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永井博士がつないだ縁~永井カフェ04「生い立ちの家で「永井隆物語」を読む」~

多久和下口にある「永井博士生い立ちの家」は、永井隆博士が1歳から小学校を卒業するまで過ごした家です。
飯石地区では、この「生い立ちの家」を地域の拠点として活用するため、「永井カフェ」を定期開催しています。

6月25日(日)の永井カフェ04は、「永井隆物語」を読む会を開催しました。

永井隆博士がつないだ縁

この会は、「雲南市演劇によるまちづくりプロジェクト実行委員会」のご協力により実現しました。

委員のお一人である三瓶裕美さんに生い立ちの家の活用についてご相談していたときに「永井隆物語の朗読会をしてみたら?」とのご提案をいただきました。三瓶さんは以前、飯石小学校にダンスを教えに来られたことをきっかけに永井博士を知り、改修前の生い立ちの家でコンサートを企画されたこともありました。脚本も快く貸し出していただけることになり、ご縁がつながって「永井カフェ04~生い立ちの家で「永井隆物語」を読む~」の開催に至りました。

平和への願いを込めて朗読

当日は9名の参加者に集まっていただきました。中には、永井隆物語に出演した役者さんもおられました。生い立ちの家で朗読をとても楽しみにされていました。

三瓶さんにファシリテーターをお願いし、役割を交代しながら脚本を読んでいきました。役者さんの朗読を間近に聞ける貴重な機会。さすがの演技力で大迫力でした。最初は遠慮がちだった演劇未経験の方々も、役者さんに影響され、物語の盛り上がりとともにセリフに感情がこもっていきます。中盤からは涙をこらえながらの朗読になりました。

生い立ちの家は特別な空間

参加者からは
・ここで読むことに意義がある。久々に読んだが、一つ一つの言葉がよみがえってきた。読み継いでいきたい。
・こういう場所でやるのは初めてで面白かった。家に観られているような感覚が良かった
・生い立ちの家は特別な空間。平和を考えるのに良い空間になる

という感想をいただきました。「生い立ちの家で演劇をしてみたい」というアイディアも出るなど、誰もが「また、生い立ちの家でやりたいね!」という気持ちになりました。

「永井隆博士」をきっかけにつながった縁に導かれ、生い立ちの家に人々が集いました。このご縁を大切につないでいきたいです。

◆永井隆物語について

「永井隆物語」は、雲南市創作市民演劇として令和3年にチェリヴァホールで上演されました。
 コロナ禍のため無観客の上演となりましたが、オンラインで配信され、多くの人に感動を届けました。また、Youtubeでの英語字幕版も配信され、「平和を」の精神を世界に伝えています。
令和4年には三刀屋高校が「第59回中国地区高校演劇発表会」で上演し、最優秀賞を受賞しました。

永井隆物語・英語字幕付

◆永井隆物語あらすじ

放射線を研究し、放射線で数多の患者を救った隆は、
その代償として原子病を発症し
余命数年と宣告される。
妻に幼子の将来を託し
残りの人生を自らの体を冒す
原子病の研究に捧げると誓った
昭和二十年、
あの原子爆弾が長崎に投下された。
科学者として、医師として、父として、
そして神を信じる者として、
隆は後世に何を遺そうとしたのか。
(脚本・演出 亀尾佳宏)

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