど、設営あっと言う間だったね」、と。

なるほど。追加椅子ね。追加椅子なら俺の隣で寝てるけどなにか?

っていうか追加椅子ってなくなっちゃうもんなんですね。良かった。入口から自スペースまでの通り道に追加椅子の販売所があって!
通りがけにすぐもらえたもんね!

聞き耳を立てている私に、Kさんが「前回もこんなだったね」と話しかけてくる。
そう、前回もひたすらカバーを巻いていた。巻いて巻いて巻かれて巻いていた。
私は弁明した。
今回カバー巻きをする羽目になったのは、私の入稿が遅かったわけではなく、印刷所が別だったから仕方なかったのだと。
本体は500ページ超えで分厚いため薄い紙があって500ページでも対応してくれる印刷所さんにお願いする必要があり、その印刷所さんには残念ながらメタル紙+白印刷のカバーがなかったのである。
だから今回のカバー巻きは仕方ないのである。

前回の地獄を知るKさんは、私の主張を生ぬるく鼻で笑い飛ばしていた。
彼女はきっと、こう言いたかったに違いない。

家で巻いてから会場に送れよ、と。

それはともかく、巻いて詰めて巻いて詰めてと手を動かし続ける我々の元に、荷葉ふみ先生こと冬木真魚先生が優雅に到着。
えっ? 冬木さんが来た? ……ということはもう10時??
もう10時ってことはあと1時間しかないの???
最初の30分どこ行ったの???

初めましての挨拶もそこそこにカバーを巻く。おかしい。まだ終わってない。私の想定では冬木さんが来るまでに夕凪周りのことが終わっており、冬木さんとキャッキャウフフしながら設営する予定だったのに……!
誰だ今回は前回より冊数少ないから余裕だっつってたのは!

混乱している間も時間は止まってはくれない。
冬木さんも参戦しての袋詰め&カバー巻き再開。
もはや誰も無駄口は叩かない。じりじりとした焦りを感じる。
そんな中、Yさんが挨拶に来てくれた。
私が手を止める前に敏腕マネージャーKさんがすかさず言った。

「Yちゃん、時間あったら手伝って」

なんということでしょう。
Kさんの魔法の一言で助っ人がひとり増えたではないですか!

Yさんは他のサークルさんのお手伝いで来てたのに、目当ては夕凪ではなく、夕凪の向かいにあったゴミ捨て場だったのに!
KさんのスカウトのおかげでYさんはゴミを捨てたその足で袋詰めの輪に加わってくれたのです。泣ける。

気付けば私の周りには四人の人間が。
すご……四人も居る!! 
イベント開会してもこんなに自スペースにひとが来ることはないだろうから、実質本日の最高人数なんじゃ……。
と思ってたら女神E氏が降臨。待ってました! 女神!!
私は意気揚々とEさんにサークル受付票と必要事項記入済みの見本誌のシールを手渡した。
前回は前日に泡を飲んでしまい白紙だったのに、今回はちゃんと記入してる! 私偉い!! 泡飲んだけどこれだけは覚えてた!!

これが今回唯一と言っていい、前回の反省が活かされた瞬間だった。

Eさんにサークル受付を託し、いよいよ設営に。
布を広げ、見本誌を並べ、委託物を置いてゆく。
おととななな先生の本はべらぼうに綺麗だった。それを愛でる暇もなく段ボールの中身を出しながら並べる。
その横では冬木さんが、これまたべらぼうに美しい青城硝子先生表紙の本を並べてゆく。
テーブルの向こうではKさんとMさんがポスターを貼ったり小物を飾ったりしてくれている。
おかしい。私の想像ではもっと余裕を持った設営ができるはずだった。
なんならこの時間、ポップを作る予定だった。
ポップを貼り付けるために表紙絵をA4にコピーしてケースに入れてきたのに……実際にはポップを書く暇なんて1秒もなかった。
冬木さんとポップの打ち合わせをする暇もまったくなかった。
これまた奇跡的に泡を飲みながら前日ホテルで書いてきたテオバルドのふきだしだけは、おととななな先生作のミニキャラとともに貼り付けることができた。
私ができたことと言えばそれだけだった。

