milanosalone2024:SaloneSatellite25周年

サローネサテリテは、600人の若き才能と22のデザイン学校と共に、25回目の開催を迎えます。今年は「Connecting Design since 1998(1998年からデザインを繋ぐ)」をテーマに掲げ、これまでに14,000人以上の新進デザイナーを世に送り出し、世界中の文化やプロジェクトの間に実りある関係を築いてきたことを祝います。

この節目を記念して、トリエンナーレで開催される展覧会では、ベッペ・フィネッシが企画し、リカルド・ベッロ・ディアスが設営した展示が行われます。これは単なるオブジェの陳列ではなく、サローネサテリテの歴史全体を再考するものです。さらに、生産界と世界中から新しいアイデアをもたらしてきた若い才能たちとの複雑な関係を探求します。

神経科学的なアプローチに基づき、芸術、文化、美学が脳を刺激し、「快適ゾーン」から一歩踏み出すことで、心が開放され、イノベーションが生まれるという考えに着目します。この理論に基づき、サローネは新しい形の実験、比較、洞察の文化プログラムを開発しました。

この提案は、昨年のエウロルーチェ会場全体の「シティ・オブ・ライツ」とは異なり、来場者が美しさに圧倒されるよう、来場者の道筋に沿ってデザインされています。展示は点在するため、新しい視点やアイデアを発見するための探検を促します。

【2つの併催イベント:インスタレーション】

デヴィッド・リンチのインテリア : A Thinking Room (考える部屋)

デヴィッド・リンチは、潜在意識に訴えかける映画監督として世界的に知られていますが、彼の才能は映画にとどまりません。今回のミラノサローネに捧げる作品は、彼の創造性と想像力が凝縮されたものです。
その作品は、「考える部屋」と呼ばれる2つの同じ部屋と、合わせ鏡のような構造を持つ。この部屋は、象徴的な扉で覆われており、展示に参加する者を惹きつけるような魅力があります。しかし、この作品は単なる装飾的な意味ではありません。むしろ、それは内面性と外的な投影の関係を探求する試みです。

「デヴィッド・リンチのインテリア : A Thinking Room (考える部屋)」 (ホール5–7)

ミラノサローネを通じて、インテリアの生産だけでなく、その空間が個々の内なる世界の一部となっていることを考える契機となります。リンチの作品は、見る者に自己の内面を探求するきっかけを与え、インテリアデザインが物理的な空間を超えて心の奥深くに触れることを示唆しています。
この作品は、ミラノサローネが単なる見本市ではなく、創造性と内省の場であることを象徴しています。展示される空間は、単なる視覚的な魅力だけでなく、内なる世界への扉としての役割も果たします。

「アンダー・ザ・サーフェス」: バスルームデザインの持続可能性への挑戦


Under the Surface @Salotto NY

サローネ国際バスルーム見本市において、エミリアーノ・ポンツィ、アキュラット、デザイン・グループ・イタリアが共同で手がけた「アンダー・ザ・サーフェス」は、倫理、持続可能性、テクノロジー、そして水の力といったテーマを探求します。

このインスタレーションは、バスルームデザインが持続可能性の観点からどのような立場にあるかを問いかけます。水の持続可能性に焦点を当て、バスルーム業界が環境への影響をどのように考慮し、改善していくべきかを考えさせます。

「アンダー・ザ・サーフェス」は、水に浸かった島の形をしており、日常的な水の使用が環境に与える影響を視覚的に表現しています。訪れる人々に環境への意識を高め、水の持続可能な使用について考えさせる教育的な物語を伝えます。

また、光の反射を活用したデータビジュアライゼーションが、水の消費に関するデータを表現し、バスルーム用品の分野における節水技術と製造の進歩について語ります。この革新的なアプローチは、持続可能な未来に向けたバスルームデザインの可能性を示唆しています。

「アンダー・ザ・サーフェス」は、バスルームデザインが単なる機能性や美しさだけでなく、環境への配慮と持続可能性を重視することの重要性を強調しています。このインスタレーションは、見る者に未来へのインスピレーションを与え、持続可能なライフスタイルの推進に貢献しています。


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