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【起業】高校生から大学卒業するまでの起業準備とは一体

総合的な思考基盤を養うことをテーマに読書した知識を引用・解説していくnote。本稿では「SUPER FOUNDERS 著アリ・タマセブ」より、高校生~大学卒業までにしておけばよかった起業準備を書いていく。

【読んでほしい人】
起業家を志望する高校生/大学生や生徒を持つ先生、起業支援業者

図1.本稿の引用著書

それではみていこう。

#1高校生の起業準備

なんと言っても大学選択が重要だ。まずは大学が起業にどのように良いのかみてみよう。

スタンフォードのような大学に行くことには、恩恵があるのは確かだ。キャンパスがシリコンバレーの中心にあるので、学生たちは卒業する前から、その地域に数多くある有名な企業でインターンをしたり、コネクションをつくったりできる。

高い教育を受けたことが複雑な市場や技術的に高度なプロダクトへの深い理解へとつながっている。

お勉強ができる=起業ができる、ということではなく、優秀な学生の周りに出来るエコシステムの利活用が感度を高める1つの要因となっているようだ。

キャンパスも大事になる。片田舎のキャンパスになるとインターンや起業に関する情報感度が低下し、周辺のカラオケやボウリングで時間をつぶしてしまうことになりかねない。

また、日本では学部卒レベルで本格的な市場・製品理解はほぼ無いが、修士/博士に進むことで、

参入障壁の高い市場に進出する足掛かり

を獲得できることがある。

バイオテックやメディテックと呼ばれる領域ではやはり門外漢よりも市場理解やコネクションの面で強くなる。

医療、ライフサイエンス、バイオテック企業の創業者の75パーセントが、それらに直接関連する業界で仕事をした経験を持っている。

これに加えて私の考えるところでは、学部も重要と感じている。

学部選びではやはり心理学や経済学のようなものよりも、情報工学やプログラミングの履修がある学部の方がいい。

━━━これはエンジニアを目指していなくても、だ。

実際エンジニア観点が全く分からないのでプロダクト仕様の決定に関与しない人間を見かけるが、

多少なりともどのように開発が進んでいるのか技術的な難点はどこか理解できないと、コントロールができていない━━━全然要件と違うものができあがる

ギャンブルになってしまう。

学部・キャンパス周辺環境・知識濃度が大事なことがわかった。その他は、起業支援の活動が学内にあるか、有名な教授がいるかも参考程度にみてみるといい。

          ***


#2大学生の起業準備

さて、無事に入学、オリエンテーション・履修登録が完了。起業アイデアが既にあるのであればbubbleなどのノーコードアプリを使って黙々と作ってみるのもいいだろう。それを以てハッカソンやピッチに応募すればいい。

ただ、そんなアイデアが既にある人も多くあるまい。

10億ドル達成起業の創業者CEOは、その会社を作る前に平均11年の就業経験を持つ。その現場は他の企業の場合もあるし、自分が前につくった会社の場合もある。

10億ドル達成企業グループの創業者CEOの約30パーセントは、ほかの会社で働いた経験をもたない。就業経験のある人の約60パーセントは、名の知れたブランド企業で働いていた。

重要なのは特別な事業セクターの専門知識を持つことではなく、一定のソフトスキル(優れた社員を雇い、その人たちを管理する、業界全体へのつながりやパートナーシップを築いて維持する、販売力を高める課題について適切に考える)を身につけることのようだ。

どこでもいい、アルバイトではなくインターンを━━━出来ればITやWEBなどテクノロジーベースの業界へ━━━始めてみるのが無難と思われる。

アルバイトとインターンの大きな違いは、現場の人間か本社の人間か、である。牛丼屋やコンビニなどは現場の人間、である。牛丼を頼まれたら出して、品薄になったら商品を棚に並べることをメイン業務とする。

一方で本社の人間は、牛丼の品質改良やマーケティング(決してヤク漬けにすることではないぞ)をメイン業務とする。

もちろん現場でも店長代理や自主的に考えて本社業務の一部を担うこともあるだろう。可能性の問題だ。本社業務をやりたいならインターンを始める方がいい。

ただ気を付けてほしい。インターンと言いながらただ学生を労力として使っている営業会社も多い。そういう会社の文句はこうだ。

━━━営業力さえあれば食いっぱぐれることはない!

興味があれば問題のない範囲でそういう会社を覗いてみるのもよし、事前に先輩や公的機関にその会社のレピュテーションを確認するのもいいだろう。


          ***


#3準備体操としての起業

創業者の60パーセント近くが、以前にもスタートアップ企業を始めた経験の持ち主だった。

重要なのは、会社をつくったのが初めてではないということのようだ。

数十億ドルの価値を持つ企業をつくるための準備として一番いいのは、まず数千ドルの企業を生み出すことだ。さらに言えば━━━
なんでもいいから━━━何かを始めることだ。

起業することがゴールでもなく、お金持ちになることがゴールでもない。本当に成功するCEOは、

創りたい世界があり、解決したい課題があり、そのためにバイアウト後もまた次のプロダクト

をつくっている。

バイアウトは最近日本でもIPO以外のイグジットとして主流になりつつある。いわゆる事業売却/会社売却だ。海外ではプロダクトやサービスをつくってPMF後、GAFAM等に売却する構造が多くある。

図.米巨大テック5社による10億ドルの買収

その資金とバイアウト経験、過程で培ったVCや起業家の人脈を用いて、本格的に大きな事業に乗り出すというのが10億ドル企業をつくる準備運動となる。

これからの起業家が覚えておくべきこと教訓は、最初から10億ドル達成企業を目指す必要はないということだ。

以上が大学卒業までに起業準備としてできるアップとなる。学生起業家や若くしてミリオネアになった伝説を聞くと焦燥感が募るが、時期の到来までしっかり意識高く積み上げておくことが肝要だと思われる。

━━━FIN

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