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ROCK WITH YOU

この世界で自分のものに出来るのは自分の身体だけだと思っていた。
自分の身体だけが何をしてもいい、唯一の存在だった。傷をつけても優しく愛でても誰も立ち入ることができない、不可侵な領域だった。
それだけが確かな事だと思った。
それ故に他人の熱に敏感に、神経質になり、他人の接触や介入を拒む大きな要因となって、更に自分の奥深くに自分を閉じ込めるようになった。
今でもそれは変わらない。今でも怖い。でも、なんとなくだけれど、分かってきたような気がする。
自分は自分のためだけに生きている訳ではないこと。自分が生き続ける事が、誰かのこころやいのちの欠片、一部となっていること。
そう思うと、不思議なもので、前よりも、もっと自分を大事にしようと思えるようになった。

2013.3

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