BOOKS

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ノート

我々はいずれは腐る
色とりどりの果実をかかえる
孤独なかごで
網目のわずかな隙間から見える景色を
せかいとよび…

「虫と歌」市川春子

MORE THAN RIOT

昔は眠れない夜が怖かった。明け方の新聞配達員のバイクの音が聞こえてくると、その時点で取り返しのつかない時間ということを意味するので、その音を聞くことが何より辛かった。なんとかその音までには眠らなければ、という強迫が更に睡眠を阻害していた。昔から、その時々の年齢に準じた悩みや葛藤に毎回浅ましくハマり、その度に不安で眠れないことがあった。その頃は眠れない夜を迎えるのが怖かったが、今では逆に起きられない

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人は何を破壊しようとしているのか

血が滲んでいる。本を開こうとした時に紙が指先を裂いたのだ。薄く入った切れ込みから赤い血がじわじわと滲み、やがて雫となって指を伝う。私は、そうして自分の血を見たときに命を感じる。生きていることを思い出す。

普段は指を眺めていても自分の血を感じることはない。血液に酸素や栄養分を乗せて身体中に運んでいる様子は伺えないし、「中身」を隠す皮膚は例え傷ついても勝手に組織を修復し、本当の自分を守る良く出来た鎧

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共同体が共同体として成立するためには、贈与の一撃の存在が不可欠なのである。

矢野智司「贈与と交換の教育学」

「着るときのこの気迫を、わたしたちはファッションと呼んできた。…山本の服は、そういう意味で少なくとも男どもの、女どもの、ある部分で、たしかに存在のギプスとなってきた。」

鷲田清一「たかが服、されど服(ヨウジヤマモト論)」

#この本に出会えて良かった

驚くことに、2万個の遺伝子と、100兆個の微生物で私は生きている。集合体としての自分。ひとつの生態系とも言える。明日も元気に生きられるよう、みんなによろしくお願いしてみる。

やさしい言葉で分子生物学を教えてくれる本。東大文系の一年生が受ける生命科学の授業が書籍化されたものだが、日常生活に寄り添った生物学の知識を、化学式を使わずに丁寧に伝えてくれるので息切れせずに学ぶ事が出来た。この本から色んな興味や関心が広がっていった。

#この本に出会えて良かった