今、僕にとって仕事とは何か。

NPOを経営し始めて、6年。
毎日が勉強だし、先日まで訪れていたザルツブルグでもとてもたくさんのことを学んだ。

理事や社員やアルバイトを合わせるとすでに10名を超え、ボランティアで関わる支部長を入れると20名を超え、さらに各支部の仲間を入れると150名を超える組織になりつつある。

けど僕にはずっと変わらない仕事観がある。

かつてサラリーマンを約3年だけ経験した。その時の経験がなければ今の僕はないと思っている。その後様々なアルバイトを経てNPOと合同会社と一般社団法人を現在運営している僕の自分勝手な仕事観である。

よく人に指摘されることがある。
「もっと仲間が頑張ってることを褒めなよ」「もっと、仲間にありがとうを伝えなよ」って。

自分としては伝えているつもりなんだが、いつも伝わっていないらしい。これは問題だ。

そしていつも同じことを言い返す。

俺としては頑張っているかどうかは関係ないよ。
仕事だからとか理事だからとかボラだからとかは関係なく、頑張っているということへの評価って、とにかく曖昧すぎるから。基準が曖昧すぎる。
すげー偉そうかもしれないけど、仲間が、己の想像以上のそして俺の想像以上のパフォーマンスを発揮した時に初めて「ん?なんだそれ!すげーいいじゃん!WOW!最高!」ってなるだけで、そこにしか評価というか価値を見出せない。自分の想像を超えてくる感覚。つまりは興奮。

だからいつも言っている。自分の会社や団体や上司のためにやるんじゃなくて、自分とクライアント(イベントに来てくれる子どもたちや、依頼してくれる企業や社会福祉法人の担当者や代表の人)のためにどれだけ自分の精神と肉体をフル活用してその興奮を生み出せるかどうかだと思っている。

誰に褒められることがなくても頑張る人は「頑張って」いるし、本当に頑張っている人はもしかしたら人の評価すら気にしていないのかもしれない。自分の感覚で、世の中に新しい価値を創造しようとしているのかもしれない。それは自分と、相手の心のためにやっているからだと思う。それは一種のエゴイズムだけど、俺はエゴイズムは強い力だと思っている。スターウォーズのフォースで言うところのダークサイドもジェダイの清い感じも結局はエゴイズムであり、そのものが強い力を持っていると思うのです。

エゴイズムよりも会社や団体や上司の立ち位置や感覚を尊重し、衝撃や興奮よりも協調を大事にする傾向がある人もいる。この協調というのは非常に平和的で素晴らしいものだとは理解している。そういう役割の人も必要。
それは理解しているけれど、僕らのような小さなNPOを運営するメンバーになるということは、そのエゴイズムの爆発がなければ誰の心も動かせないと思うのです。特にクリエイティブディレクターに近い仕事が多いうちの部門で言うところのUbdobe LABというプロデュース事業部においてはなおのことそうである。

だって、「エゴイズムよりも会社や団体や上司の立ち位置や感覚を尊重し、衝撃や興奮よりも協調を大事にする」という行為ってサラリーマンとして生きている人のほとんどが毎日やっていることだから。僕もサラリーマンをやっていた頃はそうだったし、それでいいと思っている。

けどUbdobeで働く俺たちはサラリーマン?違うよね。そういう感覚で存続できるような甘い世界や社会じゃないし、今は存続よりもスケールを意識すべきタイミングなのだと思っている。流れや勢い的にもね。

僕たちはアクティビストでありエンターテインメント・ベースド・テロリストなんだと思うのです。過激な言い方だけど、エンタメという爆弾を医療福祉業界に落とし、医療福祉の概念が詰まった爆弾をエンタメ界隈に落とし込む。この相互作用によって互いの世界が開けて、初めて道というか風穴が開く感じになる。それはそれは地道な作業で、どこを指標にどのような爆弾をどのような素材で作って落としていくかというのは想像を絶する細かい作業や気にすべきことが詰まっているのです。

だから、「頑張ったね」で会社に評価されている人ではなし得ないコトも動かせるし、「頑張ったね」よりもプロジェクト自体の <世界への認知拡大による活動や行動の拡散> という結果を生み出す必要があるのだと思う。その拡散を生み出せるのはあくまでも自分とクライアント(イベントに来てくれる子どもたちや、依頼してくれる企業や社会福祉法人の担当者や代表の人)のためにどれだけ自分の精神と肉体をフル活用して興奮を生み出せるかどうかだと思っている。

なので、僕の今の仕事は仲間に「頑張ったね」って伝えるよりも仲間が起こした活動や行動がどれだけ世界に拡散され、他人の活動や行動を生み出すか?という部分にフォーカスし、その機会や舞台をひたすら用意することなのだと思っている。だから日本中や世界中の人たちと会って会って会いまくって僕の仲間たちがアウトプットできる場所をひたすら探しているのだ。


という都合のいい解釈で、よろしくお願いします。

おはよう、日本。

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