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ディスクユニオンで〇したくなるアホBEST3!①


 みなさんはディスクユニオンをご存知でしょうか?
ご存知の方は自身が行かれる店舗をイメージしていただいて、ご存知ない方はBOOKOFFのレコードコーナーをイメージしていただければOKです。

 僕は大阪に住んでおり、ディスクユニオンに行くとなると、何年か前にできた梅田店に行くことになるのですが、行くと毎回、
「こいつ、◯したいか◯したくないかで言うと、◯したいかも。」
という人と出くわします。

 そういう人に出くわすと、
「◯したいと思うのは僕の心が幼稚だからだ、自分のことしか考えられないから、こんなことを思うんだ。」
「どんな人も許せる自分になろう。」
と宮沢賢治の「よだかの星」みたいな事を念じながら、メントスを入れたコーラのように吹き出してくる「こいつ、◯…(以下略)」という気持ちを必死に抑えているのですが、最近ディスクユニオン梅田店も人が増えて、人がいないだろうと思って平日の夜に行っても混むようになってきたので、もうどんなに自分で回避しようと思っても、店に行けばそういう人と遭遇することが避け難い状態になってしまい、店内で何度も心の中で『八つ墓村』の田治見要蔵が走り出してしまう状態になっています。


 そこで、一度自分の心を整理するためにも、自分がこれまでディスクユニオン(というか、中古レコード屋全般)で出くわした、「こいつ、◯…(以下略)」シチュエーションの中から、特に田治見要蔵の走行距離が長かったものを列挙し、供養したいと思います。


第5位: レコードシュパシュパ&トントン野郎




 第5位は、レコードを見るときシュパシュパ棚から引き抜いていき、引き抜いてジャケットを一瞥したらそのまま自由落下で見たレコードを自由落下させていき、トントンとジャケット底面にダメージを与えていく、商品破壊魔集団です。

 彼らは十中八九NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのメンバーっぽいファッションをしており、物凄く音楽に詳しそうな雰囲気を出しつつ、物凄い速さでレコードを抜いていく割に、最終的に物凄くしょーも無いサブスクで聴けるようなレコードをピックアップして、「シャッ!」みたいな感じで去っていきがちです。ダフトパンクのレコード盤とかが大好きです。彼らが去った後には、カラスに荒らされたゴミ捨て場のような切ない気持ちだけが残されます。

 普通に考えて、レコード屋で、他の人もレコードを見るんだぞ、ということが理解できるなら、レコードの底破壊行為は最悪好きにやってもらってもいいですが、乱雑に引き抜いたレコードが飛び出した小腸のように散乱している棚をそのままにはしていかないものです。しかし、彼らはレコードへの愛というより、所謂「ディグ」だとか、そういうDJ風行為をしている自分に酔っているので、そういう雰囲気を盛り立てるためにも、必要以上にレコードを引き抜き、「シャッ!」って感じを出しているのだと思います。

 ただ、レコード屋をカルチャーと捉えるなら、(僕はディスクユニオンは毛の生えたBOOKOFFであって、カルチャーでは無いと思いますが)そういう意味では、本来的にレコード屋に来るべき客である気がしますし、レコードの飛び出しを情熱の現れだと考えれば、彼らのトントンで底抜けしたレコードもいつか価値が下がってこちらも最終的に安く買える可能性が上がりますから、種を撒くじゃないですけど、たい肥になる家畜の糞のように、肥やしではある存在だと思います。ただ、僕がディスクユニオンの店員で、もし憲法でディスクユニオンの店員にだけ暴力が認められているなら、シュパシュパトントンしたレコードの枚数だけ、両手両足の指を一関節ずつ切断します。

 田治見要蔵疾走度は


 くらいです。



第4位: 通路塞ぎアルピニスト野郎




  みなさんは、歩荷(ぽっか)という仕事をご存じでしょうか。車が通れる道路が無い山の上などに、一度に100キロほどの大量の荷物を背負って、徒歩でそれを届ける仕事です。

 僕は親が登山好きなので、時々NHKの特集などで物凄い重量の荷物を持って山を登る歩荷の人達の番組を観ることがあり、素晴らしい仕事だと大変感動するのですが、万一、万一ですが、こんな馬鹿デカい荷物を背負った人達が、ディスクユニオンの糞狭い棚の間に突っ立っていたら、そして突っ立っているところに出くわしてしまったら、どう感じるでしょうか?





