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8/7オリックス対ロッテ戦況〜前進守備のリスクと長打の重み〜

おはようございます。一夜明けましたが、遂にきました京セラドーム、ということで今年初の京セラドーム観戦試合でした。三日間、楽しい滞在です(予定)。まずは結果から。

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はい。17安打で3得点で負けるとはw。テレビで観てたらイライラしそうですが、そこは京セラ現地。毎回安打で比較的楽しく過ごしていました。早速熱視線、行ってみましょう。

1、前進守備のリスク

やはりこれは触れざるを得ませんね。まずは二回表、井上選手のソロホームランで先制され、藤岡選手のスリーベースでワンアウト三塁。バッターは田村選手の場面。テレビだと映りにくいですが、守備体系はこの通り前進守備。

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ここまで田村選手は打率1割台ということを考えるとわからないでもないですが、まだ二回で一点を惜しむほどなのかなぁ、と思っていたら案の定。

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やはり前進守備は危険です。前進守備をすることで、バッテリーとしては低めで弱いゴロを打たせることを基本的に狙います。逆にいえば、打者は低めに目付をし、強い当たりを打てれば一気にヒットゾーンが広がります。田村選手はまさに低めにきたスライダーを強振し、二遊間を抜けるタイムリーを放ちました。

さらに4-0のビハインドで5回表ワンアウト二、三塁で投手荒西、打者藤岡の場面。

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ここでも前進守備か、と。序盤一点差しかり、5回表四点差しかり、どちらも一点を守るタイミングというよりは前進を抜かれることで取られる長打やバッターをアウトに出来ず続かれる方が厳しいと思いますが…。

この場面、荒西投手と若月捕手バッテリーはやはり低め勝負をせざるを得なくなりました、

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結果的にファーストライナーですが、藤岡選手も低め狙ってましたね。やはり前進守備はやるだけでバッテリーに制約をかけてしまう。特に荒西投手のような打たせて取るタイプの投手には短所の方が多い作戦ですね。

2、長打の重み

昨日の試合を最も分けたのは長打が出たか出なかったか、に尽きるでしょう。ロッテが2本塁打3点を稼いだのに対し、オリックスの長打は二塁打2本に留まり、17もの安打を放って3得点。

純粋な打者の長打率を表すISOを見てみると、オリックスは.114でリーグ最下位。もちろん、ホーム球場が投手優位な京セラドームとはいえ、ホームランは札幌ドームをホームとする日本ハムより5本少ない31本。そしてゴロ÷フライの率を示すGB/FBも1.16とリーグで最も高く、チームとして打球が上がらないことはやはり課題でしょう。

チームとしての対策として、一昨日から打順を大きく変え、一番福田、二番吉田正尚、三番伏見、四番ジョーンズとしました。福田選手は昨年出塁率.330あり、吉田選手は言わずと知れた球界を代表する打者。三番に起用した伏見選手はここまで30打席ちょいながら、長打率.500を超え得点圏打率は.364とチャンスで強さを発揮してきました。

この打順の組み方については私としては大賛成で、二番打者が決まらないならチーム最強打者により多く打席を回しランナーがいる場面を増やした方がいいと考えています。怪我から復帰した福田選手もここまで打率3割出塁率.333あり、あえて間に低出塁率の打者を挟むよりはダイレクトに吉田選手に回すべきでしょう。今日は必ずしも機能せず4併殺と辛い内容でしたが、長打が出れば併殺機会は純減するので、結局のところ勝負を分けたのは長打の数に尽きるということ。17本もヒットが出たんだから内容はあると思ってます。

あとは得点力の低いオリックスとしては先制点に拘るべき、とこれまで散々書いたように、先制することで優位にゲームを運ぶことを最重要視するべきでしょう。得点力の多寡に限らず、初回をリードすることによるアドバンテージは計り知れません。以前にも書きましたが、大里隆也氏のコラムはデータ好きにはぜひ見ていただきたい。

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後攻チームが初回を終えて一点リードなら勝率.656、二点リードなら.796というデータの衝撃は凄くないですか?このことからしても初回に必ず打順の回る1〜3番の打順組と、得点期待値を初回は上げることの重要性は明らかです。初回一番が出塁した後の送りバントの勿体なさ、とかね。

3、今日の戦い方

今日の先発は発熱の田嶋選手に代わりK-鈴木投手。昨年は左打者を苦手とし、特にロッテではマーティン選手(10-5)、角中選手(9-4)、藤岡選手(4-3)と打たれています。今年もここまで4試合で対左4割越えと中々分は悪いですが、インコースのカットボールなどでうまく対処したいところですね。

一方のロッテ二木投手は昨年オリックス戦二戦二敗。ともに京セラで投げ被打率3割越えと多少なりとも苦手意識はあるはずです。打順に関しては昨日の17安打した打線を敢えて変える必要はないと考えます。特に1〜4番はいじらず、先制点を取ることに執着してほしいですね。

今日も現地。楽しみにしていますよ。

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