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本日の読書:「僕はミドリムシで世界を救うことを決めた。」(出雲充著)

 「僕はミドリムシで世界を救うことを決めた。」(出雲充著、小学館新書)
 株式会社ユーグレナを起業した出雲充氏の実際の経験を基に書かれた本である。東京大学在学中にミドリムシの存在を知り、このミドリムシが世界(特に途上国)の食糧問題、栄養不足を解決する可能性を秘めている事や、燃料としても活用できる可能性を秘めていることを知り、東大卒業の都市銀行勤務を経て株式会社ユーグレナを起業するまでを描いている。

 以前動画視聴したセミナーで出雲氏は「起業とは準備が整ったから行うものではない。私の理解ではそういうのは起業とは言わないし、そういう人は一生起業できない。起業とは自分の内から止めどなく湧き上がる「人生をかけて成し遂げたい」という熱いパッションに突き動かされて行うものである。繰り返しますが企業とは準備が出来たから行うものではないのです」と仰っていたのが非常に印象的で、この本を読めばその意味が分かると思います。

 本書では出雲氏が当時の心の動きや迷い、行動についてリアルに描写しており、株式会社ユーグレナを起業する時点では実はユーグレナが実用化できる目途が全く立っておらず、しかし、一方で将来の企業の勉強になると就職した都市銀行が非常に働きやすい環境でした。心の中で「このまま都市銀行に居続けても良いのではないか」という気持ちも芽生え、将来性や待遇、収入、生活の安定等を考えると心が揺れ動く様子が描かれ、全く実用化する当てが無いミドリムシに人生をかけるかどうか悩みます。

 最後には先ほどの動画の言葉どおり、ミドリムシの持つ可能性とミドリムシに携わることで芽生える情熱と懸命にミドリムシの実用化に努める仲間の存在に突き動かされ、普通に考えれば不利な状況で起業に踏み切ります。
 起業家の心情を克明に描写している本書は、起業を志す者にとって起業することはどういう事か自分自身に置き換えて考える、イメージできると思います。出雲氏の起業するというの実体験が非常にリアルに描かれていますので起業を志す方に是非、お薦めの一冊です!


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