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【蓮ノ空感想文】時間こそが『蓮ノ空』の物語

この記事は2023年12月29日に公開した以下の記事を蓮ノ空感想文企画のために再編集したものです。


そもそも『蓮ノ空』に興味を持ったきっかけの話

私がなぜ『蓮ノ空』に興味を持ったかというと、バーチャルスクールアイドルというコンセプトに興味を持ったからです。

だから『蓮ノ空』への興味もラブライブが好きだからではなく、まずはコンセプトありきで「とりあえず触れてみるか」という気持ちで追いかける事にしたのでした。

ただその頃はラブライブがVtuberをやるものとばかり思っていたのでYouTubeで配信するものと思ったらアプリの名前を公募したり、キャストが出てきたときにはVtuberではないのかと思ったのも事実です。

接触編

さてお披露目配信を見た最初の感想は「いくら何でもCGが微妙すぎるのでは」というものでした。

追いかけるのを止めようかとも思いましたが、デビューミニアルバム収録の『On your mark』が良かったのでもう少し様子を見ることにしました。曲は良いからまだ見放さないでおくかという心境でした。ずいぶん失礼な奴である。

そんなこんなでアーリーアクセス版が出たのでインストールしてみたら大ボリュームの活動記録に圧倒されたりしました。CGも改善されていた。ただこの辺りはまだそこまでの熱はなかったと思います。

モード変更編

そんな感じでゆるゆると追いかけていたのですが、6月にあった花帆とさやかのWith×MEETS配信から事態が変わってきます。

アフター配信で「自分たちが先輩になったら」という話をしている事に衝撃を受けたのです。確かにリアルタイムということは1年後には先輩になるのですが、そういう事態を想定してなかったのですね。そこからの6月に開催されたオープニングライブイベント。

「どうせトーク1時間、ライブも長くて1時間位のゆるいイベントでしょ」と高を括っていたら、2時間30分くらいやってた気がする。全然ゆるくなかった。

このイベントの幕間で梢先輩が自分たちは先輩達に見劣りしないパフォーマンスが出来ていたかといった事を話します。それを聞いて「花帆ちゃんたちも自分たちが梢先輩たちみたいになれているか、自問自答しながら活動するんだろうなあ」と思ったのですが、「あれ花帆ちゃんたちが2年生になったら梢先輩たちは3年生、え、引退と卒業!? あと来年にはこの6人ではなくなるの……!?」とようやくリアルタイムで進行することの怖さに思い至るのでした。

そうなると話は変わってきます。今までは「まあ周年ライブくらいに行けばいいかあ」と思っていたのですが、とりあえず全部行くと考えを改めました。この辺りで「今の『蓮ノ空』を見られるのは今だけなんですよ」とどこかの政治家みたいなことを言うようになります。

だから六本木ヒルズで開催されたサマステにも行ったし、バズリズムライブの配信も買いましたし、1stライブツアーも福岡以外は全部行きました。福岡に行かなかった理由は単に仕事の都合です。

リアルタイムということについてもう少し

さて『蓮ノ空』は配信とストーリーとライブがリアルタイムで進行します。そのリアルタイムの怖さを思い知ったのが6月の撫子祭でした。

上のリンクは撫子祭終了後のお疲れ配信ですが、花帆が心配かけたことを謝っています。どういうことかというとこの直前の配信を2回くらい体調不良で欠席してるのです。花帆が謝っているのはそういうわけで、リアルタイムということはこういうことが起こりえます。

それにしても撫子祭の時にはみらくらぱーく!の2人がいなかったのですが、今見ると4人しかいない事に違和感を覚えてしまいます。

あと『蓮ノ空』は月1回Fes×LIVEという配信ライブをやります。最初の頃、ライブ前の配信で新曲をやりますというのでてっきり発売済みのCD収録曲を披露するのかと思っていたら、本当に新曲を披露してひっくり返りそうになりました。さてFes×LIVEも生でやっているため力みすぎて音が外れたりなんてこともあるのですが、そういうところもリアルタイムの良さではないかと思うのです。

 時間こそが『蓮ノ空』の物語

さて『蓮ノ空』の良さを語る際に「活動記録がいいから」という言説を見ます。しかしそれは違うのではないかと思うのです。

はっきり言ってしまえば活動記録はストーリーではないのです。それは私やあなたの人生がストーリーではないのと同じように。そもそも大方の人は「ここで伏線をはっておいて3か月後に回収しよう」と日々生きているわけではなく、どうにかこうにか日々を過ごしているわけで、それは彼女たちも同じではないのか。その日々を切り取って編集すればストーリーにはなるだろうけど、それを称賛してしまうのは何か違うのではないか。

しかし『蓮ノ空』にはストーリーがあります。それはWith×MEETS、Fes×LIVE、活動記録をすべて含めたもの、言ってしまえば時間こそが『蓮ノ空』のストーリーなのです。

先ほど私は撫子祭の感想配信にみらくらぱーく!がいない事に違和感を覚えたと書きました。彼女たちが加入したのは8月ですからまだ1年経ってないわけです。もちろん最初から加入することは分かっているはずだろと思われるでしょう。しかし当時の私がみらくらぱーく!の不在に違和感を持っていたわけではなかった。しかし今はいない事に違和感を覚えるというのは、彼女たちが画面に「いる」ことが当たり前になったという事です。

時間が経てば「いる」ことが当たり前になると書きました。ということは、もし104期生が入ってきて最初は違和感を覚えても、配信などで彼女たちに触れていく中で違和感は消失していくのだと思います。

また逆に言えば時間が経てば「いない」ことが当たり前になると考えることも出来ます。沙知先輩がいなくなった学校も、102期生がいない部室も、103期生が出ない配信も、時間が経てばそれが当たり前の風景になるという事です。

それを見て私がどう思うかは見て見ないと分からないし、そもそもそこまでやるかも分からない。ただ言えることは彼女たちの物語は103期が終わっても続いていくし、彼女たちが学校から卒業しても彼女たちの人生は続くし、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの物語も彼女たちとの関係を薄くさせながら続くという事だけです。

まとめ

なんだか取り留めのない話になってしまいました。私たちは彼女たちが卒業することは知っています。しかしどのような経験をして卒業するかまでは分からないわけです(それは彼女たちも同じだけど)。だから卒業までの経過を見る義務というか義理があるのかなと最近思います。

こちらからは以上です。

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