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永遠の愛。

今回はオランダのお客様からカスタムオーダーが入った。

アメリカ中心のご依頼の中で、オランダからのご依頼は初めてである。

なんでもご希望は「永遠の愛」だと仰るが、日本人の彼氏への贈り物だということで、さてどうしたものかと考えてしまった。

アメリカ人同士の贈り物だと、「永遠の愛」と日本語で書いた墨字は、wow!fantastic‼︎と喜んでくれそうであるが、贈り主の彼女がオランダの方で、受け取る彼氏が日本人となると、少し様子が変わってくるように思ったのである。

ちょうど新作を製作していて、都々逸と万葉集をシリーズにしてみようと思っていたので、「永遠の愛」の変化球として併せてご提案してみた。

都々逸は作者不詳のものがたくさんあるが、どれもこれも恋心や浮気心を茶目っ気たっぷりに表したものばかりで笑ってしまう。人間らしくて、あったかくて、私は好きなのだ。

大友家持のうたは、散りゆく花は移ろいやすいから、丈夫な松の枝に2人の変わらない愛を結びつけて永遠の愛を願う気持ちをうたっている。

これも直球の「永遠の愛」ではないが、深い愛を伝えるにはいいのではないか?

そんなことを考えながら、ご提案してみた。

結果お客様は「永遠の愛」をお選びになられた。

お客様の好みは最優先である。

日本人の彼氏は、ど真ん中に投げられた恋人からの愛の言葉をしっかり受け止められる素敵な男性なのに違いない。

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