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赤ちゃんだって便秘になる?

みなさん、便秘の子どもってどのくらいいるか知っていますか?

私たちが実施したアンケート調査では、小学生の6人に1人(16.6%)が便秘状態。さらに、5人に1人(20.7%)が便秘予備軍にあたることがわかりました。つまり、これらを合わせると3人に1人!ということになります。詳しくは、「小学生4,777人にうんちについて聞いてみた」を参考にしてください。

子どもの便秘は、「うんちをするときにお尻が痛い」→「痛いのは怖い」→「うんちをするのをガマンする」→「うんちがどんどん硬くなる」→「さらに出にくくなる」という悪循環になりやすいので、早めのケアが必要です。

子どもが便秘になりやすい3つの時期とは?

では、どのくらいの年齢から便秘にならないように気にしておいたらいいの?という疑問が湧きますよね。便秘になりやすい時期として、おもに次の3つが挙げられることが多いと思います。

便秘になりやすい3つの時期 ①離乳食をはじめたとき ②トイレトレーニングのとき ③小学校への入学のとき

離乳食というのは食べるものが変わるとき、トイレトレーニングはうんちをする場所が変わるとき、小学校入学は生活スタイルが変わるとき。
いずれも、子どもにとったら大きな変化のときです。
そもそも、排泄は自律神経が担っているので、こういった変化のときは影響しやすいです。多くの子どもたちは、一時的に便秘になったとしても時間とともに改善していきますが、どんどん悪化していってしまう子どももいます。
だからこそ早めにケアすることが必要です。なんとなく放置しておくことは避けなければなりません。

そうすると、離乳食をはじめるときが最初の便秘ケアのタイミング、ということになります。これまで、そう思っていました。
でも、違ったのです!

便秘が気になりだした時期で、最も多いのは0歳!!!

2018年11月に実施したアンケート調査では、子どもの便秘症状が気になりだした時期は、多いものから順に「0歳」が53.5%、「1歳」が21.4%、「2歳」が14.9%、「3歳」が4.7%ということが分かりました。さらに、「0歳」の内訳は、「6カ月未満」が23.3%、「6カ月以上1歳未満」が30.2%ということが分かりました。(アンケート調査の詳細は、こちらをご覧ください

子どもの便秘状態が気になりだした時期(便秘状態の子ども 568人)
調査:実施主体 特定非営利活動法人日本トイレ研究所 協賛 森下仁丹株式会社

0歳が1番多いことも驚きですが、その中でも6カ月未満という離乳食開始前の段階で、23.3%の子どもが便秘になっているのです。この結果、私としては衝撃でした。。。

つまり、生まれてすぐに便秘ケアが必要ということです!
でも、そもそも赤ちゃんとのコミュニケーションにおいて「うんち」は大切なメッセージですから、とても気にしているはずです。

では、なにが困っているかというと、栄養や運動、睡眠などに比べて、排便に関する情報が圧倒的に不足しているということです。いくら便秘ケアが必要って言っても、子育てに奮闘するママやパパはつねに大忙しだし、そもそも、どういうのが便秘なの?回数は?うんちの色やにおいや状態は?など、疑問だらけですよね?

これからもっともっと、子どもの排便やうんちに関する情報を届けていかなければいけないと思っていますし、妊婦さんや子育て中の方々に情報を届けるには、助産師や保健師、保育士、幼稚園教諭、養護教諭などと力を合わせることが必要です。

排便やうんちに関する役立つ情報をお届けできるよう頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。

また、便秘のときに、人の体内で起こっていることは、以下を参考にしてください。

拙著「うんちはすごい」には、子どもの便秘の仕組みや、トイレトレーニングが人格形成にかかわることなど、詳しく書いていますのでよろしければぜひ参考にしてください。

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