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内向的で憂鬱質な自分がフリーランスデザイナーになろうと思った理由

建築の専門学校を卒業し、社会に出てから、はや20年。
新卒会社員として2年、転職して6年、その後結婚し、パート、アルバイトなどを経て、フリーランスとして独立しました。

今どんな仕事をしているの?と聞かれ、フリーランスでデザイナーをしていますと言うと、多くの人の反応は「かっこいいね!わたしにはできない!自分のセンスに自信がないとできないよね!」。
でも実は…フリーランスとなった理由は、「人と密に関わって働くことが苦し過ぎた」からでした。
ある意味「挫折」なのかもしれません。

「働くこと」自体はもともと大好きでした。
「人と密に関わって働くことが苦し過ぎた」とは言っても、程よい距離感のある良好な人間関係の中で働くことができた、転職後の6年間は本当に充実していました。
元来残業も苦にならない、ハードワーカー気質。そんな気質を調整しうまく使ってくれた会社と上司には今も感謝しています。

「人と密に関わって働くのが苦しい」のはなぜだろう?

子育てをしていて、まるで自分とは違う子どもの気質を知りたいと思うようになったのがきっかけでした。同じく子どもを持つ友人と一緒にMBTIやシュタイナーの四つの気質について(あくまでネット上の情報を元に)研究しているうちに、自分がフリーランスという働き方にたどり着いた理由がわかった気がしました。

「MBTI」
https://ja.wikipedia.org/wiki/MBTI
「シュタイナーの四つの気質」
https://www.amazon.co.jp/4%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%B0%97%E8%B3%AA%E3%81%A8%E5%80%8B%E6%80%A7%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%BF-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%AE%E4%BA%BA%E9%96%93%E8%A6%B3-%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%BC/dp/4901510355/ref=pd_lpo_sbs_14_img_0?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=3QSYFF7EPQWRGMMMBN4G

MBTIでの自己診断は、INTP。
四つの気質は、憂鬱質8割(粘液質1割・胆汁質1割)あたり。
さらに、若干HSP気味。

「人と密に関わって働くのが苦しい」理由は、正反対の気質の人に自分の意見を伝えることが苦手だったからでした。

なぜ?意見が言えない理由

意見が言えない理由は、

・意見を言って生意気と思われたりきつい反論をされたらこわい。
・嫌な思いをさせるかも。
・わたしが間違っているかもしれない。
・人に自分の考えを言って影響を与えるのがこわい。
・言えるほどの立場ではない。
・外向性や胆汁質の、自信や圧、言葉遣いがただただこわい。

次第に自分さえ我慢していればいいと考えるようになり、しかし内面は頑固なので心と外面がどんどん乖離し、本当に自分がわからなくなり、会社に同僚が入ってくるだけで体調が悪くなる職場もありました。
たくさんの人の前で、「思っているなら言ってよ!積極的に入ってきてよ!違うと思うなら言ってよ!」は「できるわけがないこと」でした。

気質が全く違う者同士は、意識していないと相手を否定したり、咎めたくなりやすいものです。外交性の強い人から見たら、内向性の強い人は

・何考えてるのかわからない。
・不満や意見があるっぽいのに言わない。
・言えば変わるかもしれないのに、環境を改善しようとせず辞めたいって言う。

そんなふうに感じるのでしょう…。
気質が違うのだから許してほしいと言うわけではないけれど、もし身近にそんな同僚がいたら、腹をたてる前に少しだけ「そういう考え方をする人間もいるんだ」と思ってもらえたら嬉しい…。

人と密に関わって働くのが苦手なタイプがフリーランスに向いていた部分

実はフリーランスになってからの方が色々なタイプの人とのコミュニケーションが必要になったように思います。しんどいな、と感じることもしばしばあります。

でも自分の作ったものの説明を伝えるのは、人に意見するより何倍もラクでした。
お客様に受け入れてもらえないときはかなり落ち込むのですが、逆にこちらから仕事を選ぶこともできるので、お互い様だと思えるようになりました。
身も心も一人になる時間がどうしても必要ですが、その時間は比較的取りやすくなりました。
常に感じる不安や焦りも「足りないものを学ぼう」という意欲になり、意外と役に立っています。

とは言っても外交性の高い人が多いフリーランス界。
仕事をしていく上で外交性の高い人を羨ましく思うことは何度もありました。
人や外の情報を完全に遮断しなければ気持ちを保てなくなる瞬間も、定期的にやってきます。

でもやっぱり、自分はこの選択(=フリーランスという働き方)を選んでよかったと思っています。
生まれ持った気質はどうにもならないからこそ、「自分はこうだからできない」ではなく、「ありのままの自分をどう活かすか」がやっぱり大事だったんだなぁ、と。
「四十にして惑わず」。
そうであり続けられるように、今日もがんばります。

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