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Stones Throw -Dig up the memory- vol.5


”JAYLIB /CHAMPION SOUND / STH2062 ” (LP) Year 2003

私は生粋のB-BOYでは無いが、Hip Hopは好んで聴く方だ。中でもStones Throwは大好きなレーベルであり、来日イベントは毎年のように行っていたし今でも同レーベルの新たなアーティストのリリース情報が耳に入ればチェックをするようにしている。


Stones Throw
Peanut Butter Wolfが1996に始めた、LAを拠点にしたレーベル。Madlib, J Dilla, Quasimoto, Madvillain, Dam-Funk, Mayer Hawthorne, Knxwledge, Mild High Club, Mndsgn, and Anderson .Paakなどなど大物アーティストを輩出。

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今回ピックアップした、アルバムはStones Throw史の中でもかなり重要なアルバムかと思う。 HipHopシーンの中でも重要な存在J DillaとMadlibの共同制作作品、そして傑作だからである。 この作品を教えてくれたのは、かなりの不良だったB Boyの先輩が教えてくれた。 たしか、このMVを2人で見て知った記憶がある。

妙なチープさが逆に不気味で癖になるVIDEOだ。 楽曲的にも必要最低限の音だけ作られたビート感、怪しいシンセ、ヨレたドラム(ドランクビート)、わけのわからないヘリウムの声のラップ(QUASIMOTO)などなどのスリリングさに堪らさを感じハマっていった。 また同じくらいの時期にMadlibやピーナッツバターウルフ、J roccなどのStones Throw勢が来日したりStones ThrowのドキュメンタリーDVDが発売したりとドンドン夢中になったものだ。 胸に刺さるシーンではあったが、ドキュメンタリーのDVDのJ Dillaの晩年の方のシーンを見ると彼らのHipHop、音楽の愛がとても伝わる。かなりおすすめのDVDである。

J dillaはHipHopシーンではなく、私のような楽器を演奏するミュージシャン達にも、数多くの影響与えてきたと思う。ジャズやソウルの捉え方、ビートの捉え方、彼の出現によって全てがアップデートされ新たな解釈が生まれた。 そして私自身とても影響を受けた、もう1人のトラックメイカーMadlib。彼もまた最高のプロデューサーである。常人じゃ思いつかないようなアイディアを、スマートにやってのける。 そして基本的に、どこかおかしい笑 Madlibもジャンルを超えあらゆるアーティストに影響を与えたトラックメイカーの1人であろう。 これは、そんな鬼才達の最高のアルバムである。

大林 亮三(おおばやし りょうぞう)

1990年9月7日生まれ。 2015年5月に自身がリーダーを務めるRyozo Bandにて DJ MURO(King Of Diggin')プロデュースによる7inch作品をリリース。 2017年にはJAZZ/HIPHOPバンドのSANABAGUN. に加入。バンド活動以外にも様々な分野でのスタジオセッション ワーク、Jazz Funk プロジェクトにてロンドン・パリなど海外演奏も経てベーシストとしても国内外ともに活躍の幅を 広げている。他にもアパレル・ブランド「ISSEY MIYAKE」のタイアップ映像の音楽制作や、ジャニーズ・ エンタテイ メント / mix / ヒプノシスマイクなどといった大手企業コンテンツにも楽曲提供を行う。 2022 年には音楽劇『スラムドッグ $ ミリオネア』で劇伴演奏のバンドマスターを務める。

●INSTAGRAM : https://www.instagram.com/ryozo_obayashi/
●X : https://twitter.com/ryo338


NOW ON SALE!! 『Utopia』- Ryozo Band

海外での人気も高い「Get Lost」「CITY」に続く Ryozo Band の 3rd アルバム「Utopia」がリリース! AFRO BEAT のエッセンスを取り込んだ FUNK の曲が多く、聴き応え抜群。 表題曲の「Utopia」は Ryozo Band が得意とするパーカッションが効いた生バンド Groove、 ハウスチューンとなっている。

LP | BDRD-1011 3,520円(税込)


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