設営完了~のお知らせすらできないままに、なんと無情にも開会の放送が流れた。今回も拍手はできなかった。それどころではなかった。

2スペースとって広々使えるはずの自スペースの足元はダン箱で埋まっている。これでは座れない。
冬木さんの場所だけが奇跡的にきれいだった。すごい。座ってるよあのひと。
KさんとMさんも立ち尽くしている。
座ってくださいと勧めたいけど私の周りがカオスすぎてスペースがない。

そうこうしている内に最初のお客さんが来た。
私が接客している間にKさんやMさんが身を乗り出して不自由な姿勢で足元のダン箱から新刊などを出してくれる。
優雅に座っていた冬木先生も見かねてお手伝いしてくれる。
すごいな。夕凪ひとりの頒布に四人がかりだよ!(※決してお客さんが多かったわけではない)
女神Eさんは前を通りがかるたびに、「なにか手伝おうか?」と声をかけてくれる。やさしいな。天使かよ!
しかし足元の散らかり方がすごい。

気付けば私よりもKさんやMさんや冬木さんの方が段取りに慣れてきていた。
私の横には新刊セットや既刊セットがスッと用意されている。私がそれをお客さんに手渡すと、すかさず次の本が新たにセットされるのだ。すごいな。
冬木さんなんかご自分の接客もあるのに! 

ある程度落ち着いた段でKさんがおのれの戦場へと旅立っていった。
ようやくMさんの座るスペースも確保できた。
冬木さんはいつの間にかちょこちょこ離席してた。
私はずっとあわあわしてただけだった。
そしておととななな先生の無料配布の小冊子を購入者の方にお渡しするのを忘れていたことを思い出して絶望した。
(※購入者様すみませんでした。小冊子貰ってないよって方は夕凪に連絡いただいても大丈夫です! 責任もってお届けします!!)

前回に引き続き、今回もスペースに来てくれた読者様も居て感動した。
私が事前に「お手紙もらえると嬉しい!」と言ってたからだろうか、お手紙をくれた人も多かったのでますます感動した。

そんな中、可愛らしいお嬢さんが声をかけてくれた。
お顔を見てピンと来た。

あ、モブレのひとだ!、と。

思った瞬間声にも出てた。
「あ、モブレの!」
一声目に言うことではない。反省した。
だがさすがJ庭。腐ったひとしか居ないので、彼女もしっかり腐ってた。
なんと、
「前回はあんまり話せなかったので今回はモブレの良さを手紙にしたためてきました
と分厚いお手紙をくれたのだ。なんというモブレ愛。なんという情熱。
これは膝を突き合わせてぜひともじっくり語り合わねば!
今日の打ち上げ一緒に来ますか? という言葉が喉元まで出かかったが、パワハラだアルハラだと言われる昨今、こんなBBAに誘われても嬉しくあるまい。すんでで思いとどまった私偉い!

そうこうしている内にいつの間にか予約分以外の本ははけていた。
よし、挨拶回りに行こう!
そう考え、「ちょっと席外します」と言ってスペースを離れる。

これは後から気づいたのだが、このとき冬木先生が、
「夕凪は例の島へと旅立った」
とポストしていた。
(※注釈 『例の島』とは、イベント前に私が、オメガバースの隣の島がえろすの島だ! と呟いたことで、本日仲間内では隣の島を『例の島』と命名していた)

なんたる名誉毀損!
私は挨拶周りをしに行ったのであって、断じてえろすの島に買い物に行ったわけではないのである!
挨拶周りのついでにえろすの島を通りはしたが、肌色のポスターを見てうっひょー!とよだれを垂らしたりはしなかった! 多分! 知らんけど!!
あと、えっちな本のお買い物は、女神Eさんにお願いした(小声)

さて。
そんなこんなでご挨拶に回り、会いたいひとにもお会いしてスペースに戻り、まったり……してる暇もそんなになく気づけば閉会の時間に。

今回もなんだかあわあわしてるだけでイベントが終わってしまった。
そういえば生霊は居たのだろうか。
例の島にも肩に乗ってついてくると言っていたが……やはりえろすと霊は相性悪すぎて弾かれてしまったのだろうか……。
もうひとりの生霊はお経を聞いていると言っていたので、そもそも会場までたどり着いていない可能性の方が高い。
どちらにせよやはり霊感ゼロのため、今回も生霊発見できず!! 残念!

