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サイクル・くるくる

排卵日後、2週間が経つと生理がくるのだと知ったのは、結婚後長男を授かる前のこと。排卵日だろうときから2週間が経とうという頃になると、毎月そわそわして一喜一憂していた。

当時は排卵日といわれても、いつがその日なのかもよくわからず、何となくの予測でしかなかった。基礎体温計を持っていなかったから、あまりズレない生理サイクルだけをあてに考えていたのだ。

産後は体質が変わったのか、憎らしいほどの痛みが排卵日に訪れる。今回は横にならねば耐えられないほど痛くて、その日からきっかり2週間後に生理がお出ましになった。

痛いのはつらいけれど、生理予定日が排卵段階で予測できるのは「やってしまった」率を引き下げられるという意味で楽でもある。痛いのは本当に嫌だけれど。

わたしは生理前には尋常ない眠気と地の底まで下がるメンタルを抱えるタイプでもある。個人差はあれど、女は厄介なサイクルを抱えて生きているものだよなあと、痛む下半身を抱えて思った。

月末月初だけではない、個人にあるサイクル。そのほかにも、わたしたちはいろんな区切りで時間を過ごしているなあ、とぼんやりと考えていた。

年初は多くの人にとって、ひとつの区切りだろう。学生なら新年度は大きなくくりだろうし、社会人なら新年度や会社の決算時期も区切りだ。

わたしは4月生まれだからか、誕生月にも区切りの意識を強く感じる。新年度のはじまりに歳を重ねるため、新たな一年の幕開けだという感覚があるのだ。逆に、3月生まれの長男は、ゆくゆく年度終わりに区切りを強く感じるようになるのかもしれない。

夫と次男は12月生まれだけれど、彼らは年末に区切りの意識があるのだろうか。(次男はまだわからないだろうけれど)

誕生日に対する意識が薄くなるという人たちは、何月生まれなんだろう。歳を重ねることへの意識が薄いからなのか、誕生月がカレンダー的に特に区切りがない時期だからなのか。そんなことを思ってみたりもする。

1日、1週間、1ヶ月、1年。それぞれがそれぞれのサイクルを抱きながら、くるくると時間を回していく。同じ時間を生きているのに、抱えるサイクルによって感じ方はきっと違うのだろう。

毎月給料日前感覚の夫のような人もいれば、毎月給料日後の感覚だったわたしのような人間もいるのだ。わたしと夫は同じバイト先の同期だから、同じ1ヶ月を過ごしていたはずだったのだけれど。「1ヶ月が早い……いつも給料日後みたいな感覚がする」と言ったとき、「羨ましい」と言われたっけ。

できれば、生理終わりの束の間の無敵期間が常に訪れている意識がもてたらなあ。そんな詮無いことを思いながら、新たなサイクルに再び突入する。

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