 ですよね?

 だって、ディスクユニオンは山の中に無いし、都会の中のレコード屋だし、そもそもそんな荷物持って何レコード買いに来てるの?という話ですし。

 もちろん、僕もこれまでレコード屋さんに行って、歩荷の人がレコードを買っているのは観たことがありませんし、実際にそんな光景を観たらそれはそれで感動する気がしますが、現実問題として、ディスクユニオンには、歩荷の人ほどではありませんが、『アルピニスト 野口健』くらいのリュックを背負ったおじさん達は、よく現れます。

 電車の中でもそうですが、リュックは、見て触ってもらえばわかる通り、体積があり、縦×横×高さの三つの概念からなる三次元の構造物なので、人が自分の背中に背負っていると、背負っている人間の体積にプラスされて、その糞リュックの体積が、その人を他人から見た時の「邪魔さ」に加算されます。
 そして、それを人間の脳は1秒以内に計算できるため、脳が機能している一般的な人間は、「リュックを前に背負う」とか、可能な限り他人にとっての自身の邪魔さを消す為の行動をするのですが、アホ大学生とか、こういう、そもそも日常生活で『アルピニスト 野口健』くらいの糞デカリュックで毎日通勤するような、毎朝家から何を持って行くべきで何を持っていかなくてもいいかの判断ができないような脳が機能不全を起こしているおじさんは、それが三次元の構造物である事も理解できなければ、「邪魔さ」といった形而上学的な概念を理解することもできません。

 だからそういう野生のアルピニスト達は、背中に糞バカデカリュックを背負ったまま、「B」列にある「Beatles」のレコードを一生探していたりします。「Beatles」は超有名アーティストだから、「B」列の下に、「Beach Boys」などと一緒に専用のコーナーが区切られていることに気付かずに、です。

 しかし、こうしたおじさん達は、単に脳が機能していないだけで、別に人に嫌がらせをしようと思ったり、人間的に嫌なところがあってそういうことをしているわけではないと思います。そしてこういうおじさん達は、僕たちの老いた後の、将来の姿でもあります。
 単純に本当にリュックが三次元の構造物であること、体積を持っていること、自分以外の人間から観て今自分が立っている場所が通路であり、他の人の通り道を完全に塞いでしまっていることがわからなくなっているだけなのです。

 だから、そういうおじさん達は、「すみません。」といいながら後ろを通ろうとすると普通に舌打ちしていきますし、最大限避けようと思ってリュックにどうしても当たってしまった時などに、「わざとか!?」みたいな烈しい目でこちらをにらんできたりします。彼らにとって自身のリュックと棚との間の距離は、南極大陸から赤道くらい離れているのです。それくらい、脳が機能不全に陥ってしまっているのです。
 あと、自分がその糞デカリュックを背負ったまま、人の後ろを通り過ぎようとするときには何も言ってきませんし、「何で自分の進行方向に存在しているの?」みたいな素朴な疑問を投げかける目でこちらを睨んできます。あと、「B」列を探しながら店員さんを、「Beatlesのレコードどこ?」と語気強めに呼びつけたりします。やっぱり〇した方がいいのかもしれません。


 アカン!罵詈雑言書いてたらもう3000字になってしまいました。しかもまだBEST3に到達していません。読み返したら嫌な気持ちになってきたので、一旦ここでやめます!次の記事でBEST3発表します!


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