余談だが、この溺愛アルファ~が完成するまでの一連のアレコレを知っている読者様も結構いらっしゃり、
「頑張れ」
「負けるな」
という激励のお言葉もたくさん貰った。
無事に完結できるよう、完結するまでwebの方は読まないと願掛けをしてくれてた方も居た(お手紙で教えてくれた)。

正直オモテで話せることは本当に限られていて、私の身に降りかかった出来事の1/10も話せていない。
1巻2巻を作った後の攻撃でこころがポッキリ折れて、本は全部破棄してイベント参加もやめようと当時は本気で考えたりもした。
そんな鬱々とした状況から抜け出せたのは、お友達や読者様からのあたたかいお言葉のおかげだった。
なんも書けねぇ、となってた私がまたユーリやリヒトと向き合い、彼らのその後の物語を紡ぐことができたのは、偏に皆様のおかげだと思っている。
溺愛アルファ~の物語の結末を見届けていただけることに感謝!!
本当にありがとうございました!!

そんなすこしのセンチメンタルを抱えつつ、ビッグサイトに別れを告げ、冬木先生とお手伝いのMさんとともに、いざ打ち上げへ!

広すぎる東京駅で迷いつつもなんとか個室居酒屋さんに到着。
三人で鍋をつつきながら色んなお話をしたのだが、少年漫画のキャラ名が出た瞬間脊髄反射で「右? 左?」と前のめりで質問してしまったことを謝罪したい。
二次大好きマンの私の目は腐っており、だいたいすべてカップリングで見てしまうのだが、二次をあまりたしなんでいないお二人はなんのことかわからず、なに言ってんだコイツ、と思われたことだろう。

にょーどーの話も出た。
居酒屋でなんの話してるんだ、と冷静になったら思うが、三人ともアルコールが入っているので誰も止める人間が居なかった。

そしてこのにょーどーについては、もぶれ大好きお嬢さんが便箋何枚にもわたるお手紙で触れてくれていた。
残念ながら打ち上げの際はまだお手紙が読めていなかったので、この喜びを冬木先生やMさんに共有することはできなかった。無念である。

因みににょーどー及び不憫受けが好きな方はぜひこのシリーズを読んでほしい。
私は諏訪さんがどストライクすぎて、ううっ不憫…と思いながら7巻を何度も読み返している。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B075PCYQX4?ref_=dbs_p_mng_rwt_ser_shvlr&storeType=ebooks

話は逸れたが、せっかくの打ち上げだったが、ひたすらビールを飲みながらBL語りをすることに忙しく、料理の写真を一枚も撮っていない。
なんなら今日、イベントの設営の写真を上げることもできていないし、撤収のご挨拶もなにもしていない。

すごいのは冬木先生だ。このひと、初のJ.GARDEN参加だったにも関わらず、いつの間にか「離席します」やら「戻りました」やら「撤収します」やら呟いていた。すごいな…。めちゃくちゃ余裕あるやん……。

さて、そんなこんなで総括。

●良かった点
・イベントは楽しかった。
・前回以上にたくさんの方にお手伝いをしてもらい、ひとのあたたかさに触れた。(Kさん、Mさん、Eさん、Yさん、冬木先生ありがとうございました!!)
・読者様とおしゃべりができた!
・読者様にお手紙をもらった(めちゃくちゃありがとうございました!!)。
・読者様に差し入れをもらった(ありがとうございました!! 次があればほんと手ぶらで大丈夫です!!)。
・前日にサークル受付票やら見本誌シールやらの書き込みをしていた!(偉い!)
・打ち上げが楽しすぎた。

●悪かった点
・またまた会場でカバー巻きをする羽目になってしまった。
・せっかく委託させてもらったのに、無配を渡し忘れたり、ちゃんといい感じに設営することができなかった。
・生霊をえろすの島に連れて行ってしまった。
・いろんなひとの手を煩わせまくった。
・設営やら離席やら撤収やら、ちゃんとリアルタイムでお知らせができなかった。
・相変わらずダン箱や足元がカオスすぎた。
・公共の場でにょーどーの話をしてしまった。
・二次大好きマンが暴走してしまい、腐りっぷりを冬木先生とMさんに披露してしまった。

他にも色々と反省すべき点やら嬉しかったことやらがあった気がするが、文字数もすでに六千字を超えてちょっとしたSS並みになったので、この辺でJ庭55の振り返りを終わろうと思う。

今回お世話になった皆さま、本当にありがとうございました!!

次の参加予定はいまのところないのですが、またどこかで皆様に会えることを願って!





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