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国際福祉機器展がつまらない5つの理由(※amebloからnoteに移行)

今日は国際福祉機器展に行ってきた。( 2014年10月の記事です)
https://www.hcr.or.jp


ビックサイトという巨大な会場を歩けど歩けど興奮や発見はなく、一言で言うとすっげーつまらなかった。


そしてなぜつまらなかったのかを帰りの電車で分析してみた。


①変化がない
この展示会、何年も通い続けているが、毎年毎年ただ企業のブースが並び、デモンストレーションが行われ、綺麗なお姉ちゃんが偽物の笑顔でチラシを配り続けるだけ。何年も大きな変化がない。

②一体感がない
競合する同業他社がジャンルごとに固まっているからお互いに客を取り合う形にどうしてもなってしまう。敵同士が同じ柵の中に入れられたら殺伐とした空気になるのも仕方がない。

③発信する気がない(一部)
これはブースによるが、ただ展示をして展示物の目の前で担当者同士がぺちゃくちゃしゃべっている所がけっこうある。「あー腰痛いわー。疲れたー。」 おいおい。

④エンターテインメントがない
若者が少ない理由にも繋がると思うが、若者を引寄せるような魅力的でエンタメ性の高いコンテンツがない。次世代が来ない展示会っていうのは危ういと思う。

⑤デザイン性が低い
ホームページ、ポスター、フライヤーに至るまで展示会全体のデザイン性が低い。
クリエイティブディレクションが一体どうなっているのかが気になる。

そんでもって、ディスってるだけもしょうがないので、
「自分だったらこうする」を考えてみた。

①毎年毎年違ったテーマを設け、変化をつける
実行委員会で明確なテーマとコンセプトを設けて、それを軸に全てを考える。
まず会場全体のレイアウトを空間デザイナーを入れて考え直す。空間の客導線や効率も大事だが、それらを加味しつつもアパレルの展示会のようなクオリティで各ブースを演出する。展示ブースと一言で言っても壁面パネルを立ててテーブルに商品並べるのがマストなわけではない。もちろん費用との兼ね合いもあるが、アイディアによっては低予算で高品質なブース作りは必ずできる。

②一体にすることが一体感を生むわけではないと思う
ジャンルごとにブースを固めるのがこういった展示会の常識ではあると思うが、そこから考え直したい。ライブハウスで行われる音楽イベントでも、同系ジャンルしか流れない箱には同系の客しか集まらず広がりがない。そこにこだわりをもってやっている箱もあるが、僕はやはりフェスを推してしまう。ステージがいくつもあり、様々なジャンルのバンドやDJやパフォーマーが入り乱れて表現をする。そこに来る客は自分の趣味嗜好を超えて新たなジャンルやアーティストとの新たな出会いがある。
業界は違えど、企業の展示会であっても興奮や新たな出会い、衝撃っていうのは必要だと思う。似た者同士を一つにまとめることだけが一体感を生むものではないと思う。
思い切ってマッシュアップされたエリアを作るところから始めるのもアリ。

③やる気のないブースは排除
会社の金で出展して、その商品を発信していくはずのブースの担当者にやる気が感じられないのは本末転倒。たった一人の担当者の対応や態度ひとつで会社全体の評価が決まるというのに、、、そこのクオリティコントロールを各社が自身でできないのであれば主催側がしていくべきと思う。会期中、主催側スタッフで各ブースの展開模様を評価するようなシステムを作り、それをある程度基準化して、基準を下回るブースは次年度から排除してもいいと思う。切磋琢磨して競い合ったほうが展示会全体のレベルが上昇するはず。
ただ、必ずセカンドチャンスは与えた方がいいと思う。企業もブースも変化するし、その年基準を満たさない場合は次年度に向けた企画提案や改善手法を提示させるとか。
またまたフェスの話になるけど、フジロックとかだと飲食ブースの事前審査はけっこう厳しく行われる。保健所審査はもちろん、メニュー内容や金額や味の審査まである。
国際福祉機器展くらいデカいレベルの展示会なのであれば、それくらいやってもいいと思う。

④若者が食いつくエンターテインメント性のあるコンテンツを入れる
国際福祉機器展のターゲットが若者ではないのは明白だが、次世代を担う若者たちが食いつくようなコンテンツを増やして少しでも参加者の平均年齢を下げていく努力をすべきだと思う。実際に出展しているブースにあるひとつひとつの商品には開発者の魂がこもっているわけで。そういった開発者や営業マンの熱みたいなものを感じるには、今のところ日本ではこの展示会が一番だと思っている。こういった展示会に福祉を学ぶ学生や従事者が足を運び、こんなものやあんなものがあるんや!!おー!と刺激を受けるというのは大いに価値のあることだと思う。それなのに若者が「来たい」と思わせるようなコンテンツがないのが致命的。学校の授業や職場からの命令で「来させられる」状態と自ら「来たい」と思い来ている状態では見えている景色や聞こえてくる音が絶対に違うからだ。
ステージコンテンツで音楽を入れてもいい。アートエリアを設けてアールブリュットを推進してもいい。フードコーナーを充実させて、介護食の試食を増やしてもいい。早食い入れてみたっていいじゃない。車椅子ただ展示するんじゃなくて車椅子バスケの選手呼んで、コート作ってデモ試合やってもらってもいいじゃない。そういうのをUstreamで生配信すればいいじゃない。若者が来たいと思えるコンテンツなんていくらでもある。ほんのちょっと考え方を変えるだけで全然違うものが生まれる。

⑤有無を言わさず、デザイン重視しようぜ
ホームページ、ポスター、フライヤーはわかりやすく、かっこよくないといけない!
これは来場者の年代とかあまり関係なく、ただ斬新にしようぜ!という意味でもない。
ホームページと会場との連動、SNS(FBやtwitter)との連動、遊び心のあるポスター、当日の内容が分かりやすく表現された事前フライヤー、当日のパンフレットも捨てられるようなものではなく持ち帰ってずっと取っておきたいと思わせるような映画のパンフレットのような存在に創りかえたい。もちろん優秀なクリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー、フォトグラファーなどなどが必要ではあるけど、そこは費用惜しまず高品質なものを作るべき!来場する手前の段階ではこれらのコンテンツがイベントの「顔」となるわけですから、気合十分で望みたい。あとイベント当日は必ず動画のプロを入れたい。あれだけ広い会場だったら、ドローン飛ばして上空からの撮影もできるよね?会場のルール知らんけど。イベントのアフタームービー気合い入れて作って、次年度の集客に繋げる!これ大事!


ということで、


話は尽きませんが、とにかく僕はあの国際福祉機器展というイベントはもっともっと良いものになると思っている。せっかく全国の福祉機器メーカーが集まって、世界からもお客様が来場するようなイベントなのだからもっともっと良くしていきたい。
若者からお年寄りまでが気軽に遊びにこれて、ビジネス面とエンタメ面がバランス良く表現できている国際福祉機器展に!!
そしてできるだけ早くそういったイベントに生まれ変わることを望みます。
届け!この想い。

長々とありがとうございます。

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