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日本の音楽チャートについて考えてみた

 ここ日本で音楽チャートと言われて、まずパッと思いつくものといえば、「ORICON」、近年で台頭してきているものと言えば「BILLBOARD」などがある。
 音楽チャート(=ランキング)は、世の中の音楽のトレンドを反映するもの、ともすれば、売れていて世の中で流行っているものと考えられる。
 しかし、音楽の聴き方が変わってきている中で(CDパッケージの売上減少、デジタル配信の成長など)音楽チャートは果たして本来の役割(音楽のトレンドを反映するもの)を果たしているのだろうか?

<ポイント>
 1.従来の音楽チャートの役割
 2.今の音楽の聴き方に合った音楽チャートの役割とは?
 3.これからの音楽チャートの役割とは?

 まず、従来の音楽チャートの役割をおさらいしたい。1990年代、ここ日本で所謂"CDバブル"と呼ばれていた時代、CDをリリースすればすぐにミリオン達成[100万枚]、と記憶にある人もいるだろう。その中での音楽チャートは、本来の役割である、世の中で売れていて流行している音楽を示してくれていた。

<音楽チャート=CDパッケージの売上枚数=音楽トレンド>

 しかし、あれから20年の月日が経ちその過程で、iTunesの登場、音楽サブスクサービスの台頭など、デジタルの波が音楽産業に押し寄せてきた(日本に限らず世界中に)。その影響(だけに限らずかもしれないが)、CDパッケージの売上減少が始まったが、ここ日本だけはCDパッケージの減少幅が世界と比べて小さい。そのひとつの要因が、【特典付きのCD】の複数枚購入、代表的な例でいえば、アイドルの握手券付きのCDが挙げられる。すなわち、CDパッケージを購入=音楽を購入しているのではなく、そこに付随する(主にはアーティストとのリアルな体験)を購入しているということなのだ。(もちろん、音楽体験を購入することが悪いわけではないが、ここでは音楽チャートの役割の本質を考えてみたいので、あえてポジティブではない表現とさせていただきたい)
 このような音楽産業の中で、2010年代に入ってもここ日本では、ミリオン達成[100万枚]というのが音楽チャートに表れているが、果たして、1990年代のそれと同じことなのだろうか、疑問に思うところが多々ある。

 そこで、現在の音楽の聴き方に合った音楽チャートの役割を考えてみたい。そこで重要となってくるのが、デジタル配信の存在だ。海外では、音楽産業のデジタル化の波と共に、音楽チャートもその方向に舵を切っていった。
 しかし、ここ日本では、CDバブルの時代や特典付きCDなどもあいまって、音楽チャートは変わってこなかった。そんな中、デジタルの指標(大きくはiTunesのダウンロード数、ここ最近では「ストリーミング」の再生回数など)も音楽チャートに取り入れる動きが活発になってきた。また、つい先日、YouTubeの音楽チャートが日本でも開始、といったニュースもあり、ますます現在の音楽の聴き方に合った要素が、ここ日本でもようやく音楽チャートに反映されるようになってきた。
 例えば、CDは買わないけど、iTunesでダウンロードして聴く人、定額制音楽サブスクサービスに入って音楽を聴く人、これまでは、そういった音楽を聴く人たちの行動がこれまでの音楽チャートでは反映されなかったが、少しずつ反映され始めているのは事実で、より今の音楽の聴き方に合った音楽チャートと言える。

<音楽チャート=様々な音楽の聴き方=音楽トレンド>

 最後に、これからの音楽チャートの役割について考えてみたい。これまでから現在の音楽の聴き方の変化に伴う音楽チャートの変遷を考えてみた中で、これからはより音楽というそのものが世の中でどのように聴かれているかが音楽のトレンドとなり、それが音楽チャートに反映されるというかたちが望ましいと思う。
 CDパッケージは少なくなるが無くなりはしないだろうし、アナログレコードといったコレクションとして音楽を所有して聴く人もいるだろう。一方で、音楽をダウンロードしたら、サブスクサービスなどで、音楽を所有せず聴く人もいるだろう。
 そんな幅広く楽しめるものが、音楽の特徴であり、面白いところである。その事実を、これからの音楽チャートでは示してもらいたい。
 

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Neruvana@AWA

2018年は、自分の考えをコトバに残してきました。2019年は、行動でカタチに残していきます。 趣味:音楽ビジネス 抱負:音楽×テクノロジーで、人々と音楽体験との接点を増やし音楽文化の発展に貢献すること http://musicradar.hungry.jp/
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