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膀胱留置カテーテルの目的とデメリット


膀胱留置カテーテルの挿入には複数の理由があります。全身麻酔の影響で筋力が低下し、膀胱の収縮力が落ちることや、加齢による前立腺肥大が尿の流れを阻害し、尿路感染のリスクを高めることが挙げられます。また、加齢に伴う認知機能やADL(日常生活動作)の低下により、自己排泄が困難になることも理由の一つです。心肺機能の低下がある患者では、体液バランスの管理や心臓や肺への負荷軽減のためにカテーテルが使用されます。

しかし、カテーテルの使用にはいくつかの不都合も伴います。挿入時の尿道損傷、尿路感染症、カテーテルの詰まり、物理的刺激による尿道口の裂けや感染、固定による違和感や皮膚トラブル、筋力低下、水腎症、排尿機能の低下などが挙げられます。これらの問題は、カテーテルの長期使用により特に顕著になることがあります。

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