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お弁当について②

今日もお弁当を作る。朝6時半の目覚ましを止め、きちんと起きるのはだいたい7時。朝が苦手なのは小さい頃から変わらない。早起きは三文の徳と言えるのは、たまに早起きするからそう感じるんじゃないの?なんて、開き直っている。とはいえ、ガツガツ働いていた頃は5時起きだった。すっかり起きられなくなった。

水筒のお茶のために湯を沸かす。ポコポコという音にやっと目も覚めてくる。炊きたてのご飯を弁当箱に詰めるところから私のお弁当作りは始まる。

ご飯の量は180gを目安に。以前はぎゅうぎゅうに詰めていた。ずっしり重いお弁当に充実感を抱いていたことがあった。

ご飯は炊きたてのもの、卵料理は当日の朝作る。これらは母の教えといったところかな。たまご焼きは甘い派で、隠し味にはちみつ。お気に入りのたまご焼き。

主菜1品、副菜3品、卵料理とご飯。理想的なお弁当。これらの中身はすべて前日に作っている。または常備菜からチョイス。時にはサボって丼ぶり弁当になることも。理想はいつでも持っておいて悪いことはない。

お弁当作り、初心者だった私(独身時代)

弁当作りは初心者だった。実家暮らしの頃は母が弁当を持たせてくれていたし、一人暮らしをしていた頃はそんな余裕もないか、余り物を詰め込んでいく日のどちらかだった。

都内でバリバリ働いていた頃のお昼は、たいてい近所のコンビニで買って来て、デスクで食べた。仕事をしながら、見向きもせず飲み込むように食べていた。休憩がない中での食事の質は、優先度がどんどん下がっていった。

睡眠時間も少なく、食事の質も悪い。そんな生活をしていたら体調を崩すに決まっているのに、当事者になるとそんなこと気にしていられなかったし気にしなかった。案の定、常に調子が良くない人になる。肌は荒れ、憂鬱ぎみになり、毎日マスクをつけていた。完全に気分も落ち込んでいた。

そんな時にお弁当をはじめてみた。節約、栄養管理、コンビニに飽きたこと、コンビニに行く時間も省けるということ、いろんな理由があった。毎日ヘロヘロになって帰宅し、準備し、翌日お弁当を持参。それはそれで充実感があってよかった。

「今日お弁当なんで、まだ大丈夫です」

所属していた部署は、休憩を順番に回していく体制だったため、まとまって全員が休憩に入ることはなかった。控えめに言ってもお人好しな私は、お弁当を持参しているからと言って休憩を後回しにしてしまった。それどころか、その日休憩に入ることはなかった。

作ったお弁当を19時過ぎに会社のデスクで食べた思い出。泣きながら食べた。手作りのお弁当を、楽しみにしていたお弁当を、食べられないなんてなんて悲しいんだ。数年経つが今でも鮮明に覚えている。部署の夜勤の人がとても驚いていた。

それを機に、自分へのお弁当はやめた。確実に食べられるのならいいけど、無理かも?と常に思うような環境だったので作るのをやめた。悲しみたくないからさ。

結婚したら、お弁当作って

主人と付き合い始めてから、遊びに来てくれる度に料理を作った。お菓子も作った。主人の住む家に遊びに行くときも簡単に料理をすることもあった。

お弁当を作ったけど食べられなかった話、元々料理をする部署だったから料理ができるようになった話、これから頑張りたかったのに異動させられちゃった話。全部真剣に聞いてくれた。

そして主人は、お弁当を作って欲しいと言ってくれた。もう過去の記憶は曖昧だが、この約束だけは一生守ろうと思っている。休んでしまっても、必ず続けていきたい。

誰かのために頑張るというのは、不思議とパワーがみなぎってくる。

お弁当作り、初心者だった私(結婚後)

お弁当を作り始めてみると、大変なことはあまりなかった。栄養バランスは色味で大体わかるし、気にしすぎるのも続かないと思っていたから。唯一大変だったのは寝坊との戦いくらいかな。寝坊した日は本当に申し訳なくなった。それでも優しい主人には本当に感謝している。

ただ一つ、初心者の私を惑わせたのがinstagramだ。華やかなお弁当が並ぶその世界に、一気に引き込まれ、憧れた。そんなに張りきらなくていいんだよ、という主人の言葉を無視し、毎日てんやわんやだった。

あの頃から変わらないこだわり

1、お弁当はキャンバス。食材の色味を意識する。

2、季節の野菜を取り入れる。人は旬と共に生きている。

3、塩に意識する。レシピより少なめにする。極力省く。

4、発酵食品の偉大さを忘れない。味噌、麹、醤油、酢などを活用する。

5、基本の油は米油。生で食べるオイルもこだわる。オリーブオイル、アボカドオイル、亜麻仁オイル、ごま油も。

6、主菜(肉や魚)、卵は必ず入れる。白米には玄米か雑穀を混ぜる。

7、冷凍食品を使わない。

お弁当を始めた頃の私。シュウマイ、煮卵、ひじき煮、麩の中華炒めだろうか。とにかく気合いを入れていた。そんなに頑張らなくていいのに。


つづく

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