見出し画像

ガチ文系でも電子工作やってみたい

若い頃にお金にならないことをやってきました。
読書会とか、視覚障害者のための音訳とか。
読書会は自分を拾ってくれたDASACONが解散してから、みんなで本を読む機会をつくりたいと思ってはじめて、20年近く海外文学中心に2ヶ月に1回のペースでやってました。2019年くらいにそろそろ役割が終わったかなと思ったところで、コロナがやってきて本格的に休止。たくさんの文学が好きな人に出会えたのが何よりもよかった。
音訳はちょっとお金になるんだけど、腰やら他にもいろいろダメになってきて続けるのが難しそう。やっぱりある程度若くないときちんとした発声とアドリブがきかない。臨機応変て年を取るごとに難しくなりますね。

てな感じでガチ文系で生きてきましたが、コケのおもしろさに出会って、コケを育てる愛好家に出会った。わたしは田舎に生まれ育ったから、コケを含めて植物って勝手に生えてくるもので手間暇かけて育てるものではないという思い込みがあります。この前実家に帰ったら、ハイゴケがざわざわと庭に生えてて、ちょっと日当たりが悪いだけでここまでいいコケが育つのかと感動しきり。

上下のちょっと赤ぽいのがハイゴケ、中央の薄緑色は地衣類

自然の強い育成力を見ると、東京の真ん中でわざわざ環境を整えるのがちょっと無駄に思えてしまって。周囲はコンクリートで冬の湿度はカラカラ、温度も実家に比べると5度くらいちがう。こんなところで地道に環境作る意味ある?
別にここじゃなくても、わたしは植物めっちゃ枯らしてしまうんです。
肉料理に使おうと乾燥に強いはずのローズマリーを育てても半年たたずに枯れました。ちゃんと水もやってたし、アパート最上階で日当たりもよかったのに。
ギンゴケもチュウゴクネジクチゴケも全部枯れました。
みどりのゆび、誰か移植してください。

散々枯らしてきて、ようやく気づきました。
「わたしの水やりが悪いのだとしたら、わたしには解決できない。定期的に水やりしてくれる力を手に入れるべき」
つまり、ここで電子工作が登場します。いらっしゃーい。
去年の頭に電子工作キットを買って、秋葉原の秋月電子にも行きました。
でも、秋月電子では各部品の棚を目にして、呆然とするしかなかった。
商品番号や商品名は書かれていますが、何をするものなのかさっぱり分からない。
文学読まない人が海外文学棚の前に立つと「誰が何の話を書いているのかさっぱり分からない」のと一緒です。あの絶望感はすごい。まだ入口にも立てていないと思い知らされる中で、周囲の詳しい人たちは小さいかごにぽいぽいとスーパーマーケットの主婦みたいに必要な商品を入れていくのです。

いわゆるLチカ(Arduinoを使ってLEDを光らせること)でいったんは終わったわたしの電子工作。しかし、『雑に作る』を読んで、もう一度やろうという気持ちになりました。
たくさん作ってたくさん失敗しないと形にならないという、当然のことを改めて思い知らされました。
失敗するの、めちゃ苦手なんですよねー。文章書いてもあんまり推敲したくない。自分の声もテープ起こしで聞き返したくない。
でも、一度きりでは良いものにならないというのも分かります。
今年の目標は、手持ちの電子工作の本に書かれていることを一通りやってみる。そして、植物を育てるための自動水やり機をArduinoで作る。これです。
何か作れたらここに書きます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?