一生のお願い

小学1年生の時。

スーパーのお菓子売り場で。
200円の自動販売機型のオモチャを。
買ってもらうことに。

私は母に対して。
一生のお願いを使ってしまった。


付属のラムネを一粒かじる。

自動販売機にコインを入れ。
ボタンを押すと。コロッと。
プラスチックのジュース缶が出てくる。

駄菓子屋で売っている。
あのコーラみたいな感じのやつだ。

そしてそれをまたセットして。
コインを入れて。ボタンを押して。
出す・・・。


夕方には飽きてしまった。

ああ。私はこれに。
一生のお願いを使ってしまったのか。

ていうか。
弟も買ってもらってるし・・・。


一生のお願い。
という言葉の重みのせいで。
私の記憶に刻まれてしまった。

母が駄目だというので。
一生のお願い。
と言ってしまったのだ。

ふぅん。いいんだね。
みたいな顔をしていたと思う。
これから。もう買わないからね。と。


それからも結局。
いろいろ買ってもらってる。

一生のお願い。
とは何だったんだ・・・。

でも。ちょっと遠慮するようには。
なったかもしれない・・・。


一生のお願い。って。

いつ。誰に。何を頼む時に。
使えばロマンチックかな〜?
と考えてみたけど。

結局は。お金を借りたり。
何かを買ってもらう為に。
調子のいい人が使う言葉のような・・・。


子供の頃に。
それに使ってしまって。
良かったのかもしれない。

ちゃんと虚しさを感じている。


ああ。違う。
ここまで書きながら。考えてきて。

この言葉は。
助けを求める言葉だ。と。

ようやく気づいた。

だから。やはり。
軽々しく使ってはいけないのだ